済浄坊の瀧へⅠ
【過去の記録◆2022年5月23日②】

歩きやすい道は、ここまででした。

川の両岸から対岸へ倒れかかった杉を何本も見ました。
道を塞いでいる樹は乗り越えて進みました。

右の山からの細い水路には網状の鉄板が渡されていたけれど、ここだけは押し流されたのでしょう。山奥から流れてくるのは水だけではないため。
足の置けそうな所を慎重に選んで、向こう側へ渡りました。

川の中の小岩を辿るときは、ひとつずつ杖先で安定を確かめてから、足を置いています。

ぎりぎり靴が濡れない所に立つと、道からは見えない風景を見られます。

流れの色の美しさを撮ったのですが、右上に失われた道が写っています。

垂直の道を下りてから、振り返って写真を撮りました。
道は土砂崩れで埋まったようですが、進みたい所が道となります。
(ロープを渡してくださった方たちが道を作られたのでしょう。)
わたしが踊るときに着ける「12個の装具」は「冒険家」にも役立つのだと判りました。障害の進行によって両脚の可動域は半分になっているけれど、「半分でも残っていて良かった」とおもうのでした。
それだけあれば最大に生かします。踊るときもそうです。
おもいきって下りたのは、「ここには、たぶん二度と来られない。これが最後の機会だろう」と考えたためでした。
瀧を巡ると、安全な時期を選んでいるのに、「生死(いきしに)の境」を進んでいるように感じます。
その美しさを喜ぶだけではなく、わたしは畏怖を覚えます。

道なき道を越えてきたため、歩ける道が現れて驚いてしまいました。
それでも、瀧近くにあったはずの案内板はどこかへ飛び去ったようです。

少し前に下りてきた「垂直の道」がここを越えた先だったら、崩れた道の手前で引き返したでしょう。
瀧の横の階段を上がっていくともう一段あるのですが、この「下の瀧」を見られただけで充分、とおもったでしょうから。
『修験者がここで身を清め、水煙大不動明王の霊を仰いだ』
と伝えられています。



深い所だと深碧色になりますが、清流は常に透明です。
