クラシック音楽小噺①|ベートーヴェン編1|恋愛 (1)
こんにちは、さかたです!
第九、喜びの歌や運命、3 大ピアノソナタなどで有名なベートーヴェンですが、多くの魅力的な点があまり知られていません。2025年9月12日に「ベートーヴェン捏造」という映画が公開されますが、一足先にベートーヴェンの魅力を掘り下げてみます!
今回は彼の恋愛事情についてお話していきます。
🌻エリーゼのために
テレーゼ・マルファッティ
ベートーヴェンの作品の中でも知名度の高い曲ですが、実はエリーゼという女性が誰なのかは謎に包まれています。
もともとこの曲はベートーヴェンにより名付けられたわけではありません。献呈相手の名前がエリーゼだったために、ベートーヴェン研究家であるルートヴィヒ・ノールにより名付けられました。
しかし、実際には彼の身の回りにはエリーゼなる女性は存在しません。
1925年、ちょうど今から 1 年前に、送り先はエリーゼではなくテレーゼ・マルファッティだったとする研究が報告されました。Ungar, Max (1925).

テレーゼ・マルファッティの遺品からエリーゼのためにの直筆譜が見つかったことから有力候補として考えられています。ベートーヴェンの字が汚いためにTの文字が見落とされた、もしくはTが書き忘れられたと予想されています。
また、ベートーヴェンは1810年4月頃に以下のような恋文を彼女に送っています。
いざさらば、敬愛するテレーゼ。あなたにこの人生にあらゆる素晴らしい、美しい事物のあらんことを。私のことを心に留めておいてください - 私よりもあなたに明るい、幸福な人生を望める者などおりません - 万一、あなたがそんなことを気にも留めていなかったとしても。
敬具
—ベートーヴェン
さらに、エリーゼのためにが書かれたのは1810年4月27日。タイミングもばっちりというわけです。

残念ながら直筆譜は消失しており、für Eilseの文字は見ることができない
ベートーヴェンが恋文を送った時、彼は 40 歳で、テレーゼは 18 歳でした。すでにベートーヴェンの難聴はひどく進行していました。
難聴を理由に球根を断られることを恐れてか、自分が健康であることを示す健康診断結果をテレーゼに渡し、「大丈夫である」ことを伝えた、というようなエピソードもあります!
エリザベート・レッケル
ところが、2010年に別の有力な候補の名前が挙がります。
エリザベートはソプラノ歌手であり、1810年4月にフンメルという別の男性と婚約しています。ベートーヴェンは失恋相手にしばしば曲を送るため、エリザベートに対しても、別れを告げる曲として書いたのかもしれません。そう考えるとあのメロディーがより一層しみじみと感じられます。

The Musical Times 161 1953. Kopitz 2020
彼女はベートーヴェンと深い親交があったとされており、ベートーヴェンがなくなる 3 日前である 1827年3月23日に彼を見舞っています。この際、彼女はベートーヴェンの髪の毛とペンを受け取っています。これらは、大切に保管された後に、現在は米国サンノゼ州立大学内の「Beethoven center」に遺贈されています。
ベートーヴェンがなくなった後も、ベートーヴェンの秘書シンドラーの企画したコンサートにて、ベートーヴェンの交響曲第 7 番 (のだめカンタービレで有名ですね!) の 2 楽章をピアノで弾き、追悼しています。
🌻今の自分の気持ち
・やっぱりベートーヴェンって魅力的
「ベートーヴェン捏造」の張本人である秘書のシンドラーがベートーヴェンの死後にチャリティーコンサートを企画したというエピソードを通じて、やはりシンドラーは優秀な秘書であるとともに、並外れたプロデュースの手腕を持っていたんだろうなと思いました。
そしてシンドラーが全力でプロデュースしたベートーヴェン自身の魅力あっての知名度であるわけで、ベートーヴェンへの尊敬の念が付きません。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
今回クラシック音楽小噺と銘打ってベートーヴェンの恋愛事情について書きましたが、まだまだあふれんばかりの魅力を彼は持っています。
今後も知られざる小噺をお送りしていくのでよろしくお願いします!
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