50代で日系企業正社員を辞め、外資系業務委託で働いてみた
今年の3月、3年半ほど在籍した日系IT企業を退職しました。
4月からは、外資系コンサル企業のIT部門で、スクラムマスターとして働いています。
雇用形態は、20年以上続けてきた正社員から、初めて契約社員・業務委託へ。
「一度正社員を辞めたら、もう戻れないかもしれない」
そんな不安は正直ありました。
一方で、「今しかできない働き方を経験してみたい」というワクワクもありました。
心の中では慎重派の自分と冒険したい自分が何度も会議を開き、最終的には冒険派が多数決で勝ちました。
約4か月働いてみて、実際どうだったのか。率直な感想を書いてみたいと思います。
働き方は想像以上に変わらなかった
まず勤務スタイルは前職とほとんど変わらず、フルリモート・フルフレックス。
勤務時間も比較的自由で、残業時間を大幅に減らすことに成功。
それ以外は、生活スタイルが大きく変わった感覚はありません。
給与については、ありがたいことに前職(日系大手IT企業のマネージャー時代)より上がりました。
一方で、福利厚生はやはり少し弱くなります。
特に手間だったのは確定拠出年金です。
前回の転職では、新しい会社へそのまま移管できましたが、今回は受け入れ先がなく、iDeCoへ移すことになり、その手続きが若干面倒でした。
また、業務委託ならではの情報の非対称性もあります。
会社全体の方針や背景が見えにくいため、「このプロジェクトはどこへ向かっているんだろう」と迷うこともあります。
そのあたりは、可能な範囲で情報共有をお願いしながら進めています。
とはいえ、それ以外は今のところ正社員時代と大きく変わる場面はほとんどありません。
もちろん、一番の違いは雇用の安定性です。
契約が終われば仕事も終わる可能性があります。
でも実際に働いてみると、この「不安定さ」が、意外と悪いことばかりではないと感じています!
「外資系コンサル」は思っていた雰囲気と違った
今回の企業はコンサル会社ということで、「論理で詰められる環境だったらどうしよう・・・」と少し身構えてました。
ところが実際は、その逆でした。
誰も論理で殴ってきません。
むしろ、「この件、どうなってましたっけ?」という、意外とのんびりした会話も飛び交います。
自由というより……自由すぎて少し心配になることもあります(笑)。
やっぱり英語は多少必要です。
社内イントラや資料が英語しかないこともあります。
それも覚悟はしてたのですが、ブラウザの翻訳機能で一発だし、、と思っていたら、なんとブラウザの翻訳機能は無効になっているではありませんか・・・! (前職では普通に使ってましたよ・・・)
そんな時はCopilotや社内翻訳サービスが頼みの綱です。
正直、Copilotがいなかったら私は今でもイントラのトップページを読んでいたかもしれません。
そして、、引継ぎとかオンボーディングという考えがほとんどありませんでした(泣)。
参画した2, 3日後には、まだ参加したこともない会議で突然ファシリして、と言われてびっくりしたり。
前職の日系企業でもオンボーディングは雑だったので、「またか・・」という感じでしたが、今回はさらに輪をかけてすごかったです(笑)。
外資系かどうかというよりも、会社や現場によるのかもしれません。
「スクラムマスター」が理解されていなかった
実は、これが今一番苦労している点です。
私はスクラムマスターとして参画しています。
スクラムマスターは誤解されやすい役割という認識もあったため、契約前にも役割については十分確認したんです。
したつもりだったのですが・・・。
多少のギャップはあるだろうと覚悟はしていましたが、現場の期待は想像以上・・・!
参画してすぐ、自己紹介の際に現場の方々に言われたのが、
「これから色々指示していただきますので・・」
「これからプロジェクトを引っ張っていただけると思いますが・・」
でした。
……え?
心の中では、「いや、それPMです」「いや、それチームリーダーです」と100回くらいツッコミました。
スクラムマスターは、チームへ指示を出す管理者ではありません。
チームが自律的に動けるよう支援する、サーバントリーダーでありコーチです。
ところが現場では、
チームリーダー
PM
要件定義
進捗管理
全部まとめて「スクラムマスター」。
上流全部まとめてやる、隙間も勝手に埋めてくれる、便利な人のような扱いでした。
もちろん、こうした認識のズレは珍しい話ではないのかもしれません。
だからこそ、「スクラムとは何か」「アジャイルとは何か」を少しずつ伝えながら、「スクラムマスター」として、「アジャイルコーチ」として、何ができるか。
チームやマネージャーと一緒に、少しずつ模索しているところです。
生成AI時代だからこそ、アジャイルは難しくなっている
今いる現場では、実装時に生成AIを積極的に活用しています。
実装スピードは本当に速い。
以前とは比較になりません。
AIは30秒でコードを書いてくれます。
一方、人間は30分かけて「そもそも何を作るんだっけ?」を考えています。
実は、この30分のほうが重要だったりします。
現場では、
「スピードが大事だから、評価は後回し」
という発言もありました。
もちろんスピードは重要です。
でも実装が速くなったからこそ、
本当に解くべき課題は何なのか
品質をどう維持するのか
何を検証し、何を学習するのか
こうした部分は、以前より重要になっているように感じています。
生成AIはコードを書く時間を短くしました。
しかし、「何を作るべきか」「どんな価値を提供するのか」を考える時間は、人がしっかり確保しなければならない部分でもあります。
アジャイルも、この時代に合わせて進化していく必要があると感じています。
業務委託だからこそのメリット
現在は、契約内容と実際の業務内容のズレについて調整を進めています。
ここで感じたのは、業務委託という働き方の良さ。
もし正社員だったら、
「会社の方針なので」
で終わってしまうこともあるでしょう。
一方、業務委託は契約がベースです。
役割のズレがあれば相談できますし、場合によってはこちらから契約継続を見送ることもしやすい。
また、エージェントが間に入ってくれるため、客観的な調整をしてもらえるのもありがたいところです。
以前は「業務委託=不安定」というイメージでした。
でも実際には、「自分で働き方を選びやすい」という自由さもあるのだと感じています。
まだまだ学び中

転職してまだ4か月。
まだまだ試行錯誤の真っ最中です。
「アジャイル」も、「スクラムマスター」「アジャイルコーチ」という役割も、生成AIによって変わりつつあります。
現場とのギャップに悩むこともあります。
それでも、新しい働き方、新しい技術、新しい組織文化。
毎日学ぶことがあります。
若い頃は、「50代になれば仕事のことはおおよそ分かるようになっている」と思っていました。
でも、全然そんなことはありません。
むしろ、知らないことは増える一方です。
でも、それも悪くない・・!
これからも変化を楽しみながら、自分らしい働き方を探していこうと思います。
同じように悩んでいる方や、新しいことに挑戦している方がいらっしゃったら、繋がっていただけると嬉しいです!
