台湾食べ歩き紀行㉝|最終回
美食の記憶を抱いて。観光ゼロ、満足度120%の終着点

旅の終わりは、いつも少しの寂しさと、それ以上の満ち足りた気持ちが交差する。
「阿国切仔麺」で究極の日常を味わった私たちは、腹ごなしを兼ねて近くの市場へと足を向けた。
最後の市場散策:街の呼吸を肌で感じて

色とりどりの野菜、威勢のいい声、何に使われるのか見当もつかない不思議な乾物。


雑多なエネルギーが渦巻く市場は、まさに台湾の生命力そのものだ。



私たちは屋台で吸い寄せられるように「買い食い」を楽しみながら、この街の熱気を最後の一滴まで吸い込んだ。

ここで、利用する空港が違うメンバーとはお別れだ。
「また日本で、美味しいものを囲もう」 再会を約束し、それぞれの帰路へとつく。
旅を共にした仲間との解散は、何度経験しても胸にくるものがある。
松山空港への帰路:最後まで「食」に寄り添う
私たちが向かうのは、市街地からのアクセスが抜群に良い松山空港。
Uberを利用すれば、わずか20分ほどで到着する。この手軽さもまた、台北という街の魅力だろう。
松山空港は新しく近代的だが、桃園空港に比べると飲食店は控えめだ。
けれど、それすらも「次は桃園から入って、また違う味に出会おう」という次回の楽しみへの伏線に思えてくるから不思議だ。
空港での軽い食事が、今回の台湾で口にする最後の一皿となった。
旅の総括:台風、美食、そして「観光ゼロ」の贅沢
振り返れば、今回の旅は「台風の猛威」という衝撃的な幕開けだった。
どうなることかと思ったけれど、蓋を開けてみれば、朝から晩まで、あるいは深夜まで、ひたすら台湾の「旨い」を追いかけ続けた5日間。
ふと気づけば、驚くほど観光らしい観光をしていない。
有名な史跡も、定番の絶景スポットも、今回は一つも訪れなかった。けれど、これほどまでに「台湾を味わい尽くした」という実感に満ちているのはなぜだろうか。
名もなき路地裏の湯気、店主の笑顔、そして仲間と囲んだ円卓。
「観光ゼロ、食全振り」
という、ある意味で最高に贅沢な上級者の旅。
これこそが、私たちが求めていた旅の形だったのだと思う。
お土産の余談:記憶に残る「黄金のケーキ」

そうそう、最後にお土産の話を少しだけ。
台湾土産といえばパイナップルケーキが定番だが、今回出会った「ホテルオークラ」のそれは、格別だった。

洗練されたパッケージに包まれた、ずっしりと重みのあるケーキ。

口に運べば、バターの香りと濃厚な果実の甘みが広がる。
まさに「高級感」という言葉が相応しいその味わいは、日本に帰ってからも、私たちの旅の記憶を鮮やかに彩ってくれた。
結びに代えて
これにて、私の「台湾食べ歩き紀行」は幕を閉じます。
一皿一皿に込めた思い、そして台湾の風を感じていただけたでしょうか。
「また必ず戻ってきて、今度こそもっと食べ尽くしたい」
そんな飽くなき食い意地を抱えながら、日常の「食べ歩き」へと戻ります。
長い間、この旅の物語にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
再見、台湾!
店舗情報
オークラ プレステージ台北
住所:No. 9號, Section 1, Nanjing E Rd, Zhongshan District, Taipei City, 台湾 10450
