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サイレントリーダーの経営戦略ノート(第13回)1on1を変える“9マスフィードバック”の技術 ― 評価ではなく、成長の座談会に変える方法 ―

はじめに

「1on1をやっても、あまり変化がない」
「結局、雑談で終わってしまう」

そんな声を多くのリーダーから聞きます。

1on1の目的は“評価”ではなく、“成長”のための対話です。
にもかかわらず、現場では上司が話す時間の方が長く、部下が「話を聞かれている感覚」を持てていないことが多いのです。

💬 1on1の本質は『理解と方向づけ』。
リーダーが語る場ではなく、相手が考える場 なのです。


第1章 なぜ1on1が機能しないのか

1on1が形骸化する理由はシンプルです。
「目的が“報告”や“評価”の延長になっている」からです。

  • 上司が質問するのではなく、チェックして終わる

  • 課題を聞いても、結論をすぐに出してしまう

  • “話を聴く”よりも、“正す”が先に出てしまう

この構造では、部下は「考える力」を発揮できません。
むしろ、“指示待ちの1on1”になってしまいます。

サイレントリーダーの1on1は違います。
目的は「正す」ことではなく、「気づかせる」こと。
対話の中で、本人の中にある答えを引き出すことです。


第2章 9マスを使った1on1の進め方

9マス思考法(成果×行動マトリクス)を1on1に取り入れると、自然に承認と方向づけの流れが生まれます。


【進め方のステップ】

1️⃣ 現在地を一緒に確認する(Pace)

「今、自分はどのマスにいると思う?」
成果と行動、両方の視点で“現状認識”を引き出す。

2️⃣ 理由を語ってもらう

「そう感じるのは、どんな出来事があったから?」
相手の思考・感情・価値観を言語化してもらう。

3️⃣ 次に進みたいマスを選んでもらう(Lead)

「次に目指したいマスはどこ?」
未来の方向づけを“自分の言葉”で決めてもらう。

4️⃣ 行動の選択肢を一緒に整理する

「そこに進むために、何をやめて、何を始める?」
行動を“本人の意思”として定義する。

5️⃣ 承認の一言で締める

「その視点がすでにリーダーだね」
最後に“存在そのもの”を承認して終える。


💡このプロセスのすべては「Pace & Lead」の流れに沿っています。
リーダーが共感して受け止め(Pace)、
相手が自然に未来に向かう(Lead)。

これにより、1on1が「評価面談」から「成長対話」へと変わるのです。


第3章 タイプ別1on1アプローチ(例)

9マスを使っても、相手のタイプに合った“承認の言葉”を選ぶことで、対話の深さが大きく変わります。

タイプ 特徴 有効なアプローチ

タイプ別1on1アプローチ例

このように、タイプに合わせて「どんな言葉で承認するか」を変えるだけで、1on1の場が“安全で開かれた空間”に変わります。


第4章 1on1を成長の対話に変えるコツ

1️⃣ 話す量を「相手7:自分3」にする
2️⃣ 沈黙を恐れない
 → 沈黙は「思考が生まれている時間」
3️⃣ 相手の言葉を短く繰り返す(KMB法)
4️⃣ “評価”ではなく“気づき”で終える
 → 「今日は話してみて、どんな気づきがあった?」


第5章 まとめ

9マスを使った1on1は、相手を評価する時間から、信頼を築く時間へと変える方法です。

リーダーの役割は「結論を出すこと」ではなく、相手の中に“自分で動くスイッチ”を見つけてもらうこと。

💬 静かな対話が、チームを最速で変える。


この第13回は、シリーズの中でも「実践で使える対話技術」として非常に重要な章になります。
実践していただくために、「自己成長のための9マス診断」シートを添付いたします。
実際の1on1でご利用いただければ幸いです。

📎 次回予告
次回はこの9マス思考の源流である、チベット密教から伝わる
「9マトリックス」 を使ったチームビジョン形成の方法を紹介します。
チームが“同じ方向に自然と動き出す”仕組みを解説していきます。

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