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サイレントリーダーの経営戦略ノート(第12回)チームを可視化する9マス思考法 ― 目に見えない関係性を整える技術 ―

はじめに

これまでのシリーズでは、「人の心を動かす」ための心理構造――Pace & Lead承認ループ を中心に解説してきました。

しかし、チームを率いるリーダーにとって、もう一つ大切なのは “組織を動かす構造” を整えることです。

どれほど心の通ったチームでも、「目に見える共通の枠組み」がなければ、認識がずれ、エネルギーが分散してしまいます。

そのずれを防ぎ、チームの関係性を整えるために役立つのが、
私が現場でも日常的に使っている 9マスフレーム(9マス思考法) です。


第1章 9マス思考法とは何か

実は次回以降で解説していく「9マトリックス」と今回ご紹介する9マス思考法は別のものです。
9マトリックスをもとにわたくしが勝手に作り出した思考法になります。

9マス志向は、縦軸と横軸の二つの視点でチームや個人を整理するシンプルなフレームです。

たとえば、縦軸に「成果(結果)」、横軸に「成長(行動・学び)」を置きます。
すると次のように、チーム全体の現状が一目で見えるようになります。

  • 成果も高く、行動も多い人 → チームの牽引者

  • 成果は高いが、行動が少ない人 → 潜在リスク

  • 成果が低いが、行動が多い人 → 成長途上・将来の伸びしろ

このように、9マスは「誰が悪い」ではなく、
“今、チーム全体がどの状態にあるか” を冷静に見つめるための鏡なのです。


第2章 サイレントリーダー流・9マスの使い方

9マスの目的は 評価ではなく、理解と対話 です。

上司が使うのではなく、一緒に書く
リーダーとメンバーが一枚の紙(または画面)を前に対話を重ねていく。

💬 例:
「今の自分は“成果中・行動低”の位置にいる気がします」

「じゃあ、次にどんな行動を増やせば“成果高”に近づけるだろう?」

このような対話は、まさに 承認ループ の実践そのもの。
Pace(理解・共感)から始まり、Lead(導き)へと自然に移行していきます。

9マスフレーム(成果X行動)

第3章 9マスでPace & Leadを実践する

9マスを使った対話は、
Pace(歩調合わせ)とLead(導き)を同時に行うツールになります。

ステップリーダーの役割メンバーの心理Pace現状を一緒に見つめる「理解されている」「安心できる」承認ループ共感・承認・質問を交える「受け入れられた」「考えたい」Lead目標を共に設定する「自分の意志で動きたい」

つまり、9マスは 「Pace & Leadを構造化した対話ツール」
言葉ではなく図で考えるからこそ、心理的な負担を減らしながら建設的な話し合いができます。

9マス思考法を実践するときに参考にしていただく各マスの解説をPDFとしてお渡しします。
① まず、上記の9マスを見ながら、メンバーの方がどの位置にプロットされているのかを一緒にディスカッションしていただきます。
② この解説書を参考に、現時点の自己評価を促します。
③ そして、次に何をすることによって、上や右のマスに進むことができるのか明確にする。
というステップでご活用ください。


第4章 チーム運営での9マス活用例

用途縦軸横軸効果1on1面談成果行動対話の質が上がる・目標が具体化するチーム分析パフォーマンス貢献意欲配置と役割が明確化・不満が減るプロジェクト管理進捗協働ボトルネックの特定・協力関係の強化

ポイントは「人ではなく構造を見直す」こと。
問題が起きたときも、「誰が悪い」ではなく「どのマスに偏りがあるか」を見ると、冷静で建設的な対話が生まれます。


第5章 9マスが生み出す“共通言語”

チームが強くなる瞬間とは、個々が頑張るときではなく、全員が同じ地図を見始めたとき です。

9マスは、言葉では曖昧になりがちな感情・努力・成長を、
「目に見える共通言語」 に変えてくれます。

その結果、

  • メンバー同士が互いの立ち位置を理解し、

  • リーダーは冷静に支援の優先順位を判断できるようになる。

これが、サイレントリーダーが生み出す “静かなチームマネジメント” のかたちです。


✨ まとめ

Pace & Lead が「人の心を整える技術」だとすれば、
9マスは「チームの関係性を整える技術」。

9マスを使うことで、
リーダーは「心理」だけでなく「構造」でもメンバーを支えられるようになります。

静かなリーダーは、声ではなく構造でチームを動かす。


📎 次回予告
次回は実践していただくために、
「9マス思考法を」 を使った1:1の方法を紹介します。
チームが“同じ方向に自然と動き出す”仕組みを解説していきます。


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