風まかせ文芸部 『大掃除』
大掃除は済ませた。
まずは、そこら中に散らばる不要なモノをすべて捨てる。
ビニールのゴミ袋に入れて、その口をしっかりと縛って。
気付けば、どこから漏れたのか、赤いインクのような液体が袋の底に溜まっている。
このまま燃えるゴミで出せるのだろうか。
……ま、いっか。
ずっと大切にしてきたけど、結局何の役にも立たなかったお飾り的なモノもこの機に処分する。
役に立たないどころか、縁起の悪い装飾品だったのだろうか、手に入れてから嫌なことばかりが起こった。
彼氏を取られたり、職場で孤立したり。
きっとこの派手で粗悪な存在のせいだ。
どこかの焼却炉を借りて、燃やしてしまいたい。
家に運びきれないモノ達は、仕方なく屋外で処理した。
駅のホームや交差点、ビルの屋上など。
ゴミはそのまま残ったけど、きっと業者が片付けてくれるだろう。
年末は誰もが大忙しだ。
大掃除を終えて、身の回りがかなりスッキリした。
今年一年、私に煩わしい思いをさせたゴミ達を、すべて処分して。
おかげで、友達と呼んでいた不要な存在がかなり減った。
奪われた彼氏も、私を裏切った職場の仲間達も。
こちらの企画に参加させていただきました。
よろしくお願いいたします。
