3つのお題に空想のひらめきを
🍊第29回 3つのお題
🎈お題①:「星を落とす仕事」
🐾お題②:「逆さまの街」
⏳お題③:「最後の祈り」
この私の能力は、重宝されている。
軍事機密レベルだ。
宇宙空間を漂う、ある一定サイズの岩石や惑星の欠片を、この地球に落とすことが出来る。
まさに「星を落とす仕事」だ。
この能力を使えば、敵国に多大なるダメージを与えることが出来るだろう。
核弾頭レベルの破壊力。
それが、コストをかけずに実現できる。
だが、国が消滅しかねないこの脅威に、敵国が対策を講じた。
それが、「逆さまの街」プロジェクトである。
我々が生活する地表の裏側に、新たな街を建設するという。
これは、地球の内部に空洞があるという事実が発覚し、そこでは、何故か引力が外側に向かって働くという不可思議を受け入れることから始まった。
空洞へは、南アフリカの炭鉱から侵入することが出来る。
これに対し我が国は、地表裏の街にさえ打撃を与えるサイズの隕石を落とす計画を立て始める。
つまりは、私と同じような能力を持った人間を探し、星を落とす仕事の規模を拡大しようというのだ。
それを知った私は、自分がこの星を滅ぼす神のような存在になったものと認識する。
この力を集結すれば、地球に匹敵するサイズの惑星を激突させ、木っ端微塵にすることだって可能となるのでは。
世界の向かうべき未来に、終焉の光景が見え始めた瞬間だった。
人々は、「最後の祈り」を捧げる。
それぞれが信ずる神の名のもとに、異なる言語で救いを求める。
だが、神はすでにここにいるのだ。
星をも自在に動かせる神がここに存在する。
神は集結し、神々の力は強大となり、人類が創りし逆さまの街を破壊して、この星に終焉を招くだろう。
そんなある日、私は恋に落ちた。
私と同じ能力を持った女性。
だが、彼女は言った。
「私達は、星を落とすんじゃなくて、星を降らす力を持っているのよ」
「何が違うの?」
「流れ星よ。星降る夜を見たことがあるでしょ?」
「それじゃ、敵を倒せない」
「倒さなきゃいけない敵なんていないわ。守るべき存在はいるでしょ。その人達の、願いを叶える流れ星を夜空に降らせるの」
そして二人で、最後の祈りを捧げる。
星降る夜を仰ぎ、本物の神に祈る。
この星を守り給え。僕達の愛を育て給え。
こちらの企画に参加させていただきました。
よろしくお願いいたします。
