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《花鳥風月写真帖》 ハナニラ(花韮)

早春の散歩道でよく出会う花
花韮
白、あるいは淡い紫の明るく清楚な花
見かけるとついカメラを向けたくなる花

アルゼンチン原産で
明治時代に日本にやってきたらしい
生命力旺盛で
今や全国各地の道端で見られる帰化植物

ポツンと寂しく咲くものもあれば
満天の星空のように群れ咲く花もある

英語では、Spring starflower
文字通り春の星の花

足を止め
じっくり見てみると
爽やかな気分にしてくれる可憐な花
しかし今や立派に雑草の仲間

生命力が豊かで
わずかな隙間に入り込んで花をつけていたりする

鉄道の線路の脇や河川の土手
田畑の周りなどでもよく見かける

我が家の庭にもどこからともなく侵入
すっかり居座って
毎年春が来ると庭の片隅で花を咲かせる
花の根元にはニラに似た匂いを出す葉っぱが茂るが
夏になると溶けるようにして姿を消してしまう

ハナニラは食用にはならない
水仙や鈴蘭ほどではないがわずかに毒もあるらしい

身近でよく目に付く春の花だが
俳句の季語の仲間入りは長くできなかった悲しい花
季語「花韮」はニラの花のことで歳時記は晩夏

現代俳句では
ようやく春の季語としてカタカナ表記で詠まれるようになったとのこと
AIお薦めの、その俳句のいくつか

ハナニラや星の破片(かけら)を零(こぼ)したる(高橋悦男)

ハナニラや少女の靴の白き紐(鍵和田秞子)

ハナニラや一病と棲む身の丈に(能村研三)


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