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【記者日記】旅の途中で

                                             かわすみかずみ

  私は今、奈良に向かう電車に乗っている。『部落フェミニズム』(エトセトラブックス  2025年)を読んで、どうしても水平社博物館に行きたくなったからだ。
  今回の目的は「婦人水平社」を中心とした取材である。婦人水平社は水平社設立の翌年にできた。だが、活動期間は短く、水平社の運動のように注目されることはなかった。

  部落の女性たちが部落差別の上に女性として差別されてきた二重の重りを、今、この目で、この心で捉えたいと思った。既に底をついた取材費をなんとかねじり出して、奈良県御所市へ。心いっぱい学びたい。

  私は生まれる前から、父の暴言の中にいた。母によれば、父は私がお腹の中にいたとき、母のお腹を蹴ったという。酒におぼれ、母を殴り、家族に暴言をはいて死んでいった父。最後は孤独死だった。
  虐げられた人々を取材して歩く日々の途中で、いつも父との過去に突き当たる。私の旅は、きっと自分を解放し、父との関係を再構築するための旅の途上かもしれない。

  
  追伸   取材費カンパを受け付けています。大阪府市などの定例会見での質問や取材活動をご支援いただける方は、お好きな記事から寄付をおねがいします。


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