ハーバード大学SSP
辺野古の転覆事故は大変いたましいものでした。お亡くなりになった女子高校生はさぞご無念であったろうと拝察し、ただただご冥福をお祈りするばかりです。
昨日、お父様の談話が記事になっているのをお見かけしました。その一節に「念願のハーバード大学のサマースクールへも参加して」とありました。
高校生が参加できるハーバード大学のサマースクールとは、ハーバードSSP(Secondary School Program)のことだと思います。うちの上の子もハイスクール時代に2年連続で参加しました。当時SSPは日本であまり知られておらず、私どもの経験を、田村耕太郎さんが取材して現代ビジネスに投稿してくださいました。
海外大学が主催する中高生向けサマースクールは、今や大学進学のためのポートフォリオととらえられがちです。お定まりの金太郎飴路線の一環として、選考はあっても多くはほぼローリングアドミッションでお金を出せば“買える”課外活動であり、お手軽さが重宝される反面、大学出願においてはさほど高く評価されないとかむしろ敬遠されるのでは、などと囁かれたりもしています。
しかし我が子にとっての位置付けは、そのどちらでもありませんでした。
少し前に、こちらのnote⤵️にコメントを差し上げましたように…
「やりたいことを子どもが親にプレゼンし、親を説き伏せられたら費用を出す」のが我が家流です。毎夏このスタイルで参加するサマースクールを決めてきました。大学出願時に有利になるようにと考えたわけではなく、子らがそれぞれ「やりたいこと」を軸に探し出し、その折々に最善と思えるプログラムに行かせてきました。
上の子はハーバードSSPで、とある科目にとても興味を持ち、将来その分野を深く掘り下げて関わりたい気持ちになったようでした。ハイスクールのIBの授業にはなかった、大学ならではの貴重な学びを持ち帰りました。
SSPのお仲間たちはその後、ハーバード大学の学部アドミッションに合格した子も合格しなかった子もいました。だから前述の「大学出願においてはさほど高く評価されないとかむしろ敬遠されるのでは?」の答えがどうなのかはわかりません。
しかしあとから振り返ると、そんなことは単なる目先の瑣末な問題でしかなかったのです。
上の子は、アメリカの学部へ進学し、アメリカの大学院を修了しました。そして日本へは帰ってきませんでした。
現在はアメリカで、自分がかつてハーバードSSPで「将来その分野を深く掘り下げて関わりたい」と願った、まさにその分野で職に就き、ワシントンD.C.で全米組織の一員となって働いています。ハーバードSSPで得たパッションを、我が子ながら見事に昇華させたのです。ここへ至るまで無駄な経験は1つもありませんでした。
原点がたまたまハーバードSSPだっただけで、もし見栄えの良い大学名のみが目的の、ポートフォリオ狙いのサマースクールだったならば、こうはならなかったと思うのです。
そこで何を学び何を掴むか?
「大学合格を我が子の人生のゴールやピークにしない」ために、どんな夏を過ごさせるか?
それが毎年、我が家のサマースクール選びの基本でした。
子らの運命を変える曲がり角はいつも、夏でした。
辺野古で亡くなられた生徒さんも、ハーバードSSPを成し遂げて、そこから開ける未来への希望に満ち溢れていたことでしょう。
本当にお気の毒でなりません…。
