第2回:PCを捨てて「WiiM Pro Plus」を選んだ理由。音を整えるのは魔法ではなく「物理と測定」だ
こんにちは、モン吉です。 前回は「PCアプリで聴くサブスクは、実は本来の音を出せていない(OSミキサーの罠)」という真実をお話ししました。
「じゃあ、どうすればいいの?」という問いへの、私なりの結論がこれです。 「音楽再生のすべてを、PCから専用機(ストリーマー)に丸投げする」
今回は、我が家の司令塔である「WiiM Pro Plus」の凄さと、高価なアクセサリーよりも遥かに効く「WiiM Homeアプリを使った科学的な音の整え方」についてお話しします。
1. なぜ「WiiM Pro Plus」なのか?――「これだけでいい」と思わせる圧倒的スペック
私がPCオーディオの「設定地獄」から解放されるために導入したのが、ネットワークストリーマーの WiiM Pro Plus です。
正直、このデバイスの費用対効果は異常です。新品でも手頃ですが、中古なら2万円を切る個体も見かけます。その心臓部は、旭化成エレクトロニクス(AKM)のプレミアムDACチップ「AK4493SEQ」。
科学的な実力: 歪みの少なさを表すTHD+Nは-115dB、ダイナミックレンジは121dB。かつての超高級機に匹敵する「透明度」を誇ります。
1bitも漏らさない正確さ: 44.1kHzから192kHzまで、曲に合わせて自動でサンプリングレートを切り替えてくれます。PCのように「曲が変わるたびに設定画面を開く」なんて不毛な作業(苦行)はもう必要ありません。
スマホやiPadは、あくまで「リモコン」。音が劣化する通り道に余計なOSを介在させない。これだけでデジタル再生の土台は完璧になります。
2. どの高級機より使いやすい?「WiiM Home」アプリの衝撃
ストリーマー選びで、音質以上に重要なのが「アプリの使いやすさ」です。 どれだけ高価な機材でも、アプリが使いにくいと音楽を聴くのが苦悩になります。その点、専用アプリの「WiiM Home」は、世界中のユーザーから「断然使いやすい」と絶賛されています。
動作はサクサク、UIは直感的。このアプリの完成度の高さこそが、WiiMを最強の選択肢に押し上げている真の理由だと確信しています。
3. 「物量」ではなく「戦術」。低音を制するコスパ最強の布陣
オーディオで最も厄介な敵、それが「定在波(特定の低音がボワつく現象)」です。 これを物理的な吸音だけで解決しようとすると、実はとんでもないコストがかかります。評判の良いベーストラップを揃えようと思えば、1本7万円前後することも珍しくありません。
そこで私が取ったのは、「中古サブウーファー2基 + お手頃ベーストラップ」という賢い攻略法です。
中古サブウーファー2基の「平滑化」: あえて中古のサブウーファーを2基導入しました。1基では偏ってしまう低音のムラを、2基で駆動することで部屋全体のエネルギーを均一化(平滑化)させます。(自分は近所のハードオフでパッシブタイプのDenonとpioneerのウーファーをジャンクで500円と1200円で購入AIYIMA A1001とFosi Audio MO-2で駆動)
賢い吸音材選び(ua acoustics): 物理的な吸音には、ua acoustics 50×50cmを採用。27,000円台(2個入)と、このサイズとしては非常に現実的な価格ながら、50cm四方の圧倒的な物量で四隅の「ボワつき」を物理的に吸収・拡散してくれます。
4. WiiM Homeアプリで行う、音の外科手術
物理で土台を整えたら、最後はWiiM Homeアプリの出番です。 アプリ内の**「パラメトリックEQ(PEQ)」を使い、測定で判明した「43Hz付近のしつこい残響」**をピンポイントで叩き潰します。


7万円のトラップを買い足す前に、WiiM Homeアプリで設定を弄る。これだけで、濁りが消え、ボーカルの輪郭がクッキリ浮かび上がります。数万円のアクセサリーを試すより、まずは「中古ウーファー2基 + 2万円台のトラップ + WiiMのアプリ設定」。これが現代オーディオの最も賢い「正解」の一つです。
おわりに:オーディオは「実験」だ!
PCを音楽再生から切り離し、専用機(WiiM Pro Plus)に任せる。そして、物理(トラップ・ウーファー)とWiiM Homeアプリによる精密な補正で部屋をハックする。 これだけで、私のオーディオ体験は「悩むもの」から「ワクワクする実験」に変わりました。
高価なケーブルを検討する前に、まずはWiiMを手に入れて、自分の部屋の「声」を聴いてみませんか?
さて、ここまで頑ななまでに「原音忠実」「データの欠損ゼロ(ビットパーフェクト)」を追求してきましたが、次回は、その完璧に整えられたデジタル信号を、あえて「独自の味付け」で汚す(エフェクトする)お話をしたいと思います。登場するのは、現代のAKM製DACとは対照的な思想で造られた、「8パラDACの怪物」。伝説のCDプレイヤー KENWOOD DPF-7002です。

科学的に整えた「ピュアな天然水」を、この怪物がどう「スモーキーで奥深いシングルモルト・ウイスキー」に変えてしまうのか。原音主義の先にある、趣味としての「エフェクトされた音」の悦びについて、格闘の記録をお届けします。お楽しみに!
