還暦の墓守② 郊外の北欧風カフェの若い二人 コーヒーが冷めた理由
#還暦の墓守 #ロードスター #墓守 #墓参り
墓守の帰りに、郊外の田舎道を走り集落の路地を入ると目当てのこじゃれたカフェがありました。NCロードスターを停めて、早速入ります。
木のぬくもりのある北欧風カフェです。大きなガラス窓に面した席に腰かけた爺さん。コーヒーとケーキをつい頼んでしまいました。
店内は、それなりにお客さんが入っています。平屋ですが空間は小屋裏を見せて高くて開放的です。そんな雰囲気に浸っていますと、何やら隣の席の会話が聞こえます。
会話の主は隣の席の若い男女です。
会話の感じから、くだけた雰囲気ではなさそうです。かなり自意識高い系の会話。
爺さん、これは恋人同士じゃないなと考えました。どこか距離があって、敬語だ。マチアプ・・・そういう感じじゃない。かといって勧誘ぽくもない。宗教や投資のワードが聞こえてこない。
男性の方が会話をリードしているようです。自己啓発かな。もう爺さん、コーヒー、ケーキどころじゃありません。
もっと詳しく聞きたいが、いかんな。コーヒー冷めちゃった。
会話の内容からコンサルっぽいワードが出てきました。コンサル会社のヘッドハンティングかもな。そうなると女性はどこかの研究者か大学院生とかかな。
郊外なので大学ということはないのかな。近隣に車の一大産業があるが・・・車っぽいワードが聞こえてこない。
女性は何かを相談しているようでもあり、教わっているようでもある。男性は説明しているようで、誘っているようでもある。
勧誘、というほど露骨ではない。
でも、ただの雑談でもない。
その中間の、曖昧な領域。
ふと窓の外を見る。
変わらない住宅地の風景と、流れていく雲。
さっきまでいた墓地の静けさと、ここで交わされている言葉の温度差が、妙に引っかかった。人は、いろんな場所で、いろんなものに出会い、そして何かに少しずつ引き寄せられていく。
コーヒーを飲み終えて、まだ会話が続く2人を置いて、爺さんは店を出る。ロードスターで帰るとしよう。
読んでいただき、ありがとうございます。
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