『蜜柑』から考える、第一印象の危うさ
あなたは、人を第一印象だけで判断してしまった経験はありませんか。
『蜜柑』は、人を見た目や振る舞いだけで判断していた主人公が、一人の少女のある行動をきっかけに、その印象を大きく改める物語です。
主人公が列車に乗っていると、一人の少女が発車間際に飛び乗ってきます。少女の身なりや、周囲を気にしない振る舞いに苛立ちを募らせていた主人公。しかし、踏切で待つ弟たちに向かって少女が蜜柑を投げる姿を目にした瞬間、主人公の心には大きな変化が生まれます。
なぜ蜜柑が人の心を変えたのか
なぜ主人公は少女への印象を改めたのでしょうか。
当初、主人公は少女の身なりや振る舞いだけを見て、「無作法で不快な少女」だと決めつけていました。しかし、少女が踏切で待つ弟たちに向かって蜜柑を投げる姿を目にした瞬間、その行動の背景に家族への深い愛情があることに気づきます。
主人公は、少女の優しさだけでなく、自分が相手を表面的な印象だけで判断していたことにも気づかされました。だからこそ、少女への印象だけでなく、主人公自身のものの見方も大きく変化したのです。
第一印象で判断する現代社会
『蜜柑』は100年以上前の作品ですが、現代にも通じるテーマが描かれています。
例えば、SNSでは動画や写真など、一瞬の印象だけで人を評価したり、見た目や肩書きでその人を判断したりすることが少なくありません。しかし、その人の本当の人柄や抱えている事情は、実際に接してみなければ分からないことばかりです。
主人公も、少女の見た目や振る舞いだけを見て「不快な少女」だと決めつけていました。しかし、少女が弟たちに蜜柑を投げる姿を目にしたことで、その行動の背景にある家族への思いや優しさに気づき、少女への印象を大きく改めます。
『蜜柑』は、人を表面的な印象だけで判断することの危うさを教えてくれる作品なのです。
芥川龍之介 蜜柑 https://share.google/jORMxXVxRnbBkHDVU
