バルドー姉さんの新作を待ちわびながら読みたい漫画その2
『ディグニティ-旅行医の処方箋-』
矢田恵梨子/マンガワン(アプリ版金曜掲載)、ビッコミ(火曜日掲載)
テーマ:終活か推し活か
私の自己紹介(Grok ver.)に対し、バルドー姉さんから頂いたコメント
「初めましてバルドー姉さんと申します 私バル姉も、終活始めてます」
という一文から想起したのがこの漫画『ディグニティ-旅行医の処方箋-』。
まだ1巻が発売されたばかりの作品ですが、初回から最新話まで全話ひじょうに考えさせられて、驚きと感動を与えてくれるエピソードが続いています。
「ディグニティ(dignity)」は、「尊厳」「威厳」「品格」「気品」を意味する英単語。「旅行医」とは終末期の患者さんなどが旅行に行けるよう、医療サポートを専門とする医師で実在します。つまり、死に瀕した患者さんの尊厳を取り戻す旅をコーディネイトするのが物語の本筋となります。
もちろん「旅行医」は現実世界に存在し、漫画の取材先の一つでもあるトラベルドクター株式会社の伊藤玲哉医師が先駆者と言われています。
さて、10年前にはまだ市民権を得ていなかった「推し活」も、今や老若男女一般化した世の中ですから、今後「終活」の選択肢の一つとして「旅行医」がメジャーになる世界線も十分ありえる気がします。
しかし現実問題として「終活」とは入院生活であったりするわけで、「推し活」と両立させるには相性がよろしくない。
じゃあ、具体的にどんな障害が待ち受け、それをどう乗り越え、推しの本懐を遂げるのか? をリアルに、時に笑いをまじえて描いたのが、第3エピソード「推しを求めて三千里」。
3日前に狭心症の手術を受けた還暦すぎの女性患者さんからの依頼で、2週間後に飛行機で鹿児島へ飛び、彼女の推しであるボーイズアイドルアニメ「ウォーター★フォールズ!」のラストライブイベントに参加できるようにする、という普通に考えると無謀な旅行計画。
そして、この非現実的な旅行を成功させるために、あらゆるリスク、トラブルのパターンを洗い出し、現地視察し、本人の意思と心理状態をつぶさに観察し、可能な限り完璧な準備を粛々と地道に遂行する主人公であるトラベルドクター・運乗創史は、今いちばん推せるメディカル・ヒーローです!
一体どんな旅になるのか? 想定を超えたピンチに運乗たちと患者自身はどう立ち向かうのか? 無事に推しのライブに参加できるのか? 参加して生きて帰れるのか!? それはご自身で読んで確かめてください。

というわけで、皆様、よい終活と推し活を!
バルドー姉さんの新作を待ちわびながら読みたい残りの2作はこちら。
その1 『金剛寺さんは面倒臭い』/とよ田みのる/サンデーうぇぶり
その3 『せいぶつ部の田辺くん』/イシイ渡/マガポケ
