デジタル学習基盤とは
デジタル学習基盤という聞き慣れない言葉が出てきました。
5月16日、文部科学省は中央教育審議会 初等中等教育分科会にデジタル学習基盤特別委員会を設置し、その第一回会合を開催しました。
すでに会議資料はすべて公開されており、こちらからご確認いただけます。
初回会合なこともあり、資料の数が膨大になっているので、大事になりそうなところを抜粋してご紹介できればと思います。
委員会の設置目的
まず、本委員会の設置目的について確認します。
デジタル学習基盤の整備・充実やそれを活用した教育のデジタル化の推進について調査審議を行うため、初等中等教育分科会に「デジタル学習基盤特別委員会」(以下「特別委員会」という。)を設置する。
さらっと書かれていますが、この委員会が初等中等教育分科会の紐付きとして設定されていることが肝要でしょう。例えば特別委員会の委員は、初等中等教育分科会長が指名すると規定されています。また、ここで調査審議されたことが親会議である中央教育審議会にもつながり、次の政策などに確実に反映されていくことになります。
委員会での主な検討事項
次に、委員会での主な検討事項についてです。明記されている項目だけでも6つあり、これまで文部科学省で議論されてきた教育ICT分野における事柄を網羅的に扱うことになります。
主な検討事項
(1)学校ICT環境の整備やその活用推進の在り方
(2)デジタル教材の在り方
(3)教育データの利活用や教育情報セキュリティの推進方策
(4)児童生徒の情報活用能力の育成・把握の在り方
(5)校務DXの推進方策
(6)教育行政調査の電子化・クラウド化の推進方策
(7)その他
環境整備やデジタル教材、セキュリティといった環境面だけでなく、(4)児童生徒の情報活用能力の育成・把握のあり方、(5)校務DXの推進方策、(6)教育行政調査の電子化・クラウド化の推進方策といったあたりが大きな項目として列挙されているところが、大きな特徴でしょうか。
デジタル学習基盤
さて、冒頭に指摘した、デジタル学習基盤という新しい言葉について考えたいと思います。
まずは、この委員会の守備範囲が、ICT環境整備やデジタル教材、セキュリティといった環境面をベースに検討しながらも、(4)で示された児童生徒の情報能力の育成・把握の在り方まで含む、広いテーマについて検討することから考えられたのだと推察されます。
次に、GIGAスクール構想によって1人1台の環境とネットワークの整備が整えられ、クラウドを活用することが「前提」になったこともあるでしょう。
さらに、今回の学習指導要領から情報活用能力が言語能力や問題解決能力と並んで「学習の基盤」として位置づけられたこととの関連も指摘できるでしょう。
聞き慣れない言葉ではありますが、「クラウドを前提としてデジタル面から学習を支える基盤を見つめ直すという」強い意思を感じます。
今後の議論に期待したいですね。
