『神ギア』は失敗の先にしかない。 ST-331を手放して気づいたこと。
コーーー!!っという燃焼音。
この音を鳴らして燃えるのが、SOTOのST-331「TrekMaster」である。
CB缶を液出しで使える、ちょっと変わったガスバーナーだ。
通常は気化したガスを使うが、このバーナーは液体のまま送り、ジェネレーターで温めて気化させる。
そのためCB缶なのに低温に強い。
冬キャンプをする私には、実に面白そうな道具だった。
セールのタイミングで10800円。
迷わず手に入れた。
結論から言う。
これは最高に面白い玩具だった。
まずCB缶を立てた状態で点火する。
30秒ほど待ち、ジェネレーターを温める。
そこから缶を倒して液出しにすると──
コーーーーー!!
と音を立てて燃焼する。
消火のときも少し作法がある。
缶を立てて30秒ほど待つ。供給管とジェネレーターの中にある液体ガスを抜くためだ。
それからツマミを回してガスを止める。
この一連の動作が、実に面白い。
家で何度か湯を沸かして遊んだ。
ST-331は山岳用途のバーナーなのでレギュレーターは搭載されていない。
火力調整の幅が狭く、弱火が苦手だ。
得意なのは
・湯沸かし
・カップ麺
・アルファ米
・レトルト温め
こういう仕事。
しかし炊飯のような繊細な火加減は苦手である。
まあ、それでもいい。
一度だけ雪中キャンプに持って行った。
そこで、気づいてしまった。
私は冬キャンプでは薪ストーブか灯油ストーブを持って行く。
つまり──
ガスバーナーが、いらない。
しかも炊飯が苦手なガスバーナーなら、なおさら出番がない。
朝のコーヒー用の湯沸かしだけならアルコールストーブで十分だった。
ST-331。
玩具としては最高に楽しい。
だけど、私のキャンプには必要ない。
…決めた。
売る。
ちょうど気になっていたバーナーがあった。SOTOのST-350「 TriTrail」である。
重量は135g。今計画しているバックパックキャンプに持っていきたい。
そしてレギュレーターが搭載されている。
レギュレーターとはガス圧を一定に保つ装置だ。これがあると弱火が安定する。
つまり炊飯のような繊細な火加減にも対応できる。
はりねずみさんが以前、TriTrailでの炊飯に挑戦した記事を読んだ。
弱~中火で微調整しながら火力を分散させ、焦げ付きもなく上手く炊けたという内容だ。これを見て、軽くて弱火も使えるST-350なら、自分でも試してみたくなった。
軽くて弱火も使える。
一度試してみたくなった。
棚の隅で出番を待つだけのST-331は、次のオーナーに使ってもらった方がいい。
売却価格は9500円。
手数料10%で950円。
箱代65円。
送料455円。
手元に残るのは8030円。
購入価格は10800円だから、2770円のマイナスだ。
でも私はこれを損失とは思っていない。
ST-331という機械を手に入れて、点火のコツを覚え、強烈な燃焼音を楽しみ、そのギミックで遊んだ。
十分に楽しんだ。
映画に行けば2000円。
ポップコーンとジュースを付ければ3000円。それで2時間だ。
そう考えれば、2770円でかなり長く遊べた。これは損ではない。体験費用だ。
そして私はAmazonにST-350を注文した。
価格は7210円。
さらに144ポイント付く予定だ。
さて。
st-350はどんな玩具なんだろうか。
少し楽しみにしている。
