ホウセキ V の解説16/制作裏話(磁界ゾウオと磁界ギルバス)
どうも、まりかです。
今回は理科記事の側面もありますので、本編を読んでない方でも、ある程度は読める内容かもしれません。
先週、ホウセキ V と戦った磁界ゾウオと磁界ギルバスは、斬新なアイデアと自己満足している敵キャラなんですが、なかなか難産なキャラでした。
今回は、磁界コンビが誕生した経緯を説明していきます。
1.磁界コンビの特殊能力
磁界ゾウオも磁界ギルバスも、主な能力は『地磁気コンパスに作用して、相手の方向感覚を狂わせる』というものでした。
地磁気コンパスとは渡り鳥などが使う能力で、南極から北極にかけて生じている地磁気を感知して、それを方角の指針にしているというものです。渡り鳥以外にもこの能力を持っている動物は多々いるらしく、これから多くのことが明かされていくと思われます。
話をゾウオのことに戻します。
磁力を操るキャラは、決して珍しくありません。その反面、磁力キャラは個性が強いとは言い難く、技は以下の二通りくらいしかありません。
・鉄を磁力で操る(念力のように飛ばす)。
・対象に磁力を与えて、強制的にくっつける。または反発させる。
当初、磁界ゾウオも一般的な磁力怪人になる予定でした。名称も当初は【磁石ゾウオ】でした。
なんですけど…。
戦闘場面を想像して、ふと気づいたんです?
「この技、念力ゾウオと同じじゃない? いや。飛ばすものが鉄に限定されるから、むしろ念力ゾウオの劣化版?」
という訳で、磁石ゾウオを考え直すことになりました。
磁石(磁力)と言えば、他に何か?
そう考えたら、方位磁針や地磁気コンパスが思い浮かびました。
その発想から、このゾウオの能力は『地磁気を乱して、方向感覚を狂わせる』というものになり、ゾウオの名前も【磁界ゾウオ】に変わりました。
この段階で私は、
「今までにない、磁石怪人を生み出した」
と悦に入っていましたけど、更に思いました。
「地磁気絡みで、他の技も出せない?」
そう考えて思い浮かんだのは、オーロラ(極光)です。
オーロラは、太陽から飛んで来た電子や陽子(太陽風)が地球の大気に衝突することで起こる現象で、地磁気が直接的には関与してません。でも、太陽風は地磁気を乱すことがあるので、地磁気からオーロラは連想できる!
そんな理由で、オーロラみたいな光を飛び道具の光線として与えました。
おそらく磁石怪人でオーロラを使うのも、磁界ゾウオと磁界ギルバスが初だと思います😁
などと思って、調子に乗ってこの話を姉にしたら、
「本家スーパー戦隊の怪人は、子どもにも解かるように作られるから、磁石怪人は単純な磁力しか使わせられないんだよ」
と、一蹴されてしまいました😂
2.憎悪の紋章が撞木鮫の理由
磁界ゾウオの額にある【憎悪の紋章】は、撞木鮫でした。
まず、撞木鮫をご覧ください。

(出典;ふしぎ!なぜ!大図鑑[主婦の友社])
頭の形が独特ですね。
でも、なんで鮫?
その理由は、本家スーパー戦隊の三作目・バトルフィーバーJに登場した【マグネット怪人】のモチーフが鮫だったからです。ですから、オマージュと称してパクりました。

マグネット怪人が鮫の理由は、『ぴったり貼り付くコバンザメが磁石を思わせる』から見たいです。だからマグネット怪人は、額に小判を付けた鮫というデザインになってます。

このアイディアが面白くて凄くパクりたくなったんです。
でも当初、憎悪の紋章は『小判を背景に、鮫が泳いでいる』というものでした。ですけど、あんまりマグネット怪人そのままだと能が無い。
という訳で、差別化として最も個性的なデザインを持つ撞木鮫を選びました。
頭の形が馬蹄型磁石に見えなくもないから、良いんじゃない♪
というふざけた理由で決定しました😅
コメント欄には、【ロレンチニ器官】からの連想? という声もありました。
凄く良い線だと思います。
【ロレンチニ器官】とは微弱な電流を感知する器官で、鮫の他にはシーラカンスやカモノハシにもあるのかな? そういう特殊な感覚器です。
電気と磁力はお友達ですからね。そっちからの連想と解釈するのもアリですね。
ただ作者的には、バトルフィーバーJに出たマグネット怪人のオマージュで、マグネット怪人が鮫なのは『コバンザメが磁石っぽいから』ということだったみたいです😅
*蛇足かもしれませんが…。
コバンザメはスズキ科の魚で、鮫ではありません😓
3.左右の角
磁界ゾウオの頭の角(磁石)は、右が赤いN極、左が青いS極となっています。
先に紹介したマグネット怪人はこれと逆で、右がS極で左がN極です。
どうして逆にしたのか?
それはサウスポー(southpaw)からの連想で、左をS極にしたかったからです。
ちょいとここで豆知識を紹介しますと…。
N極は北を向くからN極です。北=northですね。
S極は南を向くからS極です。南=southですね。
なんで、N極が北を向くのか?
それは、北から南に向かって磁力線が生じているからです。
ということは…。
実は、地球は北極がS極で、南極がN極なんです。
逆になっててややこしいですね😅

4.磁界を封じる作戦に関して
作中では、
「U字型磁石どうしを繋げたら、磁力線は磁石の外に出なくなる」
という仕組みを利用して、磁界ゾウオ・ギルバスの能力を封じる作戦が敢行されました。
これについて説明します。
まず磁力が生じる為には、磁力線が磁石の外に出る必要があります。磁力線が届いている範囲を、磁界(磁場)と呼びます。
先の項目で、
『磁力線はS極から出て、N極に戻る』と述べました。
これは磁石の外での話です。
ですから、磁石はN極とS極で引き付け合います。
なら、磁石の中では磁力線はどうなっているのか?
S極からN極へと流れてます。
よって、棒型の磁石を繋げた場合、磁石内外の磁力線は次の図のようになります。

図を見ると、磁石が繋がった部分(磁石1のS極と磁石2のN極)からは、磁力線が出てませんね。ですから、二つの磁石を繋げた部分には磁力が無く、鉄を引き付けなくなります。
これを踏まえて、U字型の磁石を繋げた場合を考えると、磁力線は磁石の中だけを通ることになります。
だから、繋がったU字型磁石は磁力を持たなくなるんです。

これ、学校では習わなくて、教科書にも載ってませんからね😅
私も自信が無かったから、念のため磁石を製造してる会社のHPで確認しました😅
5.磁界ギルバスに関して
磁石ゾウオだった当初、憎悪獣はカムゾンにする予定でしたけど、磁界ゾウオになった際に、ギルバスに変更しました。
理由は、『地磁気を乱すという能力なら、空を飛んでいた方が広範囲に影響を及ぼせるから』というものです。
その結果、ギルバスの鰭がオーロラを思わせるグラデーションで彩られて、まあまあ洒落たデザインになったかなぁ…。と、自画自賛しております。
何方か、この洒落た磁界ギルバスを描きたくなったら、是非とも描いてみてください😁
ついでにギルバスの頭部は、この回のヘッダー画像に使ってます。
実は、ホウライエソっていう深海魚なんですけどね😅
6.磁界ゾウオの喋り方
今までのゾウオは、人格が男性ならオラオラ調、人格が女性なら「~よ、~だわ」口調でした。
どちらにせよ、饒舌かつ粗暴な印象のある喋り方をしてました。例外は、古語っぽい言葉遣いで物静かな呪詛ゾウオだけでしたね。
当初は【 磁石ゾウオ → 磁界ゾウオ 】も、同様に粗暴な喋り方をする予定だったんですけどね。だけど、どのゾウオも同じ喋り方で、なんか特色が無いと思い始めたんです。
その結果、磁界ゾウオは片言しか話さない寡黙なキャラとなりました。お蔭で、能力が読めないという不気味さに、もう一つスパイスを足すことができたかな? などと自画自賛しております。
磁界ゾウオで調子に乗った私は、第2部からはゾウオの喋り方も個体ごとに個性を与えていく予定にしてます。
次に出るゾウオがどんな喋り方をするのか? その点も期待して頂けたらと思います。
第1部への本編へは、こちらから!
第2部への本編へは、こちらから!
