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とみにけり 紅葉時雨のひとひらに

燃えるように咲いた秋の恋は
今、何の前触れもなく
ほろほろと散り始めた

あなたの指先が触れた頬は
まだ熱を帯びているのに
染みる涙と一緒に
流れ去った

呆然と立ち竦む私に
紅葉達が時雨のように舞い落ちる、
『もう行きなさい』と言ってるかのようだ



濡れた道を歩くあなたの背中を、
見送るしかできなかった私

それでも心はまだ追いかけたくて
落ちる紅葉を手のひらで受け止める

あの日の笑顔も
甘い声も
すべてが散って落ちていく
でも、忘れたくはない

忘れたくないのに

散りゆく紅葉止まってくれなかった
残ったのは、しっとりと濡れた記憶


ーー終わりを告げる紅葉時雨

痛く、切なく
でも、どこか温かく
あなたがくれた愛の余韻を
最後まで抱かせてくれる

そこに私はただ、立ち尽くす

紅いまま、散ってゆく恋を
静かに見届けるために


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