秋時雨 滴る雫 凪を知る
薄灰青の空を ぱららと濡らして
秋時雨が降り始める
ほてりを残した舗道に
透明な涼しさを散りばめて
葉先から滴る雫は
水の波紋のように鳴り広がり
風に溶けては
静けさに静けさを重ねていく
白い息にはまだ早いけれど
雨に洗われた空気は
逆巻いていた熱を洗い流すように澄み渡り
空の奥まで深くひろがってゆく
去りゆく夏を冷ましながら
新しい季の入口を告げる、
そのひとしずくに
ーー心まで澄み透る
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