「『ごめんなさい』が言えない我が子を前に、立ち止まった日のこと──それは、悪いことだと分かっている証拠かもしれないと思った」
最近、ここちゃんとだいぶ会話ができるようになってきた。
言葉の意味も、ちゃんと分かって使っているなぁと思うことが増えた。
「え、そんなことまで分かってるの?」と驚くこともあるし、
やりとりが成り立つのが嬉しくて、つい何度も話しかけてしまう。
成長してるなぁ、って思う瞬間が増える一方で。
ふと、「あれ?」と立ち止まった出来事があった。
それは、
自分が悪いことをしたと分かっている時ほど、謝らないこと。
怒られた理由も、やってしまったことも、たぶん分かっている。
それなのに、話をそらしたり、違うことをしようとしたり。
どう見ても、誤魔化している。
その姿が少し可笑しくて、
でも「ちゃんと謝れる子になってほしい」とも思ってしまう。
「ママ、痛かったよ。ごめんなさいして?」
そう伝えても、なかなか言えない。
昼寝前や寝る前、疲れている時間ほど多い気がした。
「言いたくない…」
おお、もうそんなことも言えるようになったのか。なぜ嫌なのだろう?
どうしてそういう、認めたくないような気持ちになったのだろう?
何度も繰り返すうちに、
ここちゃんの口はぎゅっと閉じて、
最後には泣いてしまった。
その時、
「やりすぎたかも」
そんな気持ちが遅れてやってきた。
謝れないって、どういうことなんだろう。
分かっていないからじゃなくて、
分かっているからこそ、言えないのかもしれない。
大人だって、自分が悪いと分かっている時ほど、
すぐに言葉が出てこないことがある。
ちゃんと謝れるようになってほしい気持ちと、
目の前の小さな人の気持ち。
そのふたつが、うまく噛み合わなかっただけなのかもしれない。
どうしたらよかったのか、答えはまだ出ていない。
でも今日は、立ち止まって考えた自分を、少しだけ肯定したい。
今日は、ここで止まる。
