【中学年】書けない理由が変わる学年―「言葉は出るのに、文章にならない」壁を越える
中学年(3・4年)になると、
文章指導の空気が少し変わってきます。
低学年のころのように、
「何も書けない」「白紙で止まる」
という子は減ってくる。
その一方で、
先生からこんな声が増えてきます。
書いてはいるけど、浅い
何が言いたいのかわからない
話はそれていないのに、まとまらない
量はある。
言葉も出ている。
それなのに、文章として弱い。
これが、中学年特有の「書けない」状態です。
中学年の「書けない」は、質の問題
中学年になると、
子どもたちはある程度、
出来事を書く
感想を書く
文をつなげる
ことができるようになります。
だからこそ起こるのが、
「書けているように見える」問題。
先生もつい、
「もう少し深く」
「気持ちをくわしく」
「考えを書こう」
と、抽象的な指示を出しがちです。
でも、ここが落とし穴。
中学年の子は、
「深く」「考えを」
と言われても、何をどう変えればいいのかわかりません。
中学年で増える「もったいない文章」
よくある中学年の文章を見てみます。
〇〇をしました。
とても楽しかったです。
またやりたいです。
文法は合っている。
意味も通じる。
でも、
なぜ楽しかったのか
どこが印象に残ったのか
何を考えたのか
が、読んでいる側には見えてきません。
これは能力不足ではなく、
考えを整理する型を知らないだけです。
中学年は「考え方」を教える段階
低学年では、
「書く前に決める」「問いを渡す」ことで
文章が生まれました。
中学年では、
そこにもう一段階必要になります。
それが、考えを分けること。
事実(何があったか)
気持ち(どう感じたか)
考え(なぜそう思ったか)
この区別ができないまま書くと、
文章はどうしても浅くなります。
「それは事実?それとも考え?」
中学年指導で、
とても効果のある一言があります。
「それは、事実?それとも考え?」
この問いを入れるだけで、
子どもの思考は一段深くなります。
たとえば、
「楽しかった」
→ それは事実?考え?
と聞くと、
「〇〇ができたから楽しかった」
「前より上手になったと思った」
と、言葉が足されていきます。
問い一つで、文章の層が変わる。これが、中学年指導の面白さです。
中学年でやってはいけないこと
ここで、
中学年指導でよくあるNGも整理します。
いきなり高学年レベルを求める
書き直しばかりさせる
「もっと考えて」で終わる
これらはすべて、
考え方の道具を渡さない指導。
結果、
「何がダメかわからない」
「書くのが面倒」
につながってしまいます。
中学年は「伸びる前段階」
中学年は、
書く力が伸び始める直前の時期。
ここで、
考えの分け方
書く順番
見直す視点
を身につけると、
高学年で一気に伸びます。
逆に、
ここを曖昧にすると、
高学年で「書けない」が固定化します。
次回予告
次回は、
中学年の文章が一気に整理される「3つの箱」。
事実・気持ち・考えを
どうやって分け、
どうやって書かせるかを
具体例つきで紹介します。
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