小論文対策第3回✍️「何を書けばいいか迷わない」ための構成トレーニング──型で書く4段構成
「設問は読めた。何を答えるかも分かった。
……でも、どう書けばいいのか分からない」
ここで手が止まる生徒は、とても多いです。
でも、それは能力不足ではありません。
並べ方を知らないだけ。
第3回では、小論文を型で書く方法を紹介します。
「何から書けばいいか分からない」を、「入れるだけ」に変える技術です。
小論文が書けない正体は「構成迷子」
答案が伸びないとき、よく見られるのは次の状態です。
・言いたいことはある
・テーマについての知識もある
・でも、話があちこちに飛ぶ
・結論がぼやける
これは、中身がないのではなく、構成がないだけ。小論文は、「何を書くか」より先に、「どう並べるか」=構成を決めることで、書けるようになります。
まず覚えるのは「4段構成」
小論文の基本は、これだけです。
① 主張(結論)
② 理由
③ 具体例・根拠
④ まとめ
これを文章の骨組みとして先に用意します。
難しく考える必要はありません。
最初は、こんな言い切り型でOKです。
① 私は〇〇だと考える。
② なぜなら、〜だからだ。
③ 例えば、〜という事例がある。
④ 以上のことから、〇〇と言える。
型を先に置き、中身を後から入れる。
これが、小論文指導の最短ルートです。
例で見る〜型があると、ここまで書きやすい〜
テーマ:
「スマートフォンの利用を学校で制限すべきか」
型なしで書くと…
・何から書くか分からない
・途中で話が脱線する
・結論があいまい
4段構成で書くと…
① 主張
私は、学校でのスマートフォンの利用は一定程度制限すべきだと考える。
② 理由
なぜなら、授業への集中を妨げる要因になりやすいからだ。
③ 具体
例えば、通知やメッセージが気になり、授業中に画面を確認してしまうことで、学習内容を十分に理解できない生徒がいる。実際に、使用ルールが緩いクラスほど、私語や集中力の低下が見られるという指摘もある。
④ まとめ
以上のことから、学習環境を守るためにも、学校ではスマートフォンの利用に一定の制限を設けるべきだと考える。
同じ内容でも、「順番が整うだけで、読みやすさと説得力が大きく変わる」ことが分かります。
よくある誤解「型にすると、つまらない文章になる?」
生徒から、こんな声が出ることがあります。
「型に当てはめると、みんな同じ文章になりませんか?」
結論から言うと、最初は同じでいいのです。
なぜなら、小論文の評価軸は
・構成が論理的か
・問いに正しく答えているか
・理由と具体がつながっているか
であって、
「表現が個性的か」ではないから。
まずは型で考えを整理できる力を育てる。
表現の工夫は、そのあとで十分に間に合います。
指導のコツ「書く前に、型を埋めておく」
いきなり「さあ、書きましょう」は、失敗のもとです。
おすすめは、この手順。
① 4段構成の枠を配る
② 各段に、箇条書きで内容を入れさせる
③ それを文章にする
たとえば、下書き段階ではこんな形でOK。
① 主張:スマホは制限すべき
② 理由:集中できない
③ 具体:通知、ゲーム、実体験
④ まとめ:学習環境を守るため
ここまでできていれば、
すでに答案の7〜8割は完成しています。
「書く前に、ほぼできている」
この感覚を持たせることが、書く自信につながります。
「起承転結」は使わない
小論文指導で、意外と多い落とし穴がこれです。
「起承転結で書きましょう」
物語や随筆なら有効ですが、
論理文である小論文には向いていません。
・転で話題が変わる
・結論が遅れる
・主張がぼやける
だからこそ、小論文は「結論→理由→具体→まとめ」の直線構造が基本です。
構成が変わると、「書けない」が消える
これまで多くの生徒を見てきましたが、
小論文が苦手な生徒ほど、構成を教えたときの伸びが大きい。
「何を書けばいいか分からない」
↓
「ここにこれを書けばいいんですね」
この瞬間、表情が変わります。
小論文は、才能ではなく設計。構成という地図を渡せば、誰でも書けるようになります。
次回予告
第4回では、「理由が薄い」を解消する具体例の出し方を扱います。
・「なぜなら」で止まってしまう
・説明が抽象的で説得力がない
・「具体って何を書けばいいの?」
そんな悩みを、3種類の具体例パターンで整理します。
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