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第2日目:大きな影と小さな救世主

今日もここねこに会いに来てくれてありがとう。今日は私の人生の中でも特に忘れられない、人生で一番恐ろしかったエピソードを打ち明けたいと思う。
これは今でも夢に見ることがあるくらい鮮明に覚えている出来事なんだ。

大好きだったココちゃんの事故から数年後、学校からの帰り道に寄り道して使われなくなった古い廃工場の横を通ることがあったんだ。錆びた鉄骨が剥き出しになっていて割れた窓ガラスからは中が真っ暗でほとんど見えない。
そこだけ時間が止まってしまったかのようなちょっと不気味な場所だった。友達はみんな「怖いから近づきたくない」って言って近寄らなかったんだけど私だけはなぜか廃工場の独特の雰囲気に惹かれる部分もあってたまに横を通るのが癖になっていたの。

ある日の夕暮れ時いつものように廃工場の横を通りかかるとどこからか「ミャー…ミャー…」という、か細い猫の鳴き声が聞こえてきたんだ。最初は風の音かと思ったけれど耳を澄ますと確かに子猫の助けを求めるような鳴き声だった。私はいてもたってもいられなくなって廃工場の奥の方から聞こえる声に誘われるようにフェンスの隙間をくぐって工場の中へと足を踏み入れてしまったの…

中は想像以上に暗くてひんやりとした空気が肌を刺すようだった。散乱したガラスや埃まみれの機械の残骸が夕陽のわずかな光を受けて奇妙な影を落としてた。
不安な気持ちを抑えながら「猫ちゃんどこ?大丈夫?」って声をかけながら奥へ奥へと進んでいった。鳴き声はどんどん近くなっていく。

その時私の背後からジャリっと足音がして誰かの気配を感じた。ハッと振り返るとそこにいたのは見知らぬ大柄な男性だった。作業服を着ていて顔は暗くてよく見えなかったけれどその男性から発せられる空気が何か私をゾッとさせるような嫌な感じだった。

「こんなところで何してるんだ?」

男性の声は低くて妙にねっとりとしていた。私は鼓動が速くなるのを感じた。だけどなぜか体が硬直して言葉が出ない。直感的に「危ない」って思ったけど逃げようと足を踏み出そうとした瞬間男性は私の腕を掴んで無理やり壁に押し付けた。

「かわいいね…」

そう言って私の体に触れてこようとする男性の顔が暗闇の中で少しだけ見えた時私は恐怖で体が震え上がった。体が小さかった私は男性の力には到底敵わない。
男性は私のシャツを無理やりはだけさせて、太ももに手を這わせてきた。あまりの恐怖で氷のように固まってなすがままだった・・・

その時いきなり「シャーッ!!」という鋭い威嚇の声が聞こえて同時にシュッと男性の腕を何かが横切った。男性は「うわっ!」と叫んで掴んでいた私の腕を離した。

見ると私の足元にはさっきまで鳴き声が聞こえていた子猫がしっぽを大きく膨らませて男性に向かって威嚇していたんだ。男性の腕には、子猫の鋭い爪で引っ掻かれたらしい、赤い線が走っていて血が滲んでいた。

男性は、まさか子猫に襲われるとは思っていなかったみたいで一瞬ひるんだ隙に私は我に返って必死でその場から逃げ出した。子猫も私の後を追うように一緒に廃工場を飛び出した!

息を切らして工場から遠く離れた場所まで逃げてきてようやく立ち止まった時、私は膝から崩れ落ちて震えが止まらなかった。でもふと見ると私の足元にあの小さな子猫が心配そうに私の顔を見上げていた。
その子猫の顔を見た時張り詰めていた心がフッと緩んで私は子猫を抱きしめて声を上げて号泣してしまった。

あの時もし子猫がいなかったら私はどうなっていたんだろう…。本当に命の恩人なんだ。この子猫はその後私が連れて帰って家族の一員として大切に育てたんだ。名前は「チビ」ってつけたの。

ある日のチビ

チビとの出会いは私に「猫はただ癒してくれるだけじゃない私を守ってくれる存在なんだ」って教えてくれた。そして世の中には光の当たらない場所でひっそりと助けを待っている小さな命があることも改めて強く感じた出来事だった。

かなり衝撃的な話だったかもしれない。でもこれは私の人生で絶対に忘れることのできない出来事。みんなにここねこの全てを知ってほしくて心を決めて打ち明けました。

明日はチビとの絆と猫カフェで働くきっかけを書いていこうと思うから、明日も来てね。

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