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はぁ~ぺったんぺったん

「私、結婚するとき夫に条件出したの」

滔々と彼女は語りだした。
私をお金で困らせない事。
私に嫌な思いをさせない事。
私の意見を最大限尊重する事。
そして、必ず私を幸せにする事。

なるほど条件付きの結婚か。
そんな結婚観もあるのだな。

彼女は結婚から数十年経った今でも
夫から変わらぬ愛を受けているという。

しかし私には響かなかった。
共感も、羨望も、嫉妬も、何も湧かない。
どこかファンタジーめいた感覚だけが
私の体を通り過ぎた。なぜだろう。

・・・

結婚は人生の餅つき。
私はそんな風に結婚を捉えている。

これを読んでるあなたは
臼と杵で餅をついたことがあるだろうか?
私はある。正直めちゃくちゃ楽しい。

杵が重すぎてうまくつけない、もどかしい。
だがそれがいい。
臼の中心に杵を振り下ろせた時の快感たるや
ちょっとやみつきになる。

臼に待機して餅をひっくり返す合いの手
すなわちパートナーの存在も重要だ。
タイミングが良くないと全てが台無しになる。

餅をつく者と、ひっくり返す者
双方の呼吸が合わさって「餅つき」は完成する。

つきたてのお餅はじんわり暖かく、美味しい。
上手くいった実感が五感で味わえるのが良い。

ふたりで餅をつくこと。何かをすること。
声かけをして、タイミングを体で覚えて
疲れて腕が上がらなくなったら休憩する。
休憩にはお互いをねぎらい、感謝をして
進捗状況を確認して笑い、体に力が湧く。

餅つきはあまり頻繁に行うモノではない。
だから忘れてしまう、呼吸とタイミング。
だから定期的に、二人で重い腰を上げる。

関心が逸れてしまうとケガをしかねない。
気持ちと力が入ってないと餅はつけない。
常に、互いに関心を払わないといけない。
美味しい餅をつくために。ふたりの力で。

もちろん
今の世の中餅なんて買ってしまえばいい。
安価で美味しい餅が売っているのだから。
効率よく、ストレスなく、購入をポチり。

「週末婚」のように美味しいとこ取りで
それでいいじゃないか。
そういう結婚観も、あるのは理解できる。
(週末婚を否定している訳ではないです)

それでもやっぱり私は「餅つき」なのだ。
臼と杵なんてかさばる上保管に困る物を
所持し、手入れするなんて気が遠くなる。
が、だからこそ愛おしくなる場合もある。

あれこれ「めんどくさーい」と言いつつ
なんやかんやで二人で一緒に準備をする。
そういうのが私はたまらなく好きなのだ。

・・・

今の時代、もはや結婚は趣味なのかもしれない。

国による手厚い恩恵があるならまだしも
同棲やら事実婚で充分なのではないか。

そんな時代だからこそ、私はあえてクラシカル。
餅つきぺったんなのだ。
でっかい臼と杵、こんなのを所持してしまうと
思うように身動きは取れなくなってしまう。

でも考え方を変えてみる。
「身動きが取れなくなる」ではなく
「ピカピカにじっくり手入れができる」と。

かっちょいい臼と杵、そして餅を見せたろうぜ。


この記事は
「仲良し夫婦サークル」の企画記事です。


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