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7.23

創作大賞の締切日。
もうひとつ、意味がある日。

短大生の頃、私は自分が属していたグループのうちのツートップが苦手でした。
ひとのことをアレコレ言う。
なんでもないようなことを大袈裟に扱う。
とにかくうるさい。
でもなんか、女子って、初めに組んでしまったグループからは外れにくい生き物で。
面倒くさいなぁと思いながらも、私はそこに身を置いて、なるべく接触しないように過ごしていました。

そのグループに、名前の順が私のひとつ後の女の子がいました。
まるで天使のような子でした。
見た目も中身も。
可愛らしかったし、気さくで、明るくて、キラキラしていて、親しみやすかった。
彼女は変わった苗字で、「同じ地名がうちの実家の方にあるんだよ」と話したら、「私たちの家族で、その駅に行ったことあるの!」と教えてくれて、それがきっかけでその子と仲良くなり、話すようになりました。

彼女は、ひとの陰口や噂話などをしない子でした。
おしゃべり好きなんだけど、グイグイ押してくるようなことはなくて、会話を楽しんでいる様子がとても好感を持てました。
同じサークルに所属して、コンパに参加したり旅行に行ったりもしました。
どこに行っても、誰といても、彼女は笑顔で、その場を和ませていました。

可憐で、とても素敵な子だったけど、彼氏はいないようでした。サークルにもたくさんの男子がいましたが、たぶん、波長が合わなかったのでしょう、彼女がサークルのメンバーから男性を選ぶことはありませんでした。



私は卒業後、ほとんど誰とも連絡も取り合いませんでした。
天使の彼女には会いたかったけど、グループで会えばまたツートップとも顔を合わせなければならないし、それは私にとって、とても重くて気乗りがしませんでした。


数年経って、ひとりの女の子から、電話がありました。
その子は受験のときから顔を合わせていた子で、グループのなかでは真っ当な、筋の通った良識ある子でした。

電話の内容は、天使の彼女が亡くなった、というものでした。

病気で亡くなった、と聞かされましたが、嘘だ、と思いました。
突発性のもの、と後から聞かされましたが、その時はほんとうに信じられませんでした。

まだ20代半ばです。
私はその年齢にしては、周りで多くの死を目にしてきました。どの死も悲しい別れだったけど、彼女の死は、理解できないものでした。
あんな子がこんなに早く死ぬなんて。神さまは何か間違いを犯したのではないか?そう考えてしまうほど、私のなかでは受け入れ難いことでした。


お葬式は終わっていて、私たちはグループで、後日、お線香をあげに行きました。

憔悴しきって、それでも、私たちに笑顔で接してくださるお母さまのお気持ちを感じて、胸が痛みました。

小一時間ほど、彼女との思い出話をしました。
次から次へと彼女とのやり取りや場面が浮かんで、ほとんど話していたのは私でした。
お母さまは嬉しそうに、愛おしそうに、ひとつひとつの話を聞いてくださっていました。

手土産まで用意してくださっていて、私たちはそれをいただいて、お宅を後にしました。


たまに、彼女の夢を見ます。
夢のなかでも、彼女は笑っています。
好奇心いっぱいの瞳でこちらに笑いかけてくれています。


不思議な気持ちです。
7月23日、今日は逝ってしまった彼女の誕生日です。命日は忘れてしまったんだけど、誕生日を覚えています。


いつか、また、逢おうね。


読んでくださって、ありがとうございました。
また明日。
おやすみなさい。

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