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お盆には本気の思い出話をしよう

世のなかはお盆休み。我が家も夫が夏期休暇に入り、いつもとは違うペースで生活している。

パパが家にいるとなると、娘たちはテンションが上がってしまい、大騒ぎ。誕生日パーティーもあったので、彼女たちにとっては楽しい夏休みだろう。

私はといえば、なんだか忙しい。今月はふだんと同じか、それよりわずかに少ないくらいのボリュームの仕事をお引き受けしている。加えて、娘たちの昼食を準備したり、遊びに参加したりしているので、当然といえば当然かもしれない。

去年のお盆休みは、コロナ療養が明けたばかりのときに愛犬カンちゃんが亡くなり、苦しい日が続いた。それを思えば、今年の夏は平和でのんびりとしたもの。

そして、8月15日が近づくと、やはり戦争の話が増えてくる。私も昨夏は、祖父たちと戦争についての記事を書いた。

母方の祖父も、父方の祖父も、戦地に赴いたそうだ。けれど、私の知る限り、二人が戦争について語ったことは一度もない。

語りたくなかったのか、語れなかったのか、語るべきではないと思っていたのか。それはもう誰にもわからない。ただ、私はその沈黙を受け止めたいなぁと考えながら、二人のことを思い出している。それが、忘れてはいけない戦争と私たちをつなぐと信じて。

父方の祖父は、大柄な体と、元警官という経歴から想像できないほどの甘党で、どら焼きが大好きだった。祖父とはもともと仲がよかったし、私が中学生のときからは実家で同居していたから、たくさんの思い出を共有している。

このあいだ、実家の仏壇にどら焼きをお供えしてきた。あと、カンちゃんのためにクッキーも並べておいた。お盆だもの、大好物を味わってほしい。

「おじいちゃんもおばあちゃんもカンちゃんも、お盆やから帰ってきてくれるかなぁ」

母とそう言いあった。私がどら焼きをお供えしているのを見た母は「おじいちゃんって、そんなにどら焼きが好きやったかしら」と首を傾げている。好きなんだってば、と返す私。

「そうやね、お酒も飲みはったけど、甘いものも好きやったわね」

母はようやく納得した。見上げた祖父の遺影は、白い髪がふさふさで肩幅が広く、今でもかっこいい。近いうちに、祖父とどら焼きの話も書きたい。

お盆休みは、もう会えない人への思いや昔話を堂々と、ながながと、ときにはしんみりと語りあえるいい機会だと思う。いろんなことを思い出して、いろんなことを懐かしむ。一年に一度くらい、そういうお休みがあってもいい。

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