鉄板スタイルの頼もしさを知る
先日、かなり目上の方とお会いする機会があった。そのことが決まったとき、私がまず考えたことは「なに着ていこう?」だった。
カジュアルな場と事前に聞いていたから、よけい悩んだ。
着るものよりも人柄が大事。それはよくわかっている。けれど、身なりが第一印象を大きく左右するのもまた事実だと思う。こと相手は目上の方。同世代とは感覚が違うこともあるだろうし。
こういうときは無難で上品な印象をめざすといいのかもしれないと考え、シンプルな洋服に控えめな装飾品を合わせることにした。

うまく撮れません……。
ふんわりした白のブラウスにテーパードパンツ、ほどよい高さのヒールパンプス。ジュエリーはダイヤモンドの一粒タイプを選んだ。0.5カラットで嫌みがなく、かといって顔まわりがさみしくもならない。ブラウスも清潔感がありながら、肌のうつりがいい。
白い服にホワイトゴールドのジュエリーをかけ合わせるのは、いざというときによく頼るスタイル。ちょっとは上品に見えるんじゃないかと、浅知恵を働かせた結果の「鉄板」である。
これが正解なのかはわからない(そもそも正解ってなんだ?)。先方はもちろん誰かが身につけているものを値踏みなさるような方ではないので、どう映っていたかもわからない。
ただ、自分がおどおどしなくて済んだので、私にとってはよい選択だったと思っている。「わ、私、へんな格好してないかな……?」といたたまれなくなることはなかった。
今までの経験から、自分なりの鉄板スタイルをつくっておくこと。その頼もしさをうんと感じた機会だった。
仕事でも同じことが言えそうな気がする。難しい案件にチャレンジするとき、自分なりのルーティンや、鉄板と呼べるやり方を持っていると臆することなく取り組める。
マンネリに堕するのはよくないし、過去の成功体験をいつまでも引きずるのも考えもの。でも、もし迷ったときには鉄板に頼ってみてもいいだろうと思う。きっと心強いうしろだてになってくれる。
「後見とは『後ろを見る』と書くのだ」というのをどこかで読んだ。そこでは、背後に控えるだけでなく、過去をかえりみるのも役に立つという言葉遊びのような意味合いだったはず。
たしかに、それが当てはまることも生活のなかにはちょこちょこある。
