ソウタシエのピアスが教えてくれたこと
「みどりとか、つけるんですね。めっちゃお似合いです、めっちゃかわいい」
先日会った年下の女性に、ピアスを褒めちぎられた。大ぶりなぶら下がりタイプ。ソウタシエと呼ばれる、刺繍コード装飾が施されている。
年末に同じものをつけていたときも、電車で隣の席になったおばあちゃまが褒めてくださった。それええねえ、大きいけど派手すぎへんし、おしゃれやわあ、って。

とても気に入っているピアスです。
実はこのピアスは、友人からのプレゼント。昨夏、お茶の約束をしていたカフェに、彼女は小さな包みを持って現れた。
「さっき百貨店を通り抜けようとしたら、ハンドメイドアクセサリーのポップアップストアやってたから。これ、絶対ちなみちゃんに似合うよ」
そう言って、このピアスをプレゼントしてくれたのだ。私は洋服やアクセサリーを選ぶとき、緑や青などの寒色はできるだけ避ける。血色の悪さが目立ってしまうのではないかとおそれるからだ。でも、つけてみると顔色との調和は取れているように思えた。緑も案外いけるんだと、彼女が教えてくれた。
それに、ソウタシエという装飾手法もはじめて知った。繊細なようでいて大胆な飾り方が美しくて、思わず見とれた。そうか、世のなかにはこんな素敵なものがあるのか。以来、このピアスをよくつけている。
少し前にも手鏡を褒められた。シャンパンゴールドに花の模様が彫り込まれた、華奢なミラー。「持ち歩く小物にまで気を配るなんて」と言っていただけたけれど、これも実は別の友人からのプレゼントだ。
私の場合、きれいなもの、ちょっと気の利いたものを教えてくれるのは友人たちであることが多い。彼女たちのセンスが、私の刺激となっているみたい。それに、言葉の一つひとつにハッとさせられる場面もたくさんある。
「どんな人物と付き合うかがその人の価値を決める」なんて言う人がいる。全面的に信じているわけではないけれど、そういうこともあるのだろうなあ、と感じる。私をつくってくれるのは、つながっていてくれるあたたかな人たちなのだろう。
私が褒められるとき、たいていは周りの人たちが褒められている。それはとても誇らしいことなのかもしれない。
