【オールドリール】DAIWA SS600|国産スピニング黄金期を象徴する名機
「オールドリール」といえば、ミッチェル300やアブガルシアC3などが思い浮かびますが、今回は国産オールドリールです。
こんなリールがあったのか

DAIWAの名機「SS600」。
1970年代後半〜80年代にかけて登場した、当時のフラッグシップスピニングのひとつです。
SSとは「スーパーサーフ」の略で、本来は投げ釣り(遠投)を意識して設計されたシリーズ。
しかし、その存在感は単なる実用リールにとどまらず、今見ても工芸品のような仕上がりをしています。
コストのかかった外観
まず目を引くのは、ブラックアルマイト処理された金属ボディ。
「塗装ではありません」というシールのとおり、素材そのものを活かした高耐久仕上げです。
さらに、ウッドノブのハンドル、スプールに施された緻密な彫金装飾。
量産リールでここまでデザインにこだわったものは、現代ではほとんど見られません。


机の上に置いて回すだけでも満足できる「所有欲」を、狙って実現していたのでしょう。
当時のスペックと役割
• 型番:SS600
• ギア比:当時としては標準的なローギア寄り
• ラインキャパ:ナイロン1.5号 110m、2号 80m、3号 50m
• 用途:中小物の投げ釣り〜万能スピニング
軽量化と巻き心地の両立、そして精密ギアの仕上がり。
「海外の名機に追いつけ、追い越せ」という熱量を感じさせるスペックです。

海外リールへの対抗心
当時の釣具市場では、ABUやミッチェルなど海外製リールが憧れの存在でした。
その牙城に国産で挑もうとしたDAIWAの答えのひとつが、このSS600。
「性能だけでなく、質感でも負けない」ことを目指した結果、今でも人を惹きつける一台に仕上がっています。
今なお光る魅力
最新リールと比べれば、ドラグ性能もラインローラーも見劣りします。
実釣で無理に使う必要はないかもしれません。
それでも、回すと伝わる重厚なギアの感触と、所有欲を刺激する造形美は唯一無二。
DAIWAが本気で「世界に通用するリール」を作ろうとした、その熱意が手に取るように伝わってきます。
現在での実用活用方法
もちろん最新リールと比べれば性能的には劣ります。
しかし、SS600は今でも十分に「釣りに使える」ポテンシャルを秘めています。
• バス釣りやトラウトのライトゲーム
ラインキャパ的に1.5〜3号程度のナイロンラインがベスト。小〜中型の淡水魚相手なら実戦投入可能です。
• 堤防での小物釣り
サビキやちょい投げであれば快適に使えます。ギアの剛性感がむしろ楽しい。
• 定点用リールとして
最新の高性能リールは高価で繊細ですが、SS600なら気兼ねなく使えるため、三脚に竿を置いた定点釣りにも向いています。
ただしドラグ性能は現代のリールほど滑らかではないので、無理な大物狙いはおすすめできません。
あくまで「当時の雰囲気を楽しみながら、身近な釣りで実用する」というスタンスがちょうどいいでしょう。
まとめ
DAIWA SS600は、ただの古いスピニングリールではありません。
1970〜80年代、国産リールが世界を目指していた時代の象徴。
「こんなリールがあったのか」と思わせる存在感を、机の上で回すだけでも味わえるのです。
実用を超えて、趣味の工芸品として楽しめる──それこそがSS600の真価なのだと思います。
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