見出し画像

【教育実習で教員を諦める前に】本当に嫌だったのは何ですか?



はじめに

教育実習が終わったみなさん、本当にお疲れさまでした。

この記事を読んでいる方の中には、
「やっぱり教員になりたい!」
と思った人もいれば、
「正直、教員になるのはやめようかな……」
と思った人もいるかもしれません。

そして、意外と多いのが、
「よく分からなくなった」
という人です。

私自身、教育実習を経験したときは、とにかく目の前のことで精一杯でした。指導案、教材研究、授業準備、実際の授業、生徒対応。毎日が慌ただしく過ぎていき、終わった頃には達成感と疲労感が入り混じっていました。

そんな中で進路について考えようとしても、なかなか冷静にはなれません。

だからこそ、教育実習が終わった今、教員になるかどうかを決める前に、一度だけ考えてみてほしいことがあります。

それは、

「本当に嫌だったのは何ですか?」
ということです。

「教員が嫌だった」と思っていませんか?

教育実習後によく聞く言葉があります。

「教員には向いていない気がする」
「思っていたより大変だった」
「教員になるのはやめようかな」

もちろん、そのように感じること自体は全く悪いことではありません。

しかし、その結論を出す前に少しだけ立ち止まってほしいのです。

なぜなら、多くの場合、

「教員という仕事」が嫌だったのではなく、「教育実習の中の何か」が嫌だった可能性があるからです。

例えば、

・授業準備が苦しかった
・授業そのものが苦しかった
・生徒との関わりが苦しかった
・指導教員との関わりが苦しかった

これらは似ているようで、実は全く違います。

まずは「教員が嫌だった」と一括りにするのではなく、何が楽しくて、何が辛かったのかを整理してみましょう。

まずは4つに分けて考えてみる

私がおすすめしたいのは、教育実習を次の4つに分けて振り返ることです。

①授業準備

教材研究や指導案作成、教材づくりなどです。

ここが楽しかった人は、教育内容を考えたり、学びを設計したりすることにやりがいを感じるタイプかもしれません。

逆に苦しかった人もいるでしょう。

ただ、その苦しさが、
「考えることが嫌だった」のか、
「時間が足りなかった」のか、
「慣れていなくて大変だった」のか、
によって意味は大きく変わります。


②授業

実際に教壇に立って授業をすることです。
最初は緊張して当たり前です。

教育実習に関する研究でも、実習中の達成感や教職への自信には、授業経験が大きく関わることが示されています。教育実習は、単に技術を学ぶ場ではなく、「自分はできるかもしれない」という感覚を育てる場でもあるようです。

授業が楽しかったなら、それは教員として非常に大切な適性の一つかもしれません。

③生徒との関わり

実習を終えた学生の多くが、
「授業は大変だったけれど、生徒と関わるのは楽しかった」
と言います。

休み時間の会話、部活動、何気ない挨拶。

そうした時間にやりがいを感じたなら、あなたは教育という営みに魅力を感じている可能性があります。

逆に、生徒との関わりそのものが大きなストレスだったなら、その理由を考えてみる価値があります。

④指導教員との関わり

実はここが一番大事かもしれません。

教育実習後に教員志望を迷う学生の中には、
「教員になりたくない」
ではなく、
「指導教員との関係が辛かった」
という人が少なくありません。

もちろん、熱心に指導してくださる先生もたくさんいます。
一方で、相性の問題や指導スタイルの違いが生じることもあります。

もしここが苦しかったなら、それは「教員という仕事」が嫌だったのではなく、「特定の人との関係」が辛かっただけかもしれません。


それはどこでも起こることですか?

次に考えてほしいのは、
「その辛さはどこでも起こるのか」
ということです。

ここを考えるだけで、進路の見え方が大きく変わります。

その学校だから起こったこと

学校にはそれぞれ文化があります。
生徒の雰囲気も違います。
教職員の雰囲気も違います。
実習校で感じたことが、すべての学校に当てはまるとは限りません。

その校種だから起こったこと

中学校と高校でも大きく違います。
特別支援学校や小学校なら、さらに違います。

例えば、
「思春期の生徒対応が大変だった」
という人は、高校のほうが合うかもしれません。

逆に、
「もっと生活面に関われる仕事がしたい」
という人は、小学校に魅力を感じるかもしれません。

学校以外でも起こること

これは意外と重要です。

例えば、

・人間関係が大変だった
・締切に追われた
・責任が重かった

こうした悩みは、実は学校以外の職場にも存在します。

もし教員を辞めて一般企業へ進んだとしても、同じ悩みに出会う可能性はあります。

だからこそ、

「学校特有の問題なのか」
「働くこと全般の問題なのか」

を分けて考える必要があります。



教員になるか、ならないかより大切なこと

教育実習は、
「教員になるかどうかを判定する試験」
ではありません。

むしろ、
「自分がどんな仕事にやりがいを感じるのかを知る機会」
だと思います。

実際、教育実習に関する研究では、実習を通して教師としての自信や自己効力感が高まることが報告されています。また、教職に就く学生だけでなく、実習そのものが自己省察や成長の機会になることも指摘されています。

だから、
「教員になる」という結論でもいい。
「教員にはならない」という結論でもいい。

大切なのは、
自分で納得して選ぶことです。

おわりに

教育実習は、本当に大変です。

朝早くから学校へ行き、慣れない授業準備をし、生徒と関わり、毎日の反省を繰り返します。

だからこそ、終わった直後は辛かった記憶ばかりが残ることがあります。

でも、その「辛かった」という感情だけで進路を決めるのは少しもったいない気がします。

授業はどうでしたか。

生徒との関わりはどうでしたか。

準備はどうでしたか。

指導教員との関係はどうでしたか。

そして、その辛さや楽しさは、本当に教員という仕事そのものから来ていたのでしょうか。

教育実習で得られるものは、授業技術や指導案の書き方だけではありません。

自分自身の価値観や働き方を見つめ直す機会でもあります。

もし今、教員になるか迷っているなら、まずは「本当に嫌だったこと」と「本当に楽しかったこと」を整理してみてください。

その答えは、きっとこれからの進路を考える大切なヒントになるはずです。


いいなと思ったら応援しよう!