不登校|「前ならえ」が苦しい子どもたちへ|アドラー心理学|親の関わり|ヨコの関係
― “みんな一緒”じゃなくていい、親子でつくる安心の形 ―
BE:FIRSTの『Stare In Wonder』を見ていて、ふと気になるシーンがありました。
「はみ出さないように慎重に」
メンバーが一列に並び、腕を前に伸ばすような振り付けと「前ならえ」
と歌うシーン──。
それはまるで、小学校の体育や行事でやった「前ならえ」を思い出させるものでした。
腕を前に伸ばして、隣の子と同じ距離で立つあの動作。
見ていて、「あれ?」と小さな違和感が胸に広がりました。
思い返せば、私が小学生の頃。
みんなと同じことができない子は叱られて、「そろえること」ばかりが求められていた気がします。
「みんな一緒」という考え方には、連帯感や協調性を育むというメリットもあります。
しかし、それが過剰になると、個性を抑圧し、同調圧力を生み出すというデメリットもあります。
学校には、いじめや学習の遅れ、発達障害など、さまざまな要因で不登校になる子がいます。
でもその背景のひとつに、
「みんな一緒」の空気が合わない子がいる
という現実もあるのではないでしょうか。
アドラー心理学から考える寄り添い方
アドラー心理学には「課題の分離」という考え方があります。
学校に行くかどうかは子どもの課題
親は「自分にできること」「支えられること」に集中する
無理に行かせようとするのではなく、
まずは「大丈夫、ここにいていいよ」と伝えることが、安心につながります。
子どもはその安心感の中で、自分のペースを取り戻していきます。
親としてできる実践例
気持ちに寄り添う
「今日は行くのつらいんだね」「そう感じるよね」と共感する
小さな選択肢を出す
今日やりたいこと、できそうなことを聞いてみる
揃わなくても大丈夫と伝える
「みんなと同じでなくても、あなたのままで大丈夫だよ」
小さなことを一緒に喜ぶ
朝起きられた、ご飯を食べられた、それだけでも「よく頑張ったね」と声をかける
親も自分を大切にする
焦らず、自分のペースを守ることが、子どもへの安心にもつながります
例えば、
「学校に行きたくない」と言った子どもに「今日は何が一番嫌なの?」と聞いたら、
「体育の時間が嫌だ」と教えてくれた。
そこで「体育の時間だけ休む」という選択肢を出したら、少し安心したようだった──
そんな体験もあります。
「ヨコの関係」を意識して
親子は「縦の関係」ではなく「ヨコの関係」でいることが大事です。
上下でジャッジしない
一緒にいる仲間として関わる
お互いを尊重する
前ならえでぴったり揃わなくても、それでいい。
子どもも親も、自分らしくいられることが一番です。
コントロールしようとするのではなく、一人の人間として尊重し、意見を聞き、一緒に考える姿勢が大切です。
親自身の心のケアも忘れずに
子どもに寄り添うためには、親自身が心身ともに元気であることが欠かせません。
休むこと、好きなことをすること、誰かに気持ちを話すこと。
自分を大切にすることが、子どもに安心を伝える力になります。
最後に
今日、子どもに「揃わなくても大丈夫」と伝えるなら、どんな言葉が自然に出てきますか?
たとえば──
「みんなと違っててもいいんだよ。あなたが大切にしていること、好きなことを大切にしてね。もし困ったことがあったら、いつでも話してね。私はあなたの味方だよ。」
こんな言葉をかけてあげられるかもしれません。
その一言が、子どもに安心と自分らしさを届ける第一歩になるはずです。
