「カラスは黄色が苦手」
都会ではカラスが増えて、カラスによる生活被害が年々深刻になっています。
鳴き声による騒音やフン害に加えて、人を攻撃することもあるそうですが、最も切実なのが生ゴミを食い散らかし、散乱させることです。
私もマンションのゴミ置き場で、カラスと目を合わせることがあります。
数メートルの距離でも人間を気にする様子もなく、平然とゴミをあさっている姿を見ると怖さよりも腹立たしさを覚えてしまいます。

自治体によっては、カラスが活動をはじめる前の暗いうちにゴミを回収したり、防護ネットでゴミ袋を覆ってしまうなどの方法も試みられていますが、黄色の半透明のゴミ袋を使うとカラスが素通りしてしまうことがわかってきました。
ただ、黄色ならいいというのではなく、カラスが使う光の波長を吸収する物質を混ぜるのがポイントですが、この物質がどのようなものであるかは公表されていません。
では、なぜカラスは“黄色”が苦手なのでしょう。

宇都宮大学農学部の杉田昭栄教授の研究によると、カラスは嗅覚ではなく、視覚で餌を探すのだそうです。
また、目に入った情報を脳に送る網膜の細胞の数は人間の3倍以上もあって、この細胞の一部が特定の色に反応することもわかってきました。
つまりカラスの目の細胞にはフィルターの働きをする特殊な組織があり、このフィルターを通すと、人間の目には半透明の黄色も真黄色に見えて、中身が見えなくなるのです。
以前、東京都杉並区では、杉田教授がメーカーと共同開発した黄色の半透明のゴミ袋を導入しはじめて効果があがっていると聞いています。
また大分県臼杵市でも全国で初めて、黄色いポリエチレン製ゴミ袋で家庭用の燃えるゴミの収集に踏み切るなど、黄色のゴミ袋に注目が集まれば、カラスも退散するようになるかも知れないですね。
