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リジェネラティブとは何か—東京建物とパタゴニアに学んだ、サスティナブルのその先へ

「再生するビジネス」とは何か?

最近よく耳にする「リジェネラティブ」という言葉。
けれど最初は、サスティナブル(持続可能)とどう違うのだろう?と思っていました。

その答えを考えるきっかけをくれたのが、東京建物の沢田さん、そして後にお話を伺ったパタゴニアの近藤さんでした。

経済発展により荒廃した土壌や生態系などを再生させること。
「サステナブル」が持続可能や現状維持といった意味で使われるのに対して、「リジェネラティブ」はより良い状態にするとの意味合いを含んでいます。
https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00020/030600120/

日経「ESG」より

「まちは、生きている」—東京建物・沢田明大さんの言葉

東京建物は、1896年に創業した日本最古の不動産会社のひとつ。
東京スクエアガーデンの緑化空間整備や、大手町タワーの敷地の3分の1を森にするなど、“リジェネラティブな再開発”に取り組んできた。

「東京建物が再開発を手掛ける八重洲・日本橋・京橋エリアは、かつての魚河岸など“食の街”としての歴史を持っています。
この歴史を現代的にアップデートしていきたい。
社会課題を、共創によるイノベーションで解決することを目指します」
——東京建物・沢田明大さん

日経XTREND「フードイノベーション」より

古い文化や土地の歴史を生かしながら、
オフィスワーカーや地域住民、スタートアップが交わる「人の循環」をつくる。
それが、東京建物の描くリジェネラティブなまちづくりです。

その言葉を聞いたとき、私は初めて
「リジェネラティブ=再び豊かにすること」という感覚を掴みました。


「地球を癒すビジネス」—パタゴニアの挑戦

パタゴニア(Patagonia)は、アメリカ・カリフォルニア発のアウトドアブランド。
環境保護活動や再生型農業への投資など、「地球を守るためのビジネス」を企業理念に掲げています。

その転機となったのが、コットン(綿花)栽培の現実を知ったことでした。
従来の慣行農法では、化学肥料や農薬が多用され、土壌が疲弊し、一度作付けすると2年は畑を休ませなければならないほど。
農薬の影響で、生産地では農家が健康被害(がんなど)に苦しむケースもあったそうです。

その現実を目の当たりにした創業者イヴォン・シュイナードは、
「このままでは環境も人も持たない」と判断し、
1996年、パタゴニアの全コットン製品をオーガニックコットンに切り替えました。コスト増加は否めない中で、ビジネスとしてどうやって成立させていくのか?非常に大きな決断だったと思います。

「環境が破壊されれば、ビジネスそのものが成り立たない。
“There is no business to be done on a dead planet.”
死んだ地球の上に、ビジネスは存在しない。」

デイヴィッド・ブラウアー(環境活動家)

また、イヴォン・シュイナードは、2022年に、自身と家族が所有するパタゴニアの全株式を、地球環境保護を目的とした信託と非営利団体に譲渡しました。

再生型有機農法(Regenerative Organic Agriculture)は、
その次のステップとして、土壌を健やかにし、炭素を地中に戻し、
人と自然がともに豊かになる循環を生み出す仕組み
です。


Night Cacaoが目指す「地域のリジェネラティブ」

我々が行っていることも、まさにこの考え方と同じ根っこにあります。
私たちが取り組んでいるのは、
カカオ産業を通じた“地域のリジェネラティブ”です。

🌳 環境の再生

タイでは、焼畑や森林伐採がPM2.5の原因のひとつになっています。
そこにカカオの木を植えることは、森林再生と大気汚染の軽減(PM2.5対策)につながります。
タイ政府も公式に掲げている「森林面積の回復」政策と連動しています。

👩‍🌾 雇用と誇りの再生

カカオ農家の収入は低く、子どもが継がないという課題があります。
Night Cacaoは、

  • カカオの品質向上による安定的な収入モデルの構築

  • リーダー農家の育成による地域内の人材循環

  • 発酵・焙煎・販売を行う6次産業化の推進

を通じて、「農業からグローバル人材を育てる」という再生を目指しています。


それぞれの“再生”が、ひとつにつながる

東京建物は「まち」を、
パタゴニアは「地球」を、
Night Cacaoは「地域と人」を再生しようとしている。

スケールは違っても、問いは同じです。

「自分たちのビジネスは、誰かや何かを豊かにしているか?」

リジェネラティブとは、
“守る”でも“効率化する”でもなく、
関係をもう一度豊かにする仕組みを生み出すこと。


最後に

再生とは、遠い未来の理想ではなく、
“今、目の前の関係をもう一度育て直すこと”。

カカオの木を植えることも、
地域のリーダーを育てることも、
そのすべてが「再生の一歩」です。

Night Cacaoは、チョコレートを通じて
人・環境・地域が共に再生する仕組み=リジェネラティブな循環をつくっていきます。

そして同時に、
ビジネスとして利益を出すこと、そしてその利益を何に還元していくのか。
東京建物とパタゴニアの事例を通して、
“再生型の経済とは何か”という問いをあらためて考えるきっかけになりました。

それは私自身のWill(志)とも重なる部分であり、
「働くこと」や「つくること」の意味を、もう一度深く見つめ直す時間となりました。

あなたにとって、
「ビジネスは、誰かや何かを豊かにしているか?」

ぜひ教えてください!

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