住友不動産の再開発プロジェクトまとめ!代表的な街づくり事例を紹介
都心の風景を大きく変える再開発プロジェクト。
東京を中心に数多くの都市開発を手がけている住友不動産は、六本木、西新宿、大崎、六本木一丁目など、各エリアで大規模な再開発事業を推進してきました。オフィス、住宅、商業施設、公共空間を組み合わせた複合都市づくりに特徴があり、「土地を創る力」とも表現される都市再生への取り組みは、不動産業界でも注目されています!
この記事では、住友不動産が手がけてきた再開発プロジェクトを公開情報に基づいてエリアごとに整理し、それぞれの開発概要や特徴を紹介します。
不動産業界を研究している就職・転職希望者、都市開発や街づくりに興味があるビジネスパーソン、再開発エリア周辺にお住まいの方に向けて、わかりやすくまとめました。
住友不動産の再開発事業の基本方針
住友不動産の再開発事業を理解するうえで、まず押さえておきたいのが、同社が掲げる街づくりの基本的な考え方です。住友不動産は単にビルを建てるだけでなく、地域全体の価値を高める複合的な開発を志向しています。
「土地を創る力」という言葉に象徴されるように、既存の街の課題を解決しながら、新しい都市機能を生み出すことを再開発の目的としています。
ここでは、住友不動産の再開発に共通する基本方針と、再開発が街にもたらす変化について整理します。
複合都市づくりの考え方
住友不動産の再開発プロジェクトに共通するのは、用途の異なる施設を一つのエリアに集約する「複合開発」のアプローチです。オフィスビル、住宅、商業施設、ホール、公共空間などを組み合わせることで、働く場所、住む場所、過ごす場所が一体となった街を形成しています。
こうした複合開発には、昼間だけ人が集まるオフィス街ではなく、朝から夜まで多様な人が行き交う街にするという意図があります。住居とオフィスが近接することで通勤の負担が軽減され、商業施設や公共空間が周辺住民にも開かれることで、地域全体の利便性が向上します。
防災性の向上と公共空間の整備
再開発プロジェクトでは、既存の密集市街地が抱える防災面の課題を解決することも重要なテーマになっています。老朽化した建物が密集する地域では、地震時の倒壊リスクや火災時の延焼リスクが課題となりますが、再開発によって耐震性の高い建物に建て替え、広い道路や避難スペースを確保することで、地域の安全性が向上します。
住友不動産の再開発では、広場や緑地などの公開空地(こうかいくうち)を積極的に整備しているプロジェクトが見られます。公開空地とは、ビルの敷地内に設けられた一般に開放された空間のことで、都市部での憩いの場や災害時の避難場所としての機能を持ちます。
六本木エリアの再開発プロジェクト
六本木は住友不動産が複数の大規模再開発を展開しているエリアです。
六本木三丁目東地区、六本木一丁目西地区、そして現在進行中の六本木五丁目西地区と、異なる時期に異なる規模のプロジェクトが進められてきました。六本木は商業・オフィス・住宅が混在する都心のエリアであり、再開発によって街の機能と景観が大きく変わっています。
六本木三丁目東地区(住友不動産六本木グランドタワー)
六本木三丁目東地区では、約2.7ヘクタールの施行区域において、オフィスビル「住友不動産六本木グランドタワー」を中核とした大規模複合開発が行われました。総延床面積は約21万平方メートルにのぼり、オフィス、住宅、商業施設で構成されています。
六本木グランドタワーは地上40階建ての超高層ビルで、大規模なオフィスフロアを備えています。低層部には商業施設が入り、周辺には住宅棟も整備されました。六本木一丁目駅や六本木駅から徒歩圏内に位置し、交通利便性の高い立地を活かした開発です。
六本木一丁目西地区(泉ガーデンタワー)
六本木一丁目西地区の再開発は、1988年より住友不動産が参画し、約14年の歳月を経て完成したプロジェクトです。泉ガーデンタワーを中核とする総延床面積約20万平方メートルの大規模複合開発で、オフィス、住宅、商業施設、美術館(泉屋博古館東京)で構成されています。
泉ガーデンタワーは六本木一丁目駅に直結しており、駅から地上に出ることなくビルに入ることができます。傾斜地を活かした立体的なランドスケープデザインが特徴で、緑豊かな回廊やエスカレーターで各施設がつながっています。
六本木五丁目西地区(進行中の大型プロジェクト)
六本木五丁目西地区では、森ビルと住友不動産が共同で手がける超大型再開発プロジェクトが進行中です。事業面積は約8万平方メートル、総延床面積は約108万平方メートルにもなる計画で、2025年度の着工、2030年度の竣工を目指しています。「第2六本木ヒルズ」とも呼ばれるこのプロジェクトは、六本木エリアの街づくりをさらに推し進める計画として注目されています。
完成すれば、オフィス、住宅、商業、ホテル、展望施設など多様な機能を備えた複合施設が誕生する予定です。六本木交差点周辺の景観が大きく変わることが想定されており、六本木エリア全体の集客力や都市としての魅力向上が期待されています。
西新宿エリアの再開発プロジェクト
西新宿は東京都庁をはじめとする超高層ビル群が立ち並ぶビジネスエリアです。住友不動産は西新宿六丁目を中心に再開発プロジェクトを展開し、オフィス街としての機能に住居や商業の要素を加えた複合都市づくりを進めてきました。西新宿は新宿駅西口から徒歩圏内に位置し、都営大江戸線の駅にも近いため、交通アクセスに優れたエリアです。
西新宿六丁目西第6地区(セントラルパークタワー・ラ・トゥール新宿)
西新宿六丁目西第6地区では、地上44階建て・総戸数842戸の超高層住宅「セントラルパークタワー・ラ・トゥール新宿」を中核に、オフィス、イベントホール、商業施設を組み合わせた総延床面積約16万平方メートルの大規模複合開発が行われました。
このプロジェクトの特徴は、オフィス街として発展してきた西新宿に、大規模な住宅機能を導入した点にあります。超高層マンションの建設により、西新宿エリアに「住む」という選択肢が加わり、職住近接の街づくりが実現しています。隣接する新宿中央公園の緑を活かしたランドスケープ計画も特徴的です。
西新宿エリアにおける住友不動産の存在感
住友不動産は西新宿エリアで複数のオフィスビルを所有・運営しており、住友不動産新宿グランドタワーをはじめとする物件群を展開しています。再開発による新規物件の供給に加え、既存ビルの運営を通じてエリア全体のオフィス環境の維持・向上にも取り組んでいます。
西新宿は1970年代から超高層ビルの建設が始まったエリアであり、築年数が経過した建物の更新も今後のテーマになります。住友不動産が長期的にこのエリアに関わっていることは、将来的なビルの建て替えや再開発の可能性を示唆する要素です。
大崎エリアの再開発プロジェクト
大崎は品川区に位置するエリアで、1982年に副都心、2002年に都市再生緊急整備地域に指定されています。かつては工場が多く立地していた地域ですが、再開発によってオフィスと住宅が融合した複合市街地へと変貌を遂げました。住友不動産は大崎エリアでも複数の再開発に関わっており、職住近接の街づくりを推進しています。
西品川一丁目地区(大崎ガーデンシティ)
西品川一丁目地区の再開発では、2018年に大規模オフィス棟「住友不動産大崎ガーデンタワー」(地上24階建て)と、住宅棟「大崎ガーデンレジデンス」(地上23階建て・総戸数423戸)が竣工しています。オフィスと住宅が一体的に開発されたプロジェクトで、大崎駅から徒歩圏内に位置する利便性の高い立地です。
大崎ガーデンシティでは、敷地内に緑地や広場が整備されており、周辺住民にも開かれた空間が確保されています。工場跡地の再開発によって、かつての工業地帯が都市型の複合市街地に生まれ変わった代表的な事例です。
大崎駅西口F南地区(大崎ステーションレジデンス)
大崎駅西口F南地区では、地上37階・地下3階・総戸数445戸のタワーマンション「大崎ステーションレジデンス」が2026年2月に竣工しました。事務所と公益施設を併設した複合タワーで、大崎駅の西口エリアの発展をさらに推し進めるプロジェクトです。
このプロジェクトは市街地再開発事業として組合が設立され、住友不動産が参画する形で進められました。大崎エリアは副都心としての機能強化が継続的に進められており、新たな住宅供給と公益施設の整備によって、エリアの利便性と魅力がさらに向上しています。
その他のエリアにおける住友不動産の再開発
住友不動産の再開発事業は六本木・西新宿・大崎に限らず、東京都内の複数のエリアにまたがっています。公開情報で確認できる範囲で、注目されるプロジェクトを紹介します。都市再生特別地区への指定を受けた案件を含め、住友不動産は都心部での大規模開発を継続的に進めています。
築地一丁目地区
2025年11月、東京圏国家戦略特別区域会議において、住友不動産が手がける築地一丁目地区が都市再生プロジェクトに追加されることが決定されました。築地は中央区に位置し、築地市場跡地の再開発と合わせてエリア全体の変貌が注目されている地域です。住友不動産の参画によって、この地域にどのような都市機能が整備されるのかが今後のポイントになります。
住友不動産の再開発に共通する特徴
住友不動産がこれまでに手がけてきた再開発プロジェクトには、いくつかの共通した特徴があります。まず、単一用途ではなくオフィス・住宅・商業の複合開発であること。次に、超高層タワーを中核に据えたランドマーク性のある開発であること。そして、公開空地や緑地の整備を通じて地域住民にも開かれた空間を確保していることです。
また、再開発にあたっては地権者との合意形成や行政との協議など、長期間にわたる調整が必要になります。六本木一丁目西地区では参画から完成まで約14年を要しており、再開発は粘り強い交渉と長期的なビジョンが求められる事業であることがわかります。
住友不動産の再開発が街と暮らしにもたらす影響を理解するために
住友不動産は、六本木、西新宿、大崎、築地をはじめとする東京都心部で多数の再開発プロジェクトを手がけてきました。オフィス・住宅・商業施設を組み合わせた複合開発を基本とし、防災性の向上や公共空間の整備にも取り組みながら、「土地を創る力」で都市の姿を変えてきた実績があります。六本木三丁目東地区の住友不動産六本木グランドタワー、六本木一丁目の泉ガーデンタワー、西新宿のセントラルパークタワー・ラ・トゥール新宿、大崎のガーデンシティなど、いずれも大規模な複合都市として街に新しい機能と景観をもたらしています。2030年に向けて進む六本木五丁目西地区の超大型プロジェクトも含め、住友不動産の再開発は今後も東京の都市づくりに影響を与え続けるでしょう。
不動産業界の企業研究や都市開発への理解を深めたい方は、住友不動産の公式サイトや各プロジェクトの公開情報もあわせて確認してみてください。

