第三回口頭弁論期日について
【AIによる要約に関するご注意】 本記事に掲載している裁判資料の解説・要約は、読みやすさを重視し一部生成AIを活用しています。
AIの特性上、事実と異なる解釈や、本来の意味とは異なる表現(ハルシネーション現象)が出力されるリスクがあります。 正確な裁判の経過や法的な主張につきましては、必ず掲載している**原文(一次資料)**をご確認いただきますようお願いいたします。
2026年4月27日 記
パナソニックコネクト再雇用事件裁判の第三回口頭弁論が、下記日程で行われます。
傍聴はどなたでも可能です。一人でも多くの方に傍聴していただくことは、原告にとって大きな励みとなり、本裁判への社会的な関心を示すことにもつながります。
無理のない範囲でかまいませんので、ぜひ傍聴にお越しいただき、本裁判を守っていただけましたら幸いです。
📅 2026年5月28日(木)13:30〜
📍 東京地方裁判所 712法廷
◆第三回口頭弁論期日までの取り組み
第三回口頭弁論期日では、これまで提出された主張・証拠を踏まえ、 双方の整理が進む見込みです。 裁判は一歩ずつ進みますが、 事実関係の確認と論点の明確化が着実に積み重ねられています。
◆第三回口頭弁論期日概要
日時:2026年5月28日(木)
傍聴者:18名
出席者:原告側=原告代理人2名・原告本人
被告側=代理人4名
メディア記者:複数社の記者が傍聴
● 実施内容
原告側より、前回期日に提出された被告の反論書面に対する反論書面(【資料1】原告準備書面)を提出。
原告代理人・今泉弁護士が反論書面の概要を説明し、傍聴者に裁判の流れを共有した。
● 法廷の様子(社会的関心)
前回に続き複数社のメディア記者が出席。一般傍聴者も増加しており、 本件への社会的関心が一段と高まっていることが明確となった。
● 被告側の姿勢(公開の法廷を避けたい意向)
被告代理人は「地裁への入館に時間がかかる」などの理由を挙げ、 法廷ではない形での審理を希望した。
しかし裁判官は、次回も法廷で実施すると明言。
被告側の説明は合理性に乏しく、 公開の場での審理を避けたい意図がうかがわれた。
● 合議制への移行
裁判官より「次回期日から合議制にしたい」との申し入れがあった。
★ポイント【合議制移行が意味するもの】
通常の民事訴訟では、裁判官一人が事件を担当するが(単独事件)、以下の場合に3名の裁判官による合議事件へ移行することがある。
法律問題が難しい事案
社会的影響が大きい事案
事実関係・証拠の評価が複雑な事案
その他慎重な判断を要する事案
→ 本件は裁判例も多くない高年法の解釈が問題となることや判決となった場合の社会的影響が大きいことから、合議により慎重に審理・判断することがふさわしいとされたものと推測される。
● 今回提出した反論書面の主なポイント(6点)
会社の「ジョブ型」人事制度に対する反論
「ポジションクローズ」は後付けであること
劣悪な労働条件と「退職への追い込み」
Aさんへの不当な低評価
フルタイムNSP社員としての地位が認められるべきこと
社宅利用打ち切りの不当性
◆第三回口頭弁論期日詳細
原告の主張(請求の趣旨):
主位的に、被告ネクストステージパートナー(NSP)制度におけるフルタイム勤務労働者(月額基本給22万3400円)としての労働契約上の権利を有する地位の確認、およびフルタイム勤務との差額賃金の支払いを求める。
違法な社宅利用拒絶に伴い、直接賃貸契約を余儀なくされた損害(敷金・差額家賃等)として214万1300円の賠償を求める。
予備的に、不法行為に基づく損害賠償として、65歳までの差額賃金相当損害金838万9000円、および社宅利用拒絶の損害賠償、精神的苦痛に対する慰謝料110万円を求める。
事案の背景と理由:
原告は1986年の入社以来、約40年にわたり複数の全社規模プロジェクトにおいて、実質的なプロジェクトリーダーとして中心的役割を担い、多大な貢献をしてきた。
定年を控えた2023年以降、上司から不当な配置転換の内示(のちに撤回)や「なぜそんなに昇格にこだわるのか」といった言動を受け、フルタイムでの継続雇用を拒絶された。
被告が提示した「週2日・時給1450円・想定年収115万5000円」という条件は、定年前の支払総額(約766万円)の15%に過ぎず、定年前の労働条件との「継続性・連続性」を著しく欠き、高年法の趣旨に反して違法・無効である。
被告は組織コスト削減のため、定年を迎えた従業員に退職を断念させる意図で、敢えて過小な業務を作出して提示したと考えられる。
【資料1】原告準備書面
原告の主張(被告への反論の要旨):
「ジョブ型人事制度」の矛盾を追及: 被告(会社)は「ジョブ型への抜本的転換」を主張するが、実態は定年退職者を排除するための「隠れみの」に過ぎない。会社側が主張する「要員計画によるポジション削減」は、原告を狙い撃ちにしてフルタイム業務から排除するために後付けで作成された疑いがある。
業務の継続性と存在の証明: 被告は「原告の従前の業務(組織運営や人材育成など)はクローズした」と主張するが、実際には原告が長年担ってきた業務やスキルは、現在の組織(PMO支援課や事業企画課)においても引き続き必要とされており、完全に消滅したわけではない。フルタイム分の業務を切り出すことは十分に可能であった。
高年法およびパート有期法違反の再強調: 週2日勤務(年収85%減)という極端な条件提示は、高齢者雇用確保措置として社会通念上認められる「継続性」を著しく逸脱しており裁量権の濫用である。また、社宅の不適用についても「パートだから」という一律の理由での排除は合理的根拠を欠き、不合理な格差(パート有期法8条違反)に該当する。
上記資料をAIを使ってポイント解説をつけてみました。(新たな試み)
※AIはハレーションの可能性もあるので、判断は原文を見たうえでお願いします。
① 「うちはジョブ型人事だから」という会社への反論
【対応する準備書面の場所:第1(1〜2ページ)】
会社側の主張: 「メンバーシップ型(年功序列・終身雇用)の人事制度ではなく、職務(仕事)をベースにした『ジョブ型』の人事制度を導入しているんだ」。
原告側の反論: 会社はまるで「仕事に見合った先進的な制度なんだ」と言いたげですが、法律的には何の説明にもなっていません。 本来の「ジョブ型」雇用というのは、特定の仕事だけを行う契約を結ぶため、会社が勝手に人事異動を命じることはできませんし、業績による細かな査定で基本給がコロコロ変わることもありません。 ところが会社の規則を見ると、これまで通り「会社の都合で一方的に転勤や出向を命じる」と書いてありますし、「毎年の評価で給料を改定する」とも定めています。都合の良いときだけ「ジョブ型」を自称し、リストラや定年後の労働条件をめちゃくちゃに下げる口実(方便)にしているだけです。
② 「ポジションクローズ(役職廃止)になった」という会社への反論
【対応する準備書面の場所:第3 の 2の(2)「所属組織における要員計画」(10〜13ページ)】
会社側の主張: 「2025年度の要員計画を立てた結果、Aさんがやっていた部署のポジション(仕事)が他のポジションに吸収されて無くなった(ポジションクローズ)。だからフルタイムの仕事は用意できなかったんだ」。
原告側の反論: 会社は「計画に沿って仕事がなくなったから週2日のパートになった」と、後から理屈をつけています。 しかし実際には、その計画を立てるずいぶん前の段階(2024年5月頃)から、上司はAさんに対して「フルタイムでは雇えない」と言い放んでいました。その時点では、Aさんの仕事を誰にどう引き継ぐかも決まっていなかったのです。 つまり、「仕事がなくなったからフルタイムで雇えなかった」のではなく、「最初からフルタイムで雇わない(人を減らす)方針が先に決まっていて、ポジションクローズという理由は後付けの口実」だったことが明らかになっています。
③ 「社内SEのキャリア」を無視した求人選考への反論
【対応する準備書面の場所:第2 の 1の(5)のア「PMO支援課への応募及び不合格」(5ページ)および 第2 の 1の(5)の工(7〜8ページ)】
会社側の主張: 「社内の求人(PMO支援課)に応募してきたけど、そこは即戦力を求めていたから不合格にした。企画や管理の部署でもフルタイムで提示できる空きはなかった」。
原告側の反論: まず求人の選考についてですが、募集要項の「必須条件」には単にプロジェクト管理の実務経験などとしか書かれておらず、Aさんはその経験を十分に満たしていました。それなのに「即戦力ではない」などと後から条件を付け足して不合格にしたのは不当です。 さらに会社は「企画・管理系の部署で空きを探した」と言い訳しますが、Aさんは40年間のキャリアのうち約33年間(実に84%)を「社内SE(システムエンジニア)」として会社に貢献してきました。Aさんの最大の強みであるSEとしての経験や技術を活かせる部署をまったく探そうともせず、「企画・管理系に空きがないから週2日」とする会社の対応には、一ミリの合理性もありません。
④ 「パートが無効になってもフルタイムの地位は認められない」という会社への反論(九州惣菜事件への反論)
【対応する準備書面の場所:第3 の 1「原告にはフルタイムのNSP社員としての地位が認められること」(8〜10ページ)】
会社側の主張: 「過去の裁判例(九州惣菜事件)では、たとえパート雇用の条件が違法・無効になったとしても、直ちにフルタイムで雇用する契約にはならないとされている。だからAさんをフルタイムの正社員並みに扱う必要はない」。
原告側の反論: 会社は過去の別の裁判を持ち出して「フルタイムの権利なんて発生しない」と主張しています。しかし、その過去の事件と今回のパナソニックコネクトの事件は、中身が全く違います。 過去の事件(九州惣菜事件)では、会社の就業規則に具体的な給料の計算方法や基準が書かれておらず、当事者同士の話し合いでも条件を決めようがなかったため、裁判所も「これでは契約が成り立たない」と判断しました。 ですが、今回のパナソニックコネクトには「NSP(ネクストステージパートナー)就業規則」という、定年後再雇用のための立派なルールがあります。そこには「フルタイムなら月額基本給22万3400円」と、適用される仕事のランクに応じた賃金が明確に定められているのです。 ルール(就業規則)がハッキリ存在している以上、会社が提示した「週2日パート」という違法な条件が無効になれば、当然そのルールに従って「フルタイム勤務の労働者としての地位」が認められるべきだと私たちは強く主張しています。
【資料2】甲45-58証拠説明書
概要:
原告が主張する「会社側の不当な対応」や「業務の継続性」を裁判所に立証するために提出された、重要な証拠(甲第45号証から甲第58号証まで)の目録と解説です。
主な立証内容(証拠のポイント):
面談時のやり取り(録音反訳等): 上司や人事担当者との面談において、原告がフルタイム勤務を希望しているにもかかわらず、会社側が「週2日」の条件を一方的に押し付け、選択の余地を与えなかった生々しいやり取りを立証(退職を強要・誘導するような言動の証明)。
組織図や業務分担の変化: 被告が「業務がなくなった」と主張する時期以降も、実際には同様の業務が組織内に存在し、他の社員によって継続されていることを示す社内資料。原告のポジション排除の不自然さを浮き彫りにする。
社宅利用に関する実態: 転勤や出向に伴う住居費用の負担軽減という社宅制度の趣旨から見て、定年後再雇用となった途端に(生活実態が変わらないにもかかわらず)一斉に排除されることの不条理さを証明する資料。
→専門用語補足
NSP:ネクストステージパートナー パナソニックの再雇用制度対象者
SCM:サプライチェーンマネジメント
PMO:プロジェクトマネジメントオフィス
【資料3】代理人解説(2026年5月28日)
裁判後に原告代理人より傍聴者に向けた解説です。
※傍聴者の理解を深める手助けとして毎回実施します。
原告提出の証拠から特筆すべき発言
<<< 担当人事マネージャーの発言 >>>
(高齢者比率を理由に再雇用を抑制する趣旨)
→ 年齢構成を理由に再雇用を抑制する意図が示唆される発言。
このまま10年間、今の再雇用率、今というのはPSSJが特別高かったのですけど、今のGSOLが。それを維持した時に、これはちょっとAさん個人にはすごいどうでもいいって思われるかもしれないのですけども、会社の人員構成が50歳と60歳が半分ぐらいのポートフォリオになっちゃうのですね。
今の再雇用率をこうやって2030年まで続けてった時に。それって本当に会社として例えばどうなんだろうとかって、いろんな経営の方が、僕も知らない世界でやられている中での運用設計だったりというのもあるので、この辺りがそのなんて言うのでしょうね。
<<< 上司マネージャーの発言 >>>
(Aさんの雇用を“自然減の流れに逆行する採用増”と位置づける)
→ 組織の人員削減方針を前提に、Aさんの雇用を拒否する構造が明確。
極端な言い方をすると、事業企画部としては、今年度から来年に向けてはAさんが抜ける分、ひとり、1名減になるんですよ。何もしなくても自然にね。
基本は日本の会社だから人を簡単にクビにしたりとかできないっていうのはあるじゃないですか。 正社員はね、簡単に動かせない。ってあるじゃないですか。今僕らはその前提で、今どうしても計画は考えています、と。
それ見た時に今年度はこの人数です。来年度はこうなりますっていうのが、それは自然減って言ってますけども。流れは見えています、と。なので、その中でAさんをNSPで雇用するっていうのは、自然な流れに対するプラスなんですよ。採用増なんですよね。
今の本部の状況からすると、その採用増は難しいです、というのが実際の状況なので、Bさん(シニアマネージャー)はああいう言い方してますけども、ポジションとして用意するのは難しい。というのは当初から言っていた話なんですね。
Aさんが言われているのは、その流れをようは今いる正社員をどっかに出して、私を雇ってベタな言い方すると、そういうこと言ってるわけでしょ? そういうことになっちゃうんですよ、正直言うとそういう話になっちゃうんですよね。
だから、なんで冒頭Aさんだれか辞めさせて、クビにして、わたしを雇えということですか、って聞いたのはそういうことなんですよ。
今は今の流れで、ごめんなさいね、言い方あんまり良くないかもしれないけど、自然減っていう流れがあって、人の数がこうなりますっていうのが見えてる状況でどうしましょうか?という検討です。と。
どっちかというと、たぶん言われるとしたら、もっと減らせしか言われないんですよ。今の状況ってね、減らす代わりに誰かを増やすっていうのは基本的にはないです。今の状況は正直ね、少なくとも僕からそう見えてる。
✔ 総括
今回の期日は、
社会的関心の高まり
被告側の公開審理回避の姿勢
裁判所による合議制移行の判断 により、事件が重要局面に入ったことを示す内容となった。
