「一体何を捧げれば、この世のすべてを知れる」|チ。 ―地球の運動について―
『チ。 ―地球の運動について―』(魚豊・原作)
というアニメ作品を、Netflixで見た。
中世ヨーロッパを舞台に
当時は異端だった地動説について
それを取り巻く人々のドラマを描いたストーリーだ。
事前に友人・知人から聞く感想も
「拷問シーンがグロテスクらしい」
「暗いイメージ」
「希望のメッセージ性が強い世界観」
など、実にさまざまであった。
リアルな口コミ以外の評判や事前情報は
ほとんど耳に入れず、
「希望のメッセージ性が強い世界観」という
唯一ポジティブだった友人の言葉のみに耳を傾けて
とりあえず、見てみることにした。
正直、ほとんど期待することも構えることもなく
再生を始めて数十秒。
物語すら始まる前の語りで、
引き込まれてしまった。
硬貨を捧げば、パンが手に入る。
税を捧げば、権利が得られる。
労働を捧げば、報酬を得られる。
なら一体何を捧げれば、この世のすべてを知れる。
……え?
納税しなくても、権利はあるはずでは?
いや、地動説以前=中世だから、
基本的人権という概念が、ない時代設定なのか。
ということは、この時代に与えられる「権利」とは?
「権利」を与えているのは、誰?
教会という権威?
頭の中で、さまざまな問いが暴走し、
最後の「一体何を捧げれば、この世のすべてを知れる」
という問いには、知を追求する人の熱量を感じてゾクッとした。
再生を一時停止して、深呼吸をした。
そして紹介してくれた友人に、LINEを送った。
「まだストーリーが何も始まっていない冒頭30秒で
刺さり散らかしております。
素敵な作品のご紹介、ありがとう」
それから約2ヶ月後のいま。
夢中で3周も見て楽しみ尽くした
『チ。 ―地球の運動について―』について
noteに感想を書いていこうと思ったのだが、
複数レイヤー・方向性に感想が広がりすぎて、逆に厳しい。
書いている間に自分の寿命を迎えそうなので、
断念した。
その代わり、『チ。』以外の作品とクロス考察することで
考えが深まった内容についてだけ、
ポツポツと、書いていこうと思う。
ということで、本日は予告まで。
