第5位「現在の環境では実行できません」|【連載】チャッピーくんのイラッと名言TOP 5
ChatGPTから繰り返し出力される文章で、1日に何度も私がイラッとしてしまう「名言」を第1位から4位まで、紹介してきた。
一つ一つの「名言」を取り上げ、分解し、なぜ腹がたつのか、細かく解説している。
「イラッ」を笑いへと昇華させる目的で書いているが、書きながら愉快な気持ちになることもありつつ、書くことでまた「イラッ」を再燃させている自分もいる。
果たしてこれは、企画として成立しているのか。
この連載を始めたいきさつについてはぜひ、以下の記事をご参照いただきたい。
今回最後となる第5位は、以下だ。
現在の環境では実行できません。
すでに何度も完了したことがある作業や、ついさっきまでやっていた作業、単純な誤りの修正依頼に対して、突然、有無を言わせぬ言葉できっぱりと断られるのだ。
私はこれを、人知れず「できますできません問題」と名付けている。
疲れている時は私も説明が面倒になり、「できますって」のゴリ押ししかできなくなってしまうからだ。

こちらのイラっとに火がついて、相手がAIであるにもかかわらず、「なんで、できないんですか。さっきまでやっていたのに」などと詰問しようものなら、人間の負けは確定となる。
「仕様として、なぜ不可能か」という流暢かつテクニカルな話が展開し、本来の作業依頼から、どんどん話が逸れてしまうのだ。
環境や仕様、システムの話を持ち出されると、人間は太刀打ちできない。
言うなればこれは、チャッピーくんによるチャッピーくん自身の「仕様の確定」だ。
簡単に、構図化してみよう。
● 本来起きるべきシンプルな流れ:
1. 私(ユーザー) = 作業を依頼
2. チャッピーくん = 作業を実行
↓
チャッピーくんの「現在の環境では実行できません」によって、
作業するのは不可能だと、仕様を確定する
↓
● 改変後の流れ:
1. 私(ユーザー) = 「できるはずだ」と主張
2. チャッピーくん = 延々と「できない仕様」について説明
● 結果:
作業ではなく「不可能の説明」が会話の中心になる
壮大な論点ずらしである。
私から、エビデンスを提示しながら説得し続けることで、チャッピーくんは何事もなかったかのように作業を再開することもある。
かと思えば、私が新しくチャットを作り直すことで、解決する場合もある。
チャットの作り直しは、前提やタスク概要、進捗を共有し直した上で同じ作業依頼をコピペする、という手間がかかる。
できる限り避けたい、というのが私の正直な気持ちだ。
タスクをもとの軌道に戻すためだけに、私の時間が溶かされる。
ちなみにこの「現在の環境では実行できません」は、ユーザー側がプロンプトを工夫しても、一定の確率でChatGPTから出力されてしまうものらしい。
類似バージョンとしては、
「そのような機能は実装されていません」
「事実として、この作業は不可能です」
などもある。
人間はもう、へとへとである。
ここまで、いかがだっただろうか。
私と同じようにイラッとし、疲弊している人が他にもいてくだされば、私の心もいくらか軽くなるかもしれない。
次回は、第1位から5位までを総括してみようと思う。
どうぞお楽しみに。
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