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ブレスト会議はファシリテーションが全て

成長期の企業では、会議の数が増えるだけでなく、扱うテーマも増えていきます。
新しい打ち手を考えたい。
採用を強くしたい。
営業の進め方を見直したい。
新規事業の方向性も整理したい。
こうなると、アイデア出しをする会議は増えます。
でも実際には、話しているわりに前に進まない会社も少なくありません。
その原因は、アイデアが足りないことではなく、会議の設計が曖昧なことです。

会議が長い会社は、話す人が多いから長いのではなく、会議の目的が混ざっていることが多いです。

アイデア出しをする会議は、結論を出す場ではありません。
テーマに対して視点を広げ、選択肢を増やす場です。
ここが整理されるだけで、会議の質はかなり変わります。


1.アイデア出しの会議が雑談になると、会社は前に進みにくくなります

アイデア出しの会議がうまく機能していない会社では、会議の入り口が曖昧です。

「何か良い案ありますか」
「最近どうですか」
「何をやったら良さそうですか」
こうした入り方をすると、会議はすぐに広がります。
でも、広がること自体が悪いのではありません。
何について広げているのかが曖昧なまま広がることが問題です。

会議が機能しない会社では、参加者のやる気より先に、議題や論点が曖昧なことが多いです。
論点がない会議は、意見交換はあっても前進しにくくなります。
アイデア出しの会議も同じで、テーマが曖昧なまま始まると、雑談に近づきやすくなります。

2.アイデア出しの会議の目的は、「結論」ではなく「視点を広げること」です

アイデア出しの会議で最初に整理しておくべきなのは、会議の役割です。
ここでやるべきことは、正解をその場で決めることではありません。
テーマに対して意見を出し、視点を広げ、選択肢を増やすことです。
つまり、この会議で必要なのは発散です。

結論を急ぐことではなく、まずはテーマに対して複数の見方を出すこと。
ここが曖昧だと、アイデア出しの会議なのに途中から結論を求め始めて、発散が止まります。
アイデア出しをする会議は、まだ結論を出す場ではない。
この前提を揃えるだけでも、かなり進めやすくなります。

3.アイデア出しの会議を効果的にする第一歩は、「テーマを先に決めること」です

ブレスト会議を機能させるための前提は、具体的なテーマが先に決まっていることです。

たとえば、
採用を強くしたい、では広すぎます。
営業を改善したい、でも広すぎます。
そうではなく、
応募数を増やすにはどうするか。
一次面接の歩留まりをどう改善するか。
既存顧客からの追加受注をどう増やすか。
こうした形で、問いを一つに絞ることが必要です。

会議が長くなる会社では、全員の意見を聞こうとして、最初からテーマを広く置きすぎることがあります。
でも、論点が広すぎると、会議の中で整理する負荷が上がり、最後は誰かがまとめるしかなくなります。
テーマが先に決まっている会議は、発散しても戻ってこられます。
ここが大きな違いです。

4.アイデア出しの会議は、「全部を扱わない」と決めた方が機能します

成長期の企業ほど、会議で全部を扱いたくなります。
課題も多い。
意見も多い。
整理したいことも多い。
だから、会議の中で全部拾いたくなります。
でも、このやり方をすると、会議は“問題共有の場”になりやすく、前に進みにくくなります。

アイデア出しの会議でも同じです。
採用の打ち手を考える会議なら、制度設計まで広げない。
営業施策のアイデアを出す会議なら、組織図の話まで持ち込まない。
新規事業の案を広げる会議なら、今月の進捗管理を混ぜない。
扱わないことが明確になると、会議は軽くなります。
論点が固定されるからです。
全部を扱おうとするより、まず一つのテーマに集中する方が、結果的に良い案も出やすくなります。

5.大事なのは、すぐに良い案を決めることではなく、発散した意見を分類することです

アイデア出しの会議が止まりやすい会社では、意見が出た瞬間に評価が始まります。
それは現実的か。
コストはどうか。
今やるべきか。
誰がやるのか。
もちろん、どれも大事な論点です。
でも、それをアイデア出しの会議の途中で始めると、発散が止まりやすくなります。
まだ広げるべき段階なのに、早く収束しようとしてしまうからです。

たとえば、
短期でできる案
中長期で検討する案
今すぐ試せる案
追加調査が必要な案
といった形で分類する。
会議の出口は、結論でなくても構いません。
ただし、整理は必要です。
発散した意見がそのまま散らばって終わると、会議の時間だけが消えていきます。
分類されて残ると、次に進める材料になります。

6.アイデア出しの会議に、実行管理や火消しを混ぜないことが大切です

会議が進まない会社では、順番が崩れています。
共有と決裁が同じ場にある。
未来の議論と目の前の火消しが同じ場にある。
数字の確認と打ち手の議論が同じ場にある。
ブレストと実行管理が同じ場にある。
こうなると、会議は前に進みにくくなります。

アイデア出しの会議でも同じです。
新しい施策を考えている途中で、今週の案件進捗の話に移る。
新規事業の方向性を広げている途中で、目先のトラブル対応が入る。
こうなると、会議の役割が崩れます。
結果として、会議の中で順番を立て直す必要が出てきて、最後は社長や一部の幹部が整理役になります。

アイデア出しをする会議を効果的にしたいなら、まずはその場に持ち込む論点を絞ることです。
考えるべきことと、今さばくべきことを分ける。
それだけでも、会議の空気はかなり変わります。

7.会議の最後に残すべきなのは、「結論」ではなく「次に絞る論点」です

アイデア出しの会議は、結論を出さなくていい会議です。
ただし、発散したままで終わると前に進みません。
ここはとても大事です。
なので、会議の最後には、少なくとも次のどれかを残した方がいいです。

どの案を次に深掘りするか。
何を追加で調べるか。
どの論点を次回に持ち越すか。
誰がたたき台を作るか。
ここまで残ると、アイデア出しの会議は「話した場」で終わりません。
次の前進につながる会議になります。
アイデア出しの会議の役割は、結論を出すことではなく、次に考えるべき選択肢を整理して残すことです。

8.アイデア出しの会議が機能すると、会社の“考える力”が育ちます

アイデア出しの会議が機能する会社は、社長だけが案を出す状態から少しずつ抜けていきます。
テーマが明確で、論点が絞られていて、発散した意見が整理されて残る。
この状態ができると、幹部やマネージャーも、自分で考え、視点を出し、次の論点を持てるようになります。
会議の本質は、ただ話すことではありません。
会議は組織のOSであり、意思決定や思考の流れがよく出る場所です。

だからこそ、アイデア出しの会議が整うと、会社の“考える力”そのものが変わっていきます。
アイデア出しをする会議は、自由に話す場であると同時に、選択肢を増やすための装置です。
ここが機能すると、組織は「社長が考える会社」から、「みんなで考えられる会社」に近づいていきます。

まとめ

アイデア出しをする会議を効果的にするには、たくさん話すことより、会議の役割を明確にすることが大切です。
結論を急がない。
テーマを先に決める。
全部を扱わない。
発散した意見を分類する。
実行管理や火消しを混ぜない。
そして最後に、次に絞る論点を残す。
ここまでできると、アイデア出しの会議は雑談の場ではなくなります。
視点が広がり、選択肢が増え、次の前進につながる会議に変わります。
成長期の企業ほど、アイデア出しの会議の質が、会社の思考の質を決めます。

御社のアイデア出しの会議は、自由に話せていますか。
それとも、論点が広がりすぎて雑談で終わっていませんか。


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