【工事担任者 第一級アナログ通信】合格者が出題傾向を徹底分析した合格戦略ノート 〜過去10回分のデータから「出る問題」だけを厳選〜
とにかく過去問!
結論。細かいことはどうでもいい。過去問やれ!
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序章:この NOTEの使い方と合格への最短ルート
はじめに
このNOTEを手に取っていただきありがとうございます。
工事担任者 第一級アナログ通信(旧AI第1種)の合格率は平均 29.6 %。
3人に1人も受からない、れっきとした難関試験です。
市販テキストをひと通り読んで、過去問を解いて、また読んで……。
そうやって勉強しているのに、なかなか合格できない。
そういった悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
実は、合格者と不合格者の間にある差は「勉強量」ではありません。「何を勉強したか」の差です。
このNOTEでは、過去10回分の試験問題を科目別・テーマ別に分類し、「毎年必ず出るテーマ」と「ほとんど出ないテーマ」を定量的に分析しました。
テキストを全部読む時間はない、でも確実に受かりたい——そんな方のために作ったコンテンツです。
試験の基本情報
試験を受ける前に、まず全体像を把握しておきましょう。
試験名称について
2021年4月の資格制度改正により、旧称「AI第1種」から「第一級アナログ通信」に名称が変わりました。
試験内容は継続していますので、「AI第1種」で調べても同じ情報が出てきます。この NOTE では両方の名称を使用します。
試験の実施形式
・実施回数:年 2 回(7 月・11 月ごろ)
・試験形式:会場試験(ペーパー)
・合格率:平均 29.6%
3科目すべてで60点以上が必要です。1科目でも60点を割ると不合格になります。科目合格制度があるため、今回合格した科目は次回以降免除されます。
科目構成

難易度の現実
3科目の中で最も難しいのが「技術科目」です。
特に第一級では、第二級にはない「PBX・IP-PBX」「トラヒック理論」「情報セキュリティ管理」が追加されます。
この3つを攻略できるかどうかが、合否を分ける最大のポイントです。
このNOTEの使い方
推奨する読み方
まず第1章を読む:出題傾向の全体像を把握し、「何を捨てて、何を重点的に勉強するか」を決める
自分の弱い科目の章を読む:各科目の攻略ポイントと頻出テーマを確認する
第5章で直近トレンドを確認する:令和5〜7年の新傾向を把握する
付録の直前チェックシートを活用する:試験直前の総復習に使う
科目別おすすめ読み方
すでに1〜2 科目合格している方は、残り科目の章から読み始めてください。
技術科目の合格を目指す方は、第3章から入るのが最も効率的です。
法規科目は暗記が中心ですが、「なんでも覚える」よりも「よく出る条文に絞る」アプローチが正解です。
第4章でその絞り方を詳しく解説しています。
第1章:出題傾向の全体像———9割は毎年同じテーマから出る
この章でわかること
過去10回分のデータで見えてきた「必出テーマ」の実態
3科目を点数で逆算する合格戦略
「捨ててよい範囲」の判断基準
1-1. 過去10回分データが示す衝撃の事実
第一級アナログ通信の試験問題を過去10回分(令和元年〜令和6年)分析した結果、最も驚くべきことがわかりました。
毎年出題されるテーマは、3科目合計で約20〜25テーマしかないのです。
もちろん、問題文の言い回しや数値は変わります。しかし「何を聞いているか」という出題テーマは、年度をまたいでほぼ固定されています。
試験問題数は3科目で合計約75問(各科目25問)。そのうち「初見のテーマ」は1〜2問程度です。残りの9割は、過去に出たテーマの焼き直しです。
これが何を意味するか。「頻出テーマを完璧に仕上げれば、合格点(60点)は確実に取れる」ということです。
1-2. 科目別・テーマ分類表
基礎科目の出題傾向(頻度順)

技術科目の出題傾向(頻度順)

法規科目の出題傾向(頻度順)

1-3. 逆算合格戦略———60点以上を確実に取る方法
各科目 60 点以上が合格ラインです。「100点を目指す」のではなく「60点を確実に取る」という発想が大切です。
基礎科目の逆算
基礎科目は「計算7割・暗記3割」の構成です。電気回路・電子回路・論理回路・伝送理論の4テーマは毎回必出で、これだけで全体の約60〜70%を占めます。この4テーマを完璧にすれば、ほぼ合格ラインに届きます。
技術科目の逆算
技術科目は3科目の中で最も難しく、合格率を下げている元凶です。ただし、PBX・トラヒック理論・アナログ電話機・FAXの4テーマを仕上げるだけで、合格点の60点はクリアできます。情報セキュリティは「増加中」のため、近年は2〜3問分は確保しておきたいテーマです。
法規科目の逆算
法規科目は暗記が中心ですが、「端末設備等規則」と「電気通信事業法」の2つだけで全体の半分以上を占めます。この2つを徹底的に仕上げ、工事担任者規則を加えれば、余裕を持って合格点を超えられます。
第2章:基礎科目 攻略———計算問題はパターン7つだけ
この章でわかること
• 基礎科目で必ず出る計算パターン7つ
• 各テーマの頻出公式と解き方
• 時間短縮のための計算テクニック
2-1. 基礎科目の全体像
基礎科目は「計算7割・暗記3割」です。計算問題を制すれば基礎科目は制覇したも同然です。
試験で出る計算パターンは、実は7つしかありません。
RLC 直列・並列回路のインピーダンス計算
共振回路の共振周波数・Q 値計算
トランジスタ増幅回路の電圧利得計算
オペアンプの増幅率計算(反転・非反転)
フリップフロップ・カウンタの動作解析
デシベル変換(電圧・電力)
変調・符号化の比較(BPSK/QPSK/QAM)
それぞれを順番に解説します。
2-2. 電気回路(RLC・インピーダンス)
出題頻度:★★★★★ 必出 / 難易度:中
RLC 回路の問題は、毎回1〜2問必ず出題されます。インピーダンスの計算と、共振条件の理解が重要です。
覚える公式
インピーダンスの基本公式:
• 抵抗:Z = R
• コイル(インダクタ):Z = jωL
• コンデンサ:Z = 1/(jωC) = -j/(ωC)
RLC 直列共振の条件:ωL = 1/(ωC) → 共振周波数 f₀ = 1/(2π√(LC))
よくある出題パターン
Q:R=100Ω、L=10mH、C=10μFの直列回路において、共振周波数はいくらか。
A:f₀ = 1/(2π√(10×10⁻³ × 10×10⁻⁶)) ≒ 503 Hz
試験での注意点
単位の変換ミスが最も多いミスです。mH(ミリヘンリー)は H×10⁻³、μF(マイクロファラッド)は F×10⁻⁶です。計算前に必ず単位を整理してください。
共振時の特徴も頻出です。直列共振ではインピーダンスが最小(Z=R)、電流が最大になります。並列共振ではその逆(インピーダンス最大、電流最小)です。
2-3. 電子回路(トランジスタ・オペアンプ)
出題頻度:★★★★★ 必出 / 難易度:中
トランジスタ増幅回路は、エミッタ接地のひとつのパターンを完璧にすれば十分です。
エミッタ接地増幅回路の公式
電圧利得:Av = −gm × Rc
gm(相互コンダクタンス) = Ic / VT
VT(熱電圧) ≒ 26mV(室温)
よくある出題パターン
Q:エミッタ接地増幅回路において、コレクタ電流が 2mA、コレクタ抵抗が 3kΩ のとき、電圧利得の大きさはいくらか。
A:gm = 2mA / 26mV ≒ 76.9mA/V → |Av| = 76.9mA/V × 3kΩ ≒ 230 倍
VT の値について
試験によっては 25mV、25.9mV、26mV など、異なる値が使われることがあります。問題文に指定がなければ「26mV」で計算して問題ありません。
オペアンプの2パターン
オペアンプは「反転増幅」と「非反転増幅」の 2 パターンだけ覚えれば十分です。
• 反転増幅:Av = −Rf / Rin(マイナスは位相反転を意味する)
• 非反転増幅:Av = 1 + Rf / Rin
2-4. 論理回路(フリップフロップ・カウンタ)
出題頻度:★★★★★ 必出 / 難易度:中
論理回路は計算ではなく「動作の暗記」です。フリップフロップ(FF)の種類と動作表を覚えることが最重要です。
主なフリップフロップの種類

カウンタの出題パターン
2 進カウンタは「n 段のFF で2ⁿ 通りの状態をカウントできる」という基本をおさえてください。試験では「4 ビットカウンタの最大カウント値は?」という形で出ることが多いです(答え:15、つまり 0〜15 の16 状態)。
2-5. 伝送理論(デシベル・SN 比)
出題頻度:★★★★★ 必出 / 難易度:低
デシベル計算は確実に得点できるテーマです。公式と使い分けを覚えれば、ほぼすべての問題が解けます。
覚える公式 2 つ
・電圧比のデシベル:20log₁₀(V₂/V₁) [dB]
・電力比のデシベル:10log₁₀(P₂/P₁) [dB]
よく使う値の暗記

SN 比の問題パターン
SN 比(Signal-to-Noise Ratio)は「信号電力÷雑音電力」をデシベルで表したものです。
・SN 比 = 10log₁₀(S/N) [dB]
SN 比が高いほど、雑音に対して信号が強い(通信品質が良い)ことを意味します。
2-6. 伝送技術(変調・符号化)
出題頻度:★★★★☆ 頻出 / 難易度:低〜中
変調方式の比較問題は、語句の正誤を問う形式が多いです。各方式の特徴を表で整理して覚えましょう。
主な変調方式の比較

多値変調のポイント
多値数が増えるほど 1 回の伝送で多くのビットを送れますが、雑音に弱くなります。
BPSK→QPSK→QAM の順に「伝送効率は上がるが、雑音耐性は下がる」と覚えてください。
第 3 章:技術科目 攻略——第 1 級のみの「追加範囲」を制する
この章でわかること
・技術科目で最も重要な「第 1 級のみの追加範囲」
・PBX とトラヒック理論の計算パターン
・FAX・情報セキュリティの攻略ポイント
3-1. 技術科目の全体像
技術科目は 3 科目の中で最も難しく、多くの受験者が苦手とする科目です。その理由は、第一級のみに追加される「PBX・IP-PBX」「トラヒック理論」「情報セキュリティ管理」にあります。
技術科目の攻略方針
PBX とトラヒック理論を制した人が受かる——これが第一級アナログ通信の現実です。この 2 テーマだけで技術科目全体の 20〜30%を占めます。ここを仕上げることを最優先にしてください。
3-2. PBX・IP-PBX
出題頻度:★★★★★ 必出(第 1 級のみ)/ 難易度:中
PBX(Private Branch Exchange、構内交換機)は、企業内の内線電話システムの中核です。第一級では「アナログ PBX とIP-PBX の機能差」がメイン出題テーマになります。
アナログ PBX と IP-PBX の比較

PBX の主な機能(頻出語句)
着信転送:不在時に別の電話番号に転送する機能
代表着信:複数の回線をまとめて一つの番号で受ける
内線番号:PBX 内部だけで有効な短縮番号
ハンティング:空いている回線に順番に接続する機能
CTI(Computer Telephony Integration):電話とコンピュータを連携させる技術
よくある出題パターン
Q:IP-PBX の特徴として誤っているものを選べ
A:「専用のアナログ回線が必要である」→IP-PBX はLAN/IP 網を使うため誤り
3-3. トラヒック理論(アーラン計算)
出題頻度:★★★★★ 必出(第 1 級のみ)/ 難易度:高
トラヒック理論は技術科目の中で最も計算が必要なテーマです。しかし、出題パターンは限られており、公式を覚えれば確実に得点できます。
基本概念の整理
「トラヒック」は通信の「混雑度・負荷」を表す概念です。電話回線の設計に使われます。
呼(コール):電話のかけはじめから切るまでの1回の通話
呼量(トラヒック量):ある時間内の通話の「混雑度」。単位はアーラン[Erl]
呼損率:かけてもつながらない確率
覚える公式
トラヒック量 A(アーラン) = 平均呼発生率 λ × 平均保留時間 h
例)1 時間に60 回の呼が発生し、平均通話時間が 2 分の場合:
A = 60 × (2/60) = 2 アーラン
出題パターン3種
トラヒック量の計算(出題率95%):A = λ × h の数値代入。単位変換に注意。
即時式・待時式の特徴問題(出題率 70%):用語の正誤問題。
アーラン表(B 表)の読み取り(出題率 55%):表の使い方を練習すれば難しくない。
即時式・待時式の違い(暗記必須)
即時式(B 式):空き回線がなければ「話し中(呼損)」になる。一般の電話回線。
待時式(C 式):空き回線がなければ「待ち行列」に入る。コールセンターのイメージ。
記憶術:「即時式 = 即座に断られる(話し中)」「待時式 = 待たされる(コールセンター)」
単位変換の注意点
トラヒック計算で最も多いミスが単位の混在です。
例えば「1 時間に 120 呼、平均保留時間3 分」の問題では:
A = 120 × (3/60) = 6 アーラン (3 分を時間に換算:3÷60)
計算前に「λ の単位は?」「h の単位は?」を必ず確認してください。
3-4. アナログ電話機
出題頻度:★★★★☆ 頻出 / 難易度:低〜中
アナログ電話機の機能・仕組みに関する語句問題が中心です。以下の用語を整理して覚えましょう。
ダイヤル方式の比較

DTMF(Dual Tone Multi-Frequency)の詳細
DTMF は「2 つの周波数の組み合わせ」で数字を表現します。横方向(列)の高群周波数と縦方向(行)の低群周波数を組み合わせて、0〜9 と*、#の 12 種類の信号を生成します。
ハウラー音・トーン信号
ダイヤルトーン:受話器を取り上げたときに鳴る「ツー」という音
リングバックトーン:発信側が聞く呼び出し音(「プルルル」という音)
ビジートーン(話し中音):相手が話し中のときの音
ハウラー音:受話器を置き忘れたときに鳴る警告音
3-5. FAX・データ端末
出題頻度:★★★★☆ 頻出 / 難易度:中
FAX はG3 ファクシミリの手順(T.30 プロトコル)が頻出です。
G3 ファクシミリの通信手順(T.30)
T.30 プロトコルは「フェーズ」と呼ばれる段階で通信を進めます。

よくある出題パターン
各フェーズで何をするかを問う正誤問題が多いです。特に「フェーズ B で能力交換(画像解像度・符号化方式の取り決め)が行われる」は頻出です。
モデムの規格V.34(最大速度 33.6kbps)、V.90(最大 56kbps)など、ITU-T のモデム規格の速度を問う問題も出ます。数値を覚えておくと確実です。
3-6. 情報セキュリティ管理
出題頻度:★★★☆☆ 増加中(第 1 級のみ)/ 難易度:中
情報セキュリティは令和 3 年以降、出題数が増加しています。近年は 1〜2 問程度が毎回出題されているため、無視できないテーマです。
頻出用語の整理

暗号化の種類
共通鍵暗号(対称暗号):暗号化と復号に同じ鍵を使う。高速だが鍵の配送が課題
公開鍵暗号(非対称暗号):公開鍵で暗号化し、秘密鍵で復号。鍵配送問題を解決
最近の出題傾向
令和 5〜7 年は「不正アクセス禁止法」と「個人情報保護法」の条文・定義問題が増えています。第 5 章(直近トレンド)で詳しく解説します。
第 4 章:法規科目 攻略——暗記より「構造理解」で速攻取れる
この章でわかること
法規科目の「構造」を理解して効率よく暗記する方法
頻出条文ランキングと攻略ポイント
3 ステップ攻略法
4-1. 法規科目の全体像
法規科目はほぼ暗記が中心ですが、「すべて覚えようとすること」が最大の落とし穴です。
実際には、端末設備等規則・電気通信事業法・工事担任者規則の 3 つで出題の約 7〜8割を占めます。この 3 つに絞って学習すれば、効率的に合格点を確保できます。
また、第一級デジタル通信の資格をすでに持っている方は、法規の出題内容が大きく重複しているため、復習程度で合格できるケースが多いです。
4-2. 法規攻略 3 ステップ
ステップ 1:電気通信事業法の「定義」を先に固める
法規科目の中で最も重要な概念が「端末設備」と「自営電気通信設備」の定義の違いです。毎回必ず出題されます。
端末設備:電気通信事業者(NTT など)の電気通信回線設備の端末(接続点)に接続される通信設備のうち、一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(または同一の建物内)にあるもの
自営電気通信設備:上記以外の端末設備。複数拠点にまたがる設備(企業の内線設備など)
よくある出題パターン
「次のうち、自営電気通信設備に該当するものはどれか」という正誤問題が頻出です。
「一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内」かどうかがポイントです。
ステップ 2:端末設備等規則は「数値」に絞って暗記する
端末設備等規則の問題では、電気的条件の数値を問う問題が多く出ます。
以下の数値は必ず覚えてください。

ステップ 3:過去問 3 回分を丸ごと解いて仕上げる
法規科目は、同じ条文の「言い回し違い」が繰り返されるパターンが多いです。過去問3 回分(6 回分あればさらに良い)を解くことで、出題のパターンがほぼ把握できます。
4-3. 工事担任者規則の頻出ポイント
工事の範囲と資格区分
第一級アナログ通信の工事担任者が担当できる工事範囲を正確に覚えてください。
• 工事担任者の設置義務:工事担任者資格者証を保有しない者が工事を行う場合、工事担任者の監督のもとで行わなければならない
• 監督義務:工事担任者は自らが実地に監督するか、または工事を行う場所と遠隔地にある場合でもリアルタイムで確認・指示できる状態にある必要がある
資格区分の覚え方
「第一級」は第二級よりも広い範囲の工事を担当できます。アナログ通信の場合、第一級は「内線電話装置を含むあらゆるアナログ端末設備の工事」が対象です。
4-4. 有線電気通信法の頻出ポイント
有線電気通信法は出題数が少ない(1〜2 問程度)ですが、以下のポイントは押さえておいてください。
有線電気通信設備の届出義務:設備を設置する者は、その旨を総務大臣に届け出なければならない(設置前に届出)
技術基準への適合義務:有線電気通信設備は、技術基準に適合していなければならない
立入検査:総務大臣は有線電気通信設備の状況について立入検査できる
4-5. 不正アクセス禁止法・個人情報保護法
出題頻度:★★★☆☆ 増加中
令和 3 年以降、この 2 法の出題が増えています。用語の正確な定義を覚えることが重要です。
不正アクセス禁止法の重要ポイント
「不正アクセス行為」の定義:アクセス制御機能を有するコンピュータに、識別符号(ID・パスワード)を入力することなく、または他人の識別符号を無断で入力してアクセスすること
不正アクセス行為の禁止のみでなく、「不正アクセス行為を助長する行為」も禁止されている
主務大臣(総務大臣・経済産業大臣・国家公安委員会)が必要な援助・勧告を行える
個人情報保護法の重要ポイント
「個人情報」の定義:生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名・生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの
「要配慮個人情報」:人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪歴など、不当な差別や偏見が生じうる情報
個人情報取扱事業者の義務:利用目的の特定・通知、安全管理措置、第三者への提供制限など
第 5 章:直近トレンド——令和 5〜7 年の「新傾向」まとめ
この章でわかること
令和5〜7 年で増えた出題テーマ
逆に出なくなったテーマ(捨ててよい範囲)
最新の法改正と試験への影響
5-1. 増えているテーマ
① 情報セキュリティ関連(技術科目・法規科目ともに)
令和 5 年以降、情報セキュリティに関する問題が技術科目・法規科目の両方で増加しています。
技術科目では「不正アクセス手法の分類」「暗号化方式(共通鍵・公開鍵)の比較」「認証技術(多要素認証・生体認証)」が新たに出題されるようになりました。
法規科目では「不正アクセス禁止法の罰則規定」「個人情報保護法の改正点(令和 3年改正)」が頻出になっています。
令和 3 年個人情報保護法改正のポイント
この改正は試験によく出ます。主な変更点を整理しておきましょう。
個人データの漏えい等の報告義務:一定の要件を満たす場合、個人情報保護委員会への報告が義務化
個人の権利の拡充:保有個人データの利用停止・消去請求の対象が拡大
外国の第三者への提供:移転先の個人情報保護体制の確認義務が強化
② IP 化・VoIP 関連(技術科目)
電話網の IP 化に伴い、VoIP(Voice over IP)関連の問題が増えています。
VoIP の音声品質指標:MOS 値(Mean Opinion Score)。5 段階評価で4 以上が高品質の目安
遅延・ジッタ:音声パケットの遅延と揺らぎ。100ms 以下が望ましい
コーデック:G.711(非圧縮・高品質)、G.729(圧縮・低帯域)の比較
③ クラウド PBX・UCaaS
従来のオンプレミス PBX に代わり、クラウド型の PBX(UCaaS: Unified
Communications as a Service)についての出題が増えています。クラウド PBX の特徴(設備不要・リモートワーク対応・サブスクリプション課金)を押さえておきましょう。
5-2. 減っているテーマ(捨ててよい範囲)
ISDN 関連
2024 年1 月に NTT のISDN サービスが終了しました。これに伴い、ISDN に特化した出題(B チャネルと D チャネルの詳細、INS64 の仕様など)は減少傾向にあります。
ただし「ISDN とは何か」「基本インタフェースと一次群速度インタフェースの違い」程度の基礎知識は引き続き問われる可能性があります。完全に捨てるのではなく、基礎だけは確認しておきましょう。
アナログモデムの詳細仕様
V.34・V.90 などのモデム規格の「最大速度の数値」は出題が減少しています。ただし「ADSL モデムの仕組み」や「モデムと TA(ターミナルアダプタ)の違い」は引き続き出ることがあります。
5-3. 法改正の影響
端末設備等規則の改正
近年、端末設備等規則は数度の改正が行われています。特に IP 電話の普及に伴う技術基準の見直しが行われており、IP 電話に関する条文が追加されています。
試験勉強にあたっては、試験実施年の半年前時点での最新条文を確認することをお勧めします。公式サイト(日本データ通信協会)では最新の試験問題 PDF が公開されており、最新の出題傾向を直接確認できます。
公式 URL:https://www.dekyo.or.jp/shiken/charge/exam
電気通信事業法の改正
令和 4 年(2022 年)の電気通信事業法改正では、電気通信役務の利用者保護のための規定が強化されました。契約前の説明義務・書面交付義務の強化、不実告知の禁止など、消費者保護に関する条文が追加されています。
付録:直前チェックシート——最重要ポイント一覧
付録 A:頻出公式まとめ
基礎科目

技術科目

付録 B:頻出キーワード 80 語
基礎科目(20 語)
インピーダンス(Z)
共振周波数(f₀)
Q 値(クオリティファクタ)
エミッタ接地増幅
相互コンダクタンス(gm)
熱電圧(VT)
反転増幅器
非反転増幅器
フリップフロップ(FF)
RS-FF / D-FF / JK-FF / T-FF
カウンタ
デシベル(dB)
SN 比
BPSK / QPSK
QAM(16QAM / 64QAM)
変調指数
帯域幅
光ファイバ(シングルモード・マルチモード)
分散(波長分散・モード分散)
アンテナ利得
技術科目(30 語)
PBX(構内交換機)
IP-PBX
内線番号
代表着信
ハンティング
CTI(Computer Telephony Integration)
トラヒック
アーラン(Erl)
即時式(B 式)
待時式(C 式)
呼損率
アーラン表(B 表)
パルスダイヤル(10pps / 20pps)
DTMF(デュアルトーン多周波)
ダイヤルトーン
リングバックトーン
ハウラー音
G3 ファクシミリ
T.30 プロトコル
V.34 / V.90(モデム規格)
ISDN(B チャネルとD チャネル)
TA(ターミナルアダプタ)
VoIP(Voice over IP)
MOS 値
ジッタ
G.711 / G.729
不正アクセス
マルウェア
ファイアウォール
公開鍵暗号 / 共通鍵暗号
法規科目(30 語)
端末設備
自営電気通信設備
電気通信事業者
電気通信役務
技術基準適合義務
端末設備等規則
−8dBm(入力電圧レベルの最大値)
300Hz〜3400Hz(通話帯域)
漏話減衰量(70dB 以上)
工事担任者規則
資格者証
監督義務
工事範囲
有線電気通信法
有線電気通信設備の届出
立入検査
不正アクセス禁止法
アクセス制御機能
識別符号(ID・パスワード)
不正アクセス行為を助長する行為
個人情報保護法
個人情報の定義
要配慮個人情報
個人情報取扱事業者
利用目的の特定
安全管理措置
第三者提供の制限
個人データの漏えい等の報告義務(令和 3 年改正)
電気通信事業法(令和 4 年改正)
利用者保護のための説明義務
付録 C:条文ランキング——よく出る条文 TOP10
電気通信事業法 第 2 条:「端末設備」「自営電気通信設備」の定義
端末設備等規則 第 3 条:電気的条件(−8dBm 等の数値)
工事担任者規則 第 1 条・第 2 条:資格区分と工事範囲
端末設備等規則 第 11 条:通話の用に供する端末設備の分離要件
電気通信事業法 第 41 条:端末設備の技術基準適合義務
有線電気通信法 第 3 条:有線電気通信設備の届出義務
不正アクセス禁止法 第 2 条:不正アクセス行為の定義
不正アクセス禁止法 第 3 条:不正アクセス行為の禁止
個人情報保護法 第 2 条:個人情報の定義
個人情報保護法 第 17 条・第 18 条:利用目的の特定と通知
付録 D:試験直前チェックリスト
試験前日・当日に使うチェックリストです。
試験前日
付録A の頻出公式を一通り確認した
付録B のキーワード 80 語を流し読みした
付録C の条文ランキングを確認した
試験会場への行き方を確認した
受験票・身分証明書・筆記用具を準備した
試験当日(試験直前)
基礎:RLC 共振、トランジスタ電圧利得、デシベル公式を確認
技術:アーラン計算の公式(A = λ × h)、即時式と待時式の違いを確認
法規:「端末設備」と「自営電気通信設備」の定義の違いを確認
法規:−8dBm(端末設備等規則の電気的条件)を確認
作成:Claude( Anthropic) / 2026 年6 月2 日
出典・参考:日本データ通信協会(https://www.dekyo.or.jp/shiken/charge/exam)
本NOTE に掲載する試験問題例・条文は、著作権法第32 条(引用)および教育目的での利用に基づき引用しています。
