発信には、完成系や終わりなんて、ない
10月某日──
その日は、あいにくの雨でした。
日中はまだ、夏のような暑さがあるのに、
朝晩はそれなりに冷え込む。
さすがに、吐いた息が白くなることはないけれど、
気温の下がった夜の雨は、
なんとなく、気持ち的にも白い息が
目の前に見えるような感覚がありました。
でも実は、心の中は燃え盛っていて、
はやる気持ちが表面にも出てきそうでした。
もしかすると、白い息に見えたものは、
僕自身の熱気による湯気だったかもしれません。
その日は、近年の念願が叶い、
数年来、僕が熱を上げていた、
青葉市子さんのライブ会場に居ました。
50歳も間近と言うこともあり、
彼女がステージに現れて、
ギターを爪引きながら、
天空に響くような歌声を響かせた時は、
自然に涙がこぼれそうになりました。
ここ最近は、僕自身が過去に
自分のバンド活動に熱を上げていたことを
折に触れて語ってはいますが、
プロのライブは、
いつぶりかも思い出せないほど。
もしかしたら、
対バン形式で一度だけご一緒させていただいた
遠藤ミチロウさん以来かもしれません。
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