見出し画像

ゲームレビュー『じぱんぐ島 ~運命はサイコロが決める!?~』

『じぱんぐ島』は、カタン系ボードゲームをベースにしたデジタルボードゲームだ。
サイコロを振って資源を得て、拠点を建て、領土を広げ、最終的な勝利条件を目指す。
基本の流れ自体は非常にオーソドックスで、ボードゲーム的な思考をそのままゲーム機に落とし込んだ構成になっている。

副題に「運命はサイコロが決める!?」とある通り、サイコロの出目が重要な役割を担うのは事実だ。
だが本作は、すべてを運任せにするような作りではない。
むしろ、サイコロの影響をどう抑え、どう味方につけるかがプレイヤーに問われるゲームだ。

盤面には複数の数字が割り振られており、特定の出目が出たときに対応する資源が供給される。
どこに拠点を建てるかによって、どの数字に反応できるかが決まるため、
序盤から「どの目が出ても、なるべく何かしらの資源が手に入る」配置を意識することが重要になる。

特定の出目に偏った領土を作れば、大当たりを引いたときの爆発力はあるが、
逆にその数字が出ない限り何も起こらない不安定な状況にもなる。
反対に、数字を分散させた配置にすれば、一気に伸びることは少なくても、安定して資源を確保できる。
このあたりは、かなりボードゲームらしい悩ましさがある部分だ。

さらに本作では、兵を育成し、他プレイヤーの拠点を攻め落とすことができる。
戦闘の結果もサイコロによって左右されるため、
最高レベルまで育てた兵が、まさかの出目であっさり倒されることもある。
この理不尽さは確かに存在する。

ただし、そうしたどんでん返しも含めて、結局はそこに至るまでの立ち回りがものを言う。
無理のない資源配分、領土の広げ方、戦うタイミングの見極め。
それらを雑にしていると、運が味方したとしても長続きしないし、
逆に堅実に積み上げていれば、一度の不運で全てを失うケースは意外と少ない。

そして本作を語るうえで、もう一つ触れておきたいのがキャラクターデザインだ。
全体的にふんわりとした、ゆるキャラのようなタッチで統一されており、
戦国風の題材を扱いながらも、どこか肩の力が抜けた雰囲気がある。

NPCのキャラクタータイプも意外なほど多彩で、
見た目や立ち振る舞いから「こいつはこういう性格なんだろうな」と想像できる程度には描き分けられている。
このあたりは、デジタルボードゲームとしての取っつきやすさにも一役買っている。

特に印象的なのが戦闘シーンだ。
まるっこい兵士たちが、ワーキャーと鳴きながら小動物のようにわちゃわちゃ動き回る。
やっていること自体は拠点の奪い合いという物騒な行為なのに、
画面から伝わってくるのは、どこか癒し系の空気感だったりする。

このビジュアルのおかげで、
サイコロによる理不尽な結果や、攻撃的な展開ですら、
どこか「まあ、そういうこともあるか」と受け止めやすくなっているのは確かだ。

CPU戦では、攻撃的な展開になりやすく、盤面が一気に荒れることも多い。
平和に進めていたはずが、気づけば戦乱状態になっていることもあり、
そこは好みが分かれるところだろう。
ただ、その混沌も含めて「デジタルならではのボードゲーム体験」と言える。

純粋なカタンのような交渉や会話重視のプレイ感とは少し異なり、
本作はあくまで「盤面・確率・判断」の積み重ねに重きを置いている。
だからこそ、サイコロに振り回されながらも、
「ここは自分の選択が悪かったな」と納得できる場面が多い。

『じぱんぐ島 ~運命はサイコロが決める!?~』は、
運と戦略のバランスを、かなり正直に提示してくるボードゲームだ。
運の要素を否定せず、しかし投げっぱなしにもせず、
プレイヤーの工夫がきちんと結果に反映される余地を残している。

サイコロに一喜一憂しつつ、
それでも最終的には自分の立ち回りで勝敗をねじ伏せたい。
そんな人には、今でも十分に噛みごたえのある一本だ。


評価点数

★安田       7点  (ボードゲームは正月の定番)
★スタッフA   8点 (ドマイナーだけど大好きだったゲーム。半分運ゲーだけどそこそこ頭も使う)


みんなは何点?
数字だけでOK(例:7点)。ネタバレなしでお願いします🙏

  • 10点=人生で残る

  • 8点=強くおすすめ

  • 6点=好きならアリ

  • 4点=刺さらず

  • 2点=キツい



いいなと思ったら応援しよう!

ころは いただいたチップの恩はわすれません。ありがとうございます。