「第三次自転車活用 マウンテンバイクだって!」
今、自転車を取り巻く環境が大きく変わってきている。
国策として整備が進み、法律やルールもかなりダイナミックに動いている。
左側通行、ヘルメット着用、保険加入。
正直、面倒だなと思う部分もある。
ただその反面、道の整備や自転車に対する世間の目は、昔ほど悪くない。
私もロードバイクに乗るので、自転車が便利になるのは良いことだと思っている。
国が自転車に力を入れること自体は、悪くない。
そして今度は、マウンテンバイクにもフォーカスが当たり始めた。

これがちょっと面白い。
マウンテンバイクは、かなり楽しい。
山で乗るのは最高だ。
舗装路では味わえない、土の感触、木の根、岩、斜面、カーブ。
体ごと自然の中に入っていく感じがある。
ただし、問題もある。
ハイカーとの衝突だ。
これがあるから、マウンテンバイクは実に煙たがられる趣味でもある。
山を歩きたい人からすれば、後ろから自転車が降ってくるようなものだ。
怖いに決まっている。
乗っている側は楽しい。
歩いている側は危ない。
この温度差がずっとあった。
京都には、実はマウンテンバイクで走ると楽しいコースがたくさんある。
魅惑的なシングルトラックもある。
山の形もいいし、街からの距離感もいい。
愛好家も多い。
その愛好家たちが、道を整備したり、倒木を片づけたりしながら、ひっそり楽しんでいる。
ただ、あまり表立って情報は出していない。
なぜなら危ないからだ。
人が増えすぎると事故が起きる。
マナーの悪い人が入ると、すぐに場が壊れる。
山は遊園地ではない。
そしてMTBは、どう考えてもそれなりに危険な遊びだ。
だからこそ、今まで半分地下活動のように楽しんできたところがある。
国はアドベンチャーツーリズムとして、観光にMTBを活用したいのだろう。
それ自体は悪くない。

むしろ私は活用してほしいと思っている。
京都の山を、自転車で走れる場所としてちゃんと整備できるなら、かなり面白い観光資源になる。
ただし、ここで雑にやると確実に揉める。
ハイカーとの摩擦。
地権者との問題。
自然保護。

事故。
救助。
駐車場。
トイレ。
騒音。
全部ついてくる。
「マウンテンバイクで地域活性化です」みたいな綺麗な言葉だけでは、たぶん無理だ。
山には山のルールがある。
そこに自転車を入れるなら、乗る側にも覚悟がいる。
啓蒙活動だけで摩擦がなくなるとは思わない。
人はそんなに簡単に上品にはならない。
でも、ルールと場所をきちんと作れば、今よりはずっと遊びやすくなると思う。
走っていい道。
歩行者優先の道。
時間帯の分け方。
一方通行の下り専用コース。
初心者向けの練習エリア。
整備する人への対価。
こういうものをちゃんと設計すれば、MTBはもっと表に出ていい遊びになる。
今までは、好きな人だけがひっそり知っている山遊びだった。
それが少しずつ、社会に認知される遊びになるかもしれない。
これはけっこう大きな変化だと思う。
ロードバイクが街や峠を走る文化として広がったように、マウンテンバイクも山と地域をつなぐ文化になれる可能性がある。
もちろん、誰でもどこでも自由に走っていいという話ではない。
むしろ逆だ。
自由に遊ぶためには、遊べる場所をちゃんと作る必要がある。
野放しの自由は、だいたい誰かの迷惑になる。
でも管理されすぎた遊びも、つまらない。
この間をどう作るか。
そこにMTBの未来があると思っている。
京都には、実に魅惑的なシングルトラックがありますよ。
これは声を大にして言いたい。
ただし、雑に荒らしてほしくはない。
ちゃんと遊び場として育ててほしい。
山を壊さず、人とも揉めず、それでも少し危なくて、少し怖くて、かなり楽しい。
マウンテンバイクは、そういう遊びだ。
国がそこに目を向けたのなら、ただの観光商品にせず、ちゃんと文化として扱ってほしい。
もっと遊べるようになればいい。
そして、遊ぶ側も少し大人になればいい。
山で遊ぶ自由は、山に嫌われないことでしか続かないのだから。

安田 智也 (Tomoya Yasuda)

「弱虫系クリエイター」
比叡山ひさしぶりにいってみたいね。
尊敬する人・リチャード・ブランソン
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