子どもの中学受験⑪〜受験前日→当日、親は何をしていたか(上の子編)〜
今回は、中学受験の続きを書いてみたいと思います。
前回までのマガジンはこちら。
ちょっと思い出すのが辛いですが、
上の子から受験前日~当日にかけてどうしていたのか、
整理しながら書いてみます。
前日、家族3人だけの夕飯
1月31日。
下の子は2週間前から私の実家に預けていました。
これはコロナが最大の理由です。
コロナに罹患すると7日間安静になってしまう。
下の子が小学校で移されるとアウトなので、
私の実家(徒歩10分)にお願いしました。
もちろん、上の子が集中できる環境を
作るための判断でもあり、
実家の両親には本当に頭が下がりません。
1/31夜、家族3人でかつやにかつ丼を食べに行きました。
上の子の大好物で、ゲン担ぎもあって。
それ以上特別なことは何もしていません。
いつも通りに話し、寝る準備をして寝ようとしました。
ところが、親も子も寝られませんでした。
テンションが高まちゃったからでしょうか。
逆に色々話をしました。
さすがに明日に向けて寝ようとなったのは、
日をまたいでからでした。
これが長い伴走の、最終章の始まりでした。
送り出した後、親は何もできない
2月1日、東京・神奈川の解禁日。
朝、車で学校まで送りました。
校門の前で「行ってらっしゃい」と送り出します。
子どもの背中が人波に消えていきました。
その後、自宅に戻りました。
何も手につきませんでした。
仕事は休みを入れていたのですが、
遊べないし、仕事もできないし、手持無沙汰。
スマホを見ても何も頭に入ってきません。
ただそわそわして、時計を見て、またそわそわする。
これが「親の受験」の正体だと思いました。
子どもが試験を受けている間、親にできることは何もない。
ただ待つだけ。それが本当にしんどかったです。
泣きながら出てきた
試験終了の時間に合わせて迎えに行きました。
出てきた子どもの顔を見た瞬間、わかりました。
泣いていました。
最も得意な算数が思うようにできなかったようです。
悔しくて、悔しくて、こらえきれなかった様子でした。
ここで親がどう動くか、だと思いました。
「なんでできなかったの」は絶対に言ってはいけません。
かといって「大丈夫だよ」と根拠のない慰めも違います。
子どもはそんな言葉では納得しません。
私がかけた言葉は、2つだけでした。
「できなかったことより、次に目を向けよう」
「問題には相性がある。あなたが解けないなら、みんなも解けていない」
子どもはしばらく黙って考えていました。
そして、少しずつ表情が変わっていきました。
納得してくれたようでした。
その後は美味しいものを食べました。
その日はそれで終わりにしました。
できたこと、できなかったことの話はしませんでした。
ただ「今日よく頑張ったね」とだけ伝えました。
子どもの切り替えは、親の想像を超える
翌2月2日、子どものメンタルは驚くほど回復していました。
前日泣いていた子と同一人物とは思えないくらい、
落ち着いて家を出ていきました。第3志望校の受験日でした。
結果は、合格。
本人が「絶対大丈夫」と言い切っていました。
この切り替えの早さは、子どもの持つ力だと思います。
前日に感情を出し切ったこと、
そして「次に目を向けよう」という言葉が
少し助けになったなら嬉しいです。
親が引きずらせなかったことも、
少しは貢献できたかもしれません。
受験は、メンタルのスポーツだとつくづく思いました。
スパイファミリーのイーデン校、現る
2月3日は第2志望校の受験でした。
この学校には、筆記試験の後に二次試験として
「面接」がありました。
筆記試験だけでも受かるのが大変なのですが、
何と合格。想定外でもあり、急遽練習しました。
本番は、学校関係者3名と、両親・本人での面接です。
私は教育ポリシーや家庭の方針などを伝えました。
先方はにこやかに聞いてくださっています。
でも何かが違いました。
こちらの言葉が、あまり響いていない感じがしました。
静かに、上品に、微笑んでいる。ただそれだけでした。
気品。品格。伝統。
そういう言葉が似合う空気が、部屋全体に漂っていました。
終わった後、車に乗り込んで3人で顔を見合わせました。
誰からともなく、こう言いました。
「スパイファミリーのイーデン校みたいだったね」
あの面接試験の、あの雰囲気。まさにそれでした。
3人の感想は完全に一致していました。
「2度とやりたくない」「うちには合わない」。
2月5日、面接の結果は不合格でした。
正直なところ、ご縁がなかったと思えました。
合否よりも「あの学校に6年間通うイメージが湧かなかった」
という感覚の方が強かったです。
受験当日、親にできることは「それだけ」だった
最終的に上の子は、
2月2日に合格した第3志望校へ進学することになりました。
第3志望とはいえ、
子どもが自分の足で立って受けた試験の結果です。
一般的に見ればそれなりの大学エスカレーター校です。
本人の頑張りが1つでも報われた。
それで十分だと思っています。
振り返ると、受験当日に親ができたことは4つだけでした。
「送り出す」「待つ」「迎える」「立て直す」
それだけです。
でもその「それだけ」が、
伴走の中で一番難しかったかもしれません。
特に「立て直す」は、正解がわからないまま、
ただ目の前の子どもを見て言葉を選びました。
うまくできたかどうかは、今もわかりません。
でも子どもは次の日、自分の足で試験会場に向かいました。
それが答えだったと思っています。
次回は下の子編を書く予定です。
上の子とはまた違う、それぞれの受験がありました。
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