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「デザインのひきだし44 表紙加工」

こんにちは、現場の前田です。

『 デザインのひきだし44 』(グラフィック社編集部)の表紙加工をコスモテックにてお手伝いさせていただきました。コスモテックは今回で 『 デザインのひきだし 』 表紙加工は8回目の挑戦になります。

表紙の加工は毎回必ず、校正(本番想定のテスト加工)を行い、その後、本番・量産加工を行います。

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本番加工時、ぞくぞくとコスモテックの加工現場に搬入される
『 デザインのひきだし 』 表紙加工で使用する紙


表紙の色が3バリエーションあり!

今回の 『 デザインのひきだし44 』 は、板紙・厚紙特集です。

表紙に使用されている紙は、アートボール ナチュール No.2911(オリーブ)、No.2912(オレンジ)、 No.2913(ルビー)の3種類。厚みがあり、ザラザラとした触り心地と独特な濃い鮮やかな色合いが特徴の紙です。

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手前  : アートボール ナチュール No.2911(オリーブ)
真ん中 : アートボール ナチュール No.2913(ルビー) 
奥   : アートボール ナチュール No.2912(オレンジ)

加工方法は箔を使用せず、熱と圧を加えて押す 「 型押し(空押し)加工 」 のみのシンプルな仕様。

紙色を変化させること

版は厚みのある紙に合わせて腐食の深い金属版を使用して、文字が読みやすいように強圧でがっつり 圧をかけながらアートボール ナチュールを押しています。

今回使用している紙は、熱を加えて押すことで、押された部分の色味が濃くなり光沢感が出るということが最大の特徴です。

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加工は表1~表4にかけて全面型押し加工による表現
写真は表1で使用した金属版 重厚感が漂います


校正時には 『 デザインのひきだし 』 編集長の津田淳子さまがお時間をつくってくださり、どのように加工しているのか、圧のかけ具合や温度の違いなどでどのように見え方が変化するのか、などを加工立ち会いにてご確認いただきました。

加工立ち会いでは、はじめは凸版と凹版の金属版2つを使って紙を挟み込み、紙を凹ませることを重視して加工しておりました。しかし、津田さまは 「 型押しした部分の色が色濃く変化するようにしたい! 」 とご希望されたため、急遽凹版を取り外し、凸版のみでしっかり圧をかけ、押された部分の色がより大きく変化するように加工しています。

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少しずつ、圧を強め、熱を高くして、
津田さまの求める仕上がりに近づけていきます

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このように押された部分の紙色が少し濃く、
そして、ほのかに光沢を帯びる仕上がりを目指して加工します

ちょっとしたコダワリ

表1、表4を1版で1発で押そうとすると加工面積が大きくなり、加工時の圧力が分散されてしまうため、凹み具合いが弱くなり文字が読み難くなってしまう可能性があります。

そのため、圧をよりかけやすいコンディションに、そしてより紙の色の変化が出るように、今回の加工では版を表1と表4で分け、2回に押し分けて加工しています。

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写真は表4で使用した金属版
表1とは分けてつくり、それぞれ押します

本番加工時の緊急事態 発生!

校正立ち会いの段階では順調にいっていた 「 型押し加工 」 ですが、本番では同じように加工しても、なぜか型押し部分の色の変化が校正時よりも弱いという事態に…

「 なぜーーーーー!??? 」

加工時の熱の温度や圧のかけ具合いなど、全てが同じコンディションであるにも関わらず色が変化しない。「 なぜなんだろう!? 」焦ります。

焦る前田。 焦る青木。

試行錯誤し、さまざまなアプローチを試みましたが、なかなか津田さまが立ち会って下さった校正時のような色の変化が出ません…。 そんな中、現場のサブリーダー 太田が 「 試しに 」 と霧吹きで紙の表面にサッと水を振りかけた後に 「 型押し加工 」 をすると… なんと押した部分に色の変化が!!!

どうやら、気候の変化で乾燥が強くなったせいか、校正時よりも室内の湿度や紙に含まれている水分量が少なくなってしまったため、同じように加工しても色の変化が弱くなってしまったのだと思われます。

無事解決策も見つかり、現場の加湿器もつけて湿度を上げながら、いざ本番の加工へ!

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「 校正ばっちり! 本番もスムーズに行ける! 」
と思いきや、この色変化を生み出すまでに紆余曲折を経て、
本番加工に挑んでいるのです

霧吹き2万回・・・

本番時、加工する紙の枚数は1万枚を超える膨大な量…
しかも、表1と表4で分けて加工するので、加工回数は2万回は超えます。


コスモテック総出で 「 霧吹き係 」 と 「 加工する係 」 に分かれて1枚1枚霧吹きで水をかけ、水気を含ませたアートボール ナチュールにどんどん押していきます。霧吹きをかけすぎて握力が限界までくるメンバーもおりました。( 2万回以上も霧吹きをする体験はなかなか出来ませんね )

こうして、現場担当ではないコスモテックメンバーの助けもあり、悪戦苦闘しながらも、なんとか無事に加工を終えることができました。

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紙に適度な湿り気を持たせ、しっかりした圧と色変化を加工で表現


試行錯誤のすえ、出来上がったアートボール ナチュールの表紙は、紙の素材による色味や質感の特徴はもちろん、型押ししない本来の紙地部分としっかり型押しした部分との変化を見て触って、楽しんでいただけます。

加工方法はシンプルなのに 「 なぜか校正時の仕上がりを再現できない! 」 というトラブルがあった今回も、それをどう乗り越えるか考え、実践する、とても学び多き経験をすることができました。 津田さま、この度も貴重な加工をお手伝いする機会をいただき、ありがとうございました!


【 箔押し加工 】

有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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