「 『これからの友情』 表紙2色箔押し 」
こんにちは。コスモテック現場の前田です。
ナナロク社さまから発売の、著者 丸田洋渡さまの『これからの友情』の箔押し加工をお手伝いさせていただきました。
装画は福田利之さまによる描き下ろし、装丁はブックデザイナーの名久井直子さまが手がけています。鮮やかな水色のサテン生地の表紙には印刷はなく、福田さまの素敵なイラストを2色の箔押しで全面に施しています。

今回表紙には印刷はなく、全てが箔押し表現
今回の加工では、ナナロク社の村井光男さま、装丁の名久井さま、箔押し後の製本を担当する株式会社新里製本所の新里知之さまが、箔の色や押し具合を確認するため立ち会いにご足労くださいました。
立ち会いのよさ200%みたいな感じでした。写真はうれしそうに版を撮影する村井さん。 https://t.co/Jn8whff2CT pic.twitter.com/KrXKyj7l9B
— 名久井 直子 (@shiromame) August 26, 2025
名久井さまの投稿の200%にしびれる
イラスト部分と文字部分の箔の色を決める際、さまざまな箔を試しました。イラスト部分では、名久井さまが注目していた顔料箔の黄色を試したところ、その鮮やかな色が水色のサテンに映え、ぴたりとハマる感覚がありました。
押した瞬間、現場の空気が一変し、名久井さまや村井さまの興奮が伝わり、私も嬉しくなりました。

表1、背、表4の全面箔 版は大きくずっしり重い
イラストの箔色が決まった後、文字部分の箔色を検討。
箔色の組み合わせで印象が変わるため、濃い青のメタリック箔や顔料箔を試し、最終的に紺色の顔料箔に決定しました。
黄色の顔料箔と水色のサテンの華やかな色合いに対し、紺色が落ち着いた印象で全体を引き締めています。

全面に装画を黄色の顔料箔 文字情報は紺色の顔料箔
また、立ち会いでは箔押しの圧力も確認。
箔押しは圧力を強くするほど凹みが深くなりますが、凹みすぎると箔のバリ( デザインの縁から箔がはみ出す部分 )が出やすくなります。特に文字部分は可読性が重要です。
名久井さまのご意見を伺うと、活版印刷のような深い凹みではなく、シャープな文字表現を希望されていました。そのため、圧力を抑えつつ、文字がくっきりと見えるよう調整しました。

表紙を折り曲げて、製本された状態を想定して目視で確認
文字のシャープさを出すため、金属版の選定も重要でした。表紙素材の厚みを考慮し、厚みのある銅板を選び、凸部分を深く彫ることでエッジを際立たせました。
今回の箔押しは、表1から表4まで全面に施しています。
表紙は厚紙にサテン生地を貼った構造で、背部分の厚みが表1・表4と異なる仕様でした。箔押しは均等な高さで圧をかける必要があり、背部分の厚みが薄いため、箔がきれいに乗るよう調整するのが難関でした。
表1・表4と背部分が同じ高さになるよう、繰り返し調整を行いました。

2色の箔押しのため、手作業で加工する数は2倍
量産加工では、箔の接着具合や2色の箔の位置合わせを1枚ずつ手作業で確認しながら進めました。

積み方にも気を配り、加重が分散するように、荷崩れしないように注意する
立ち会いで箔の色や押し具合を一つ一つ丁寧に確認し、作り上げた『これからの友情』の表紙。ぜひお手に取って、箔押しの美しさも楽しんでいただければ幸いです。
ナナロク社の村井さま、名久井さま、株式会社新里製本所の新里さま、箔押し加工のお手伝いをさせていただき、ありがとうございました!
【 進捗報告 】
— 村井光男・ナナロク社 (@imcc_murai) August 29, 2025
丸田洋渡『これからの友情』の表紙が完成しました。室内と外、光のあたり方、傾きによって見える姿が変わります。一年半の間、丸田さんの短歌にふれてきた驚きを形にできそうです。 pic.twitter.com/86nzMNw0PI
丸田洋渡 第一歌集 『これからの友情』
出版社 : 株式会社ナナロク社
装画 : 福田利之
ブックデザイン: 名久井直子
製本・箔押し : 株式会社新里製本所+有限会社コスモテック
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
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