魔法の塩きのこ~主役じゃない。でも、わが家では一番働く~

序章  ようこそ、わが家の冷蔵庫へ

突然ですが、
あなたの冷蔵庫には、

「これさえあれば安心。」

そう思えるものがありますか?

卵でしょうか。
キャベツでしょうか。
作り置きのおかずでしょうか。

わが家には、長く変わらず冷蔵庫にあるものがあります。

それが、

「魔法の塩きのこ」

です。

「魔法」と聞くと、何か特別な料理を想像されるかもしれません。

でも、そうではありません。

きのこと塩だけで作る、とても素朴な常備菜です。

それなのに、

味噌汁に。
炒め物に。
卵焼きに。
和え物に。
サラダに。

気がつけば、毎日の食卓にそっと寄り添ってくれていました。

私は料理教室を二十四年間続けてきました。

これまで数え切れないほどのレシピをご紹介してきましたが、今もほとんど毎日のように使い続けているものは、そう多くありません。

魔法の塩きのこは、その数少ない一つです。というよりナンバー1です。

このノートを書こうと思った理由は、ただ「魔法の塩きのこの作り方」をお伝えしたかったからではありません。

本当に伝えたかったのは、

「ちょい足しで整える暮らし」

です。

忙しい日があります。
料理をしたくない日もあります。
スーパーのお惣菜に頼る日だってあります。

そんな日があってもいい。

でも、冷蔵庫に魔法の塩きのこがあれば、

「とりあえず、ひとさじ。」

そう思えるだけで、料理は少し楽になり、食卓は少し豊かになります。

私は長い間、このおいしさをもっと多くの方にお伝えしたいと思ってきました。

でも今なら、その理由がわかります。

私は、レシピだけを伝えようとしていたのです。

本当に届けたかったのは、毎日を少し楽にする知恵。

頑張らなくても続けられる健康習慣。

そして、

「手は抜いても、心は込める。」

そんな暮らし方でした。

ここには、難しい料理は出てきません。
特別な食材も出てきません。

あるのは、冷蔵庫に一瓶の塩きのこを置くだけで、毎日の料理が少し楽しくなる物語です。

もし読み終えたあと、あなたの冷蔵庫にも魔法の塩きのこが並び、

「今日は何に、ひとさじ加えよう。」

そんな楽しみが一つ増えたなら、これを書いた意味があったと思っています。

それでは、わが家で一番働く常備菜のお話を始めましょう。


第1章 「魔法の塩きのこ」との出会い

「先生、どうして魔法の塩きのこは、いろいろな種類のきのこを使うんですか?」

料理教室で、ときどきそんな質問をいただきます。

実は、魔法の塩きのこは、最初から私が考えたレシピではありません。

出会いは、ある料理の本で紹介されていた「複数のきのこを使った塩漬け」でした。

そのレシピを見た瞬間、

「これだ!」

と思いました。

理由は、とても現実的です。

きのこは一袋ずつ売られていることが多く、一種類だけ料理に使うと少し残ってしまいます。

「また今度使おう。」

そう思って冷蔵庫へ入れたまま忘れてしまい、気づけば傷んでしまった。

きのこって、意外と日持ちしないんですよね。

そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

でも、塩漬けにしてしまえば、おいしく保存できる。

しかも、何種類ものきのこを一度に使うことができます。

私にとっては、まさに目から鱗のレシピでした。

このきのこの塩漬けに出会う前から、私は手作り酵素づくりにも夢中になっていました。

手作り酵素では、

「自分に合うものは、人それぞれ違う。」

だから、できるだけ多くの種類の食材を使うことで、自分に合うものと出会える確率が高くなる、と教わりました。

私は野菜や果物だけでなく、きのこも数種類入れて酵素を仕込んでいました。

だから、「複数のきのこを使った塩漬け」に出会ったときも、

「いろいろな種類を組み合わせるのは、やっぱり理にかなっているんだ。」

と、とても自然に受け入れることができたのです。


それぞれに違う個性があり、それぞれに違う魅力があります。

どれか一つが優れているのではなく、それぞれの良さがある。

だから、一種類だけではなく、いろいろな種類を一緒にいただく。

そんな考え方が、私はとても好きでした。

最初は、味噌汁や炒め物に入れていました。

ところが、ある日、

「これにも合うかな。」

そんな軽い気持ちで、卵焼きに入れてみました。

おいしい。

次に白和え、春雨サラダ、お好み焼き、ナムル、カレー、麻婆…。

どれも合う。

そんな小さな発見を繰り返しているうちに、気がつけば、何にでも入れるようになっていました。

今では、新しい料理を作るための常備菜ではありません。

いつもの味噌汁に。
いつもの卵焼きに。
いつもの白和えに。
いつもの春雨サラダに。

ほんのひとさじ加えるだけ。

それだけで、旨みが増し、食べ応えが増し、料理全体が整います。

料理教室では、本当にたくさんのレシピをご紹介してきました。

新しい料理に出会うたびに試し、生徒さんと一緒に作り、食卓へ届けてきました。

でも、魔法の塩きのこは、流行のレシピではなく、暮らしの中に根づいたレシピ。

だからこそ、私は自信を持っておすすめできます。

振り返ってみると、不思議なものです。

最初は、料理の本で出会った一つのレシピでした。

それが毎日の食卓で育ち、料理教室で育ち、生徒さんとの会話の中で育ち、いつしか、わが家になくてはならない常備菜になりました。

そして今では、私の冷蔵庫の中で、一番よく働く存在です。

だから私は、この常備菜を「魔法の塩きのこ」と呼んでいます。

魔法とは、特別な料理を作ることではありません。

毎日食べている料理が、ほんの少しおいしくなり、ほんの少し体が喜び、ほんの少し暮らしが楽になること。

その小さな積み重ねが、やがて健康をつくり、毎日の笑顔につながっていく。

私は、その積み重ねこそが、本当の魔法なのだと思っています。

「魔法の塩きのこ」って、どんなもの?

第6章で詳しく作り方をお伝えしますが、一言で言うと、

数種類のきのこを食べやすい大きさに刻んで熱湯でさっと茹で、天然塩と混ぜ合わせるだけのシンプルな塩漬けです。

特別な技術も、珍しい調味料も必要ありません。この手軽さこそが、わが家で20年以上も愛され、一番働き続けている秘密なのです。
今日のひとさじ

今日、新しい料理を覚える必要はありません。

まずは、いつもの味噌汁に。
いつもの炒め物に。

魔法の塩きのこを、ひとさじ。

そのひとさじが、あなたの「ちょい足し習慣」の始まりです。

第2章 主役じゃない。でも毎日いる

「今日のお弁当、何を入れよう。」

毎朝、お弁当を作るたびに考えます。

限られた時間の中で、栄養も考えたい。
彩りもほしい。
冷めてもおいしいものがいい。

そんなとき、真っ先に手が伸びるのが卵です。

そして、その隣には、いつも魔法の塩きのこがあります。

わが家の卵焼きは、とてもシンプルです。

卵を溶き、粗く刻んだ魔法の塩きのこを混ぜる。

それだけ。

砂糖も入れません。
醤油も入れません。
だしも入れません。
塩も入れません。

味付けは、魔法の塩きのこだけです。

最初は、

「これだけで本当においしいのかな。」

そんな気持ちもありました。

でも、一口食べて納得しました。

きのこの旨みが卵にやさしく広がり、噛むたびに、えのき、しめじ、舞茸、エリンギ……それぞれ違う食感が楽しめます。

卵が主役というより、きのこを卵でやさしく包んだような卵焼き。

それが、わが家の定番になりました。

冷めてもおいしいので、お弁当にもぴったりです。

簡単に作れることもあって、気がつけば、この卵焼きを毎日のようにお弁当に入れていました。

でも、ある日、ふと思ったのです。

「毎回入れていて、飽きないのかな?」

そこで主人に聞いてみました。

「卵焼き、毎日入っていても大丈夫?」

すると返ってきた答えは、とても嬉しいものでした。

「卵焼きは毎回入れてほしい。」

思わず笑ってしまいました。

料理を作る人にとって、これほど嬉しい言葉はありません。

その言葉を聞くたびに、毎日続けられる料理には、豪華さよりも大きな価値があるのだと感じます。

料理教室では、新しいレシピをご紹介することもたくさんあります。

もちろん、それも楽しい時間です。

でも、私が本当に大切にしたいのは、一度作って終わるレシピではありません。

十年後も、二十年後も、変わらず食卓に並んでいる料理です。

魔法の塩きのこ入り卵焼きは、まさにそんな一品でした。

主役は、卵です。

でも、そのおいしさを支えているのは、たっぷり入った魔法の塩きのこ。

目立たないけれど、いなければ何か物足りない。

そんな存在です。

この卵焼きが毎日のお弁当に入るようになってから、私はあらためて気づきました。

料理は、手をかけた量だけで価値が決まるものではありません。

毎日の中で、自然に続いていくこと。

家族が「また食べたい」と言ってくれること。

その積み重ねの中に、暮らしを支える力があるのだと思います。

調味料は入れません。
魔法の塩きのこだけで、毎日食べたくなる卵焼き。

卵焼き(塩きのこ入り)レシピ
【材料(2人分)】
•  卵 2個
 •魔法の塩きのこ(粗みじん切り) 大さじ4 ※卵1個に対して大さじ2が目安
【作り方】
②     魔法の塩きのこを粗く刻む。
② 卵を溶きほぐし、魔法の塩きのこを加えて混ぜる。
  ※調味料は加えません。
③ フライパンで焼く。

【魔法のちょい足しメモ】

もし魔法の塩きのこを作ったら、最初に試していただきたいのは、この卵焼きです。

調味料はいりません。

卵と魔法の塩きのこだけ。

まずは一度、作ってみてください。

そして、ご家族に聞いてみてください。

「また作ってほしい?」

もし「毎回入れて。」と言われたら、きっと、あなたの家でも魔法の塩きのこが冷蔵庫の頼れる一瓶になっているはずです。 

第3章 昔からある料理に、そっと寄り添う

山形県の郷土料理「だし」。

夏になると、無性に食べたくなる一品です。

きゅうり。
なす。
みょうが。
青じそ。
昆布。

夏野菜を細かく刻み、混ぜ合わせるだけ。

火を使わずに作れる手軽さも魅力です。

炊きたてのご飯にのせてもおいしい。
冷たい豆腐にかけてもおいしい。
そうめんや冷や麦にもよく合います。

昔から受け継がれてきた、夏の知恵ですね。

私は、この山形のだしが大好きです。

だからこそ、最初は少し迷いました。

「魔法の塩きのこを入れてもいいのかな。」

郷土料理には、長く受け継がれてきた形があります。

その良さを壊したくありませんでした。

でも、

「少しだけ入れてみよう。」

そう思って試してみました。

すると、だしの爽やかさはそのままに、きのこの旨みが加わり、味にぐっと奥行きが生まれました。

それでいて、

「別の料理」

にはなりません。

ちゃんと山形のだしのまま。

昔からのおいしさを、そっと支えてくれるような味でした。

料理教室でも、

「何を足したんですか?」

と聞かれることがあります。

でも、

「きのこを入れました。」

と言うと、

「えっ、それだけ?」

と驚かれます。

そう。

それだけなのです。

ほんの少し加えるだけで、昔からある料理が、もっと好きになる。

私は、そのくらいの変化が一番心地よいと思っています。

新しい料理を覚えなくてもいい。

いつもの郷土料理を、ほんの少し整える。

魔法の塩きのこは、山形のだしの形を変えるのではなく、夏野菜の味わいを深めてくれます。

変えすぎない。

でも、少しだけおいしくなる。

その加減こそ、家庭料理の楽しさなのかもしれません。

夏野菜のおいしさを邪魔せず、旨みだけをそっと足します。

山形のだし(塩きのこ入り)レシピ
【材料(作りやすい分量】
•  きゅうり 2本
•  なす 2本
•  みょうが 2個
•  青じそ 10枚
•  刻み昆布 5g
•  魔法の塩きのこ 100g
•  醤油 小さじ1〜2 ※味付けは、魔法の塩きのこの塩味を見ながら調整。
【作り方】
① 野菜を細かく刻む。
② 刻み昆布と魔法の塩きのこを加えて混ぜる。
③ 冷蔵庫で30分ほどなじませる。

【魔法のちょい足しメモ】

郷土料理は、変えなくてもいい。

ほんの少し寄り添うだけで、もっと好きになることがあります。

山形のだしに加える魔法の塩きのこは、新しい味を主張するためではなく、昔からのおいしさを引き立てるための、静かなひとさじです。


第4章 受け継がれてきた味に、もうひとつの旨みを

宮城県の郷土料理「しそ巻き」。

甘味噌を青じそで包み、焼いたり揚げたりして作る、昔ながらの保存食です。

初めて食べたとき、

「なんて日本らしい料理なんだろう。」

と思いました。

味噌のコク。
青じその香り。
素朴なのに、あとを引くおいしさ。

ご飯のお供にも、お茶請けにもぴったりです。

私は、このしそ巻きも大好きです。

そして、ある日、ふと思いました。

「ここにも魔法の塩きのこを入れてみたらどうだろう。」

最初は少し勇気がいりました。

郷土料理には、その土地で長く愛されてきた味があります。

だから、その良さは大切にしたい。

そんな気持ちがあったからです。

でも、ほんの少しだけ、味噌の中へ刻んだ魔法の塩きのこを混ぜてみました。

すると、青じその香りはそのままに、味噌の旨みがさらに深くなりました。

噛むたびに、きのこの食感も加わります。

それでも、

「しそ巻きらしさ」

は変わりません。

むしろ、昔から受け継がれてきた味を、やさしく引き立ててくれているように感じました。

私は料理を考えるとき、新しく作ることより、

「今あるものを、もっと好きになる。」

そんな工夫を大切にしています。

しそ巻きに魔法の塩きのこを加えるのも、別の料理に変えるためではありません。

受け継がれてきた味を、わが家の食卓で楽しみやすくするため。

昔ながらのおいしさに、もうひとつの旨みを添えるためです。

家庭料理は、土地の味をそのまま大切にしながら、自分の暮らしに合う形へ少しずつなじませていくこともできます。

その小さな工夫が、受け継ぐ味を、今の食卓へつないでくれるのだと思います。

昔から受け継がれてきた味に、わが家のひと工夫。

宮城のしそ巻き(塩きのこ入り)レシピ
【材料(12本分】
•  青じそ 12枚
•  味噌 100g
•  魔法の塩きのこ(みじん切り) 50g
•  くるみ(刻む) 30g
•  白いりごま 大さじ1
•  米粉または小麦粉 大さし1
•  みりん 大さじ1
•  お好みで青唐辛子(みじん切り)適量 
【作り方】
① 魔法の塩きのこを細かく刻む。
② 味噌、くるみ、ごま、米粉、みりんと混ぜ合わせる。
③ 青じそで包み、巻き終わりを下にして並べる。
④ フライパンで弱火で焼く。※揚げずに焼いても、おいしく召し上がれます。

【魔法のちょい足しメモ】

宮城のしそ巻き

そのままでも、もちろんおいしい。

魔法の塩きのこをちょい足し。

✔ 旨みアップ
✔ 食感アップ
✔ 菌活・腸活もプラス
✔ 昔ながらのおいしさを、そのまま楽しめる

受け継ぐ味の工夫

昔から伝わる料理には、長く愛される理由があります。

だから、変えようとしなくてもいい。

ほんの少し寄り添うだけで、その魅力はもっと身近になります。

魔法の塩きのこは、しそ巻きの味を変えるためではなく、受け継がれてきた味を、今日の食卓へつなぐためのひとさじです。 


第5章 冷蔵庫にあるだけで、今日も整う

冷蔵庫にあるだけで、今日も整う

「今日は何に入れよう。」

そんなふうに考えることは、ほとんどありません。

気がつけば、味噌汁、卵焼き、しそ巻き、白和え、もずくに山形のだしを混ぜて。

魔法の塩きのこは、いつも自然と食卓に並んでいます。

「今日は魔法の塩きのこを使おう。」

ではなく、

「今日も使っていた。」

そんな存在です。

料理教室で、

「先生、何に使えますか?」

と聞かれることがあります。

私はいつも、

「何にでも。」

と答えます。

すると、皆さん少し驚いた表情になります。

でも、本当にそうなのです。

和食にも。
洋食にも。
中華にも。
ちょっと足りないな、と感じた料理にも。

魔法の塩きのこは、そっとなじみます。

私は料理を作るとき、

「一から新しい料理を作ろう。」

とは考えません。

いつもの料理を、少しだけおいしくする。
少しだけ栄養を増やす。
少しだけ食卓を豊かにする。

そんな積み重ねを大切にしています。

だから、スーパーのお惣菜も、レトルト食品も、私は利用します。

忙しい日は、無理をしなくてもいい。

でも、ほんのひとさじ、魔法の塩きのこを加える。

それだけで、

「手は抜いても、心は込める。」

そんな一皿になります。

私は健康のために、毎日頑張ろうとは思っていません。

頑張らなくても続く。

それが一番大切だと思っています。

冷蔵庫を開ける。
魔法の塩きのこがある。
今日も、ひとさじ。

その繰り返しが、いつの間にか暮らしの一部になっていました。

健康は、特別な一日で作られるものではありません。

毎日の小さな積み重ねで作られるものです。

だから私は、魔法の塩きのこを、料理というより、

「暮らしの習慣」

だと思っています。

【魔法のちょい足しメモ】

・味噌汁
・春雨サラダ
・白和え
・ナムル
・炒め物
・炊き込みご飯
・スープ
・パスタ
・チャーハン
・レトルトカレー
・スーパーのお惣菜
・冷奴
・納豆
・ポテトサラダ

「何に使おう」ではなく、

「今日は何にもちょい足ししよう。」

そんな気持ちで楽しんでください。

【魔法のちょい足しメモ】

いつもの料理

魔法の塩きのこを、ひとさじ。

✔ 旨みアップ
✔ 食感アップ
✔ 菌活・腸活もプラス
✔ 無理なく続く健康習慣

今日からできること

健康は、頑張ることではなく、続けること。

そのためには、特別な料理よりも、いつもの食卓に無理なくなじむ工夫が助けになります。

魔法の塩きのこは、その「続ける」を支える、小さな相棒です。 


第6章 魔法の正体

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

卵焼き。
山形のだし。
宮城のしそ巻き。

私は何度も「魔法の塩きのこ」と書いてきました。

そろそろ、

「その魔法って、どうやって作るの?」

そう思われている頃ではないでしょうか。

実は、その正体は驚くほどシンプルです。

特別な材料はありません。
高価な食材もありません。

スーパーで一年中手に入る数種類のきのこと、塩だけです。

だからこそ、私は作り続けることができました。

健康は、一度頑張ることよりも、毎日続けることの方がずっと大切です。

そのためには、

手軽であること。
おいしいこと。
そして、無理なく続けられること。

魔法の塩きのこは、その三つを満たしてくれました。

だから今でも、わが家の冷蔵庫には欠かせない存在です。

冷蔵庫にあるだけで、今日の料理が少し楽になります。

魔法の塩きのこ(基本レシピ)
【材料(作りやすい分量)】
•   きのこ(4種類以上がおすすめ):計500g
  舞茸、しめじ、えのき、エリンギ、しいたけ などなめこ以外
•   天然塩:10g(約小さじ2)
【作り方】
① きのこは洗わずに、石づきを取り除き、食べやすい大きさに割くか切る。
② 鍋にたっぷりの湯を沸かし、きのこを入れて30秒〜1分ほどさっと茹でる。(火が通りすぎないよう注意)
③ ザルにあげて水をよく切  る。
※茹で汁は捨てずに保存!
       きのこの旨みが溶け込んだ出汁として、
   スープや味噌汁に活用できます。
④熱いうちに天然塩をふり、全体にまんべんなく混ぜる。
⑤ 粗熱が取れたら清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫へ。
冷蔵で1週間保存可能です。※ジップロップより取り出しやすい容器がおすすめ!

私が天然塩をおすすめする理由

魔法の塩きのこに使う塩は、私は天然塩をおすすめしています。

理由は二つあります。

一つは、おいしさです。

きのこのやさしい旨みを引き立て、味にまろやかさが生まれます。

もう一つは、ミネラルです。

毎日少しずつ食べるものだからこそ、私はきのこだけでなく、塩にもこだわりたいと思っています。

もちろん、ご家庭にある塩でも作ることはできます。

でも、もしこれから新しく塩を選ぶなら、一度天然塩で作ってみてください。

精製塩はガツンと尖った塩味がしますが、ミネラルがそのまま残っている天然塩は、きのこが持つ本来の甘みや旨みをじわじわと引き出してくれる性質があります。

・きっと、

「塩だけで、こんなに味が変わるんだ。」

そんな小さな発見があると思います。

魔法の塩きのこの主役は、きのこです。

でも、そのおいしさを支えているのは塩です。

私は、「塩梅(あんばい)」という言葉が大好きです。

ちょうどよい塩加減が、きのこの魅力を引き出し、料理全体を整えてくれる。

そんな働きをしてくれるのが、塩なのです。

このレシピは、決して特別なものではありません。

むしろ、とても普通です。

でも、その「普通」が、毎日の食卓を支えてくれます。

冷蔵庫に魔法の塩きのこがある。

それだけで、

「今日は何を作ろう。」

そんな朝の気持ちが少し軽くなります。

味噌汁に入れよう。
卵焼きに入れよう。
白和えにも合いそう。

そんなふうに考えているうちに、一日の献立が自然と決まっていきます。

魔法とは、特別な技術ではありません。

毎日続けられる仕組みです。

もし、このノートを読んでくださったあなたの冷蔵庫にも、魔法の塩きのこが一瓶並んだら。

そして、その一瓶がこれからの食卓を支えてくれたなら。

それほど嬉しいことはありません。

魔法のちょい足しメモ

魔法の塩きのこは、

「作ること」がゴールではありません。

冷蔵庫に一瓶あること。

それが、本当のスタートです。

冷蔵庫から始まる一歩

今日から、味噌汁へ。
明日は、卵焼きへ。
その次は……

焦らなくても大丈夫です。

まずは、冷蔵庫に一瓶ある暮らしを楽しんでください。 


終章 魔法は、冷蔵庫の中に

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

私は、このノートの中で何度も「魔法」という言葉を使ってきました。

でも、その魔法は、特別なものではありません。

高価な食材でも、難しい料理でも、特別な技術でもありません。

冷蔵庫の中にある、一瓶の魔法の塩きのこです。

健康は、特別な一日で作られるものではありません。

毎日の食卓で、少しずつ育まれていくものです。

だから私は、頑張る健康法よりも、続けられる健康習慣を選びたいと思っています。

魔法の塩きのこは、そのためにわが家で育ってきた常備菜です。

料理教室を二十四年間続ける中で、たくさんのレシピをご紹介してきました。

でも、流行には終わりがあります。

一方で、毎日使い続けられる料理には、暮らしを変える力があります。

魔法の塩きのこは、まさにそんな存在でした。

私は長い間、このおいしさをもっと多くの方にお伝えしたいと思ってきました。

でも今、こうして書き終えて気づきました。

本当に伝えたかったのは、レシピそのものではありませんでした。

「ちょい足しで整える暮らし」

だったのです。

もし、このノートを読み終えたあなたの冷蔵庫にも、魔法の塩きのこが一瓶並んだなら。

そしてその一瓶が、これからの食卓を支えてくれたなら。

料理教室を続けてきた私にとって、それほど嬉しいことはありません。

料理は毎日変わります。
季節も変わります。
家族の暮らしも変わります。

でも、冷蔵庫を開けると、今日もそこに魔法の塩きのこがある。

そんな暮らしを、私はこれからも続けていきたいと思います。

そして、いつの日か、あなたの食卓でも、

「今日も、ひとさじ。」

そんな言葉が自然に生まれていたら、このノートは本当の役目を果たしたことになるのでしょう。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

主役じゃない。
でも、わが家では今日も一番働いています。

おわりに 〜もっと魔法の塩きのこを楽しみたい方へ〜

このレシピを通して、「魔法の塩きのこって便利そう」「作ってみたい」と思っていただけたら、とてもうれしく思います。

魔法の塩きのこは、一度作ると毎日の料理がぐっとラクになります。

味噌汁に加えたり、卵焼きに混ぜたり、炒め物や和え物、炊き込みご飯や麺料理に使ったり。

ほんのひとさじで、料理にうま味と食物繊維をプラスできる、わが家には欠かせない常備菜です。

実は、このレシピ以外にも、魔法の塩きのこを毎日楽しめる活用レシピをまとめたKindle本を出版しています。

掲載しているのは、

・菌活マリネ
・柳川風
・混ぜご飯
・具だくさんスープ
・オムレツ
・無水重ね煮
・パスタ・うどん・焼きそば
・麻婆豆腐アレンジ

など、毎日の食卓ですぐに使えるレシピばかりです。

「今日は何に使おうかな?」

そんなときのヒント集として、お役立ていただけたら幸いです。

これからも、魔法の塩きのことともに、手は抜いても、心は込める。

そんな、やさしく続けられる食卓を楽しんでいただけたらうれしく思います。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

📖 Kindle本はこちら

(写真:筆者)

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