起業家会計士の「クレジットカード事情」を公開|年会費80万円超のステータスカードと、どう付き合うか
【2026年6月 注記】 記事中のANA SFC(スーパーフライヤーズカード)の制度変更について、最新情報に更新しました。2026年4月にANAが発表した新制度では、2028年度(2028年4月1日)からSFCが「PLUS/LITE」の2層制になり、ANAカード・ANA Payでの年間300万円決済がラウンジ・スターアライアンスゴールド資格維持の分かれ目になります(判定期間は2026年12月16日開始。ただし生涯100万マイル到達者は無条件でPLUS)。年会費の金額も2026年6月時点の公開情報に合わせています。
どうも小山です。
5月9日は僕の誕生日でして、毎年カード会社からプレゼントが届きます。今年はダイナースから、エストネーションとコラボした旅行用ケースが届きました。
「カードの話なんて、ただの自慢では?」——そう思うかもしれません。でも今日は、会計士・経営者の視点から「年会費の高いステータスカードと、どう付き合うか」を真面目に書きます。お金の使い方の話として読んでください。
まず、僕が払っている年会費を正直に公開する
隠さず出します。僕がメインで持っているカードと、年会費はこんな感じです。
マリオット ボンヴォイ(プレミアム):約8.25万円(入会時は4万円ほどだった)
ダイナースクラブ ブラック:約16.5万円(2014〜15年から保有)
アメックス・センチュリオン:約55万円
合計すると、カードの年会費だけで約80万円。これだけ見ると「正気か?」という金額です。でも、経営者として大事なのは金額そのものではなく、「払った分、ちゃんと使い倒しているか」という費用対効果の発想です。
ステータスカードは「使い倒してこそ」価値が出る
それぞれ、何にお金を払っているのかを分解します。
ダイナースブラック:誕生日ギフトとコンシェルジュ
年会費16.5万円で、複数のコンシェルジュがつき、旅行やレストランの手配を頼めます。そして毎年の誕生日ギフト。過去にはタンブラーや充電器、今年はエストネーションコラボのケース。こうした目に見えるリターンと、細やかなサービスが、年会費の納得感につながっています。
センチュリオン:専属コンシェルジュ
年会費55万円は破格ですが、こちらは専属の担当者が1人つきます。電話をかければ「どうも小山さん」と即対応(※近年は本人確認が強化されました)。ここまで来ると、年会費は「サービスへの投資」です。
マリオット:実は見直し候補
逆に、保有23年のマリオットは誕生日プレゼントもなく、無料宿泊ギフトも年150〜400万円使わないと届かない仕様に変わっていました。「持っているのに特典を取りこぼしている」典型例です。
ここから言えるのは、年会費は「ステータスの飾り」ではなく、特典をフル活用して初めて元が取れるということ。使わない特典は、ただのコストです。
ステータスは「目的」ではなく「道具」——SFC改定の教訓
もう一つ、大事な話をします。航空会社のステータスについてです。
僕は2020年にSFC修行をしました。東京〜沖縄をプレミアムエコノミーで何度も往復し、航空券だけで150万円ほど使って、スーパーフライヤーズ(SFC)の資格を取得。当時は「一生もの」と言われていました。
ところが2026年4月、ANAが制度変更を発表します。2028年度から、SFCは「PLUS」と「LITE」の2層制に。年間300万円の決済がないとラウンジやスターアライアンスゴールド資格が維持できなくなる、という内容です(判定は2026年12月16日開始)。当然、SNSでは「永久じゃなかったのか」と大きな議論になりました。
ここで僕が言いたいのは、制度の是非ではありません。「ステータスは目的ではなく、道具にすぎない」ということです。
僕の場合はビジネスでの決済が多く、年間300万円は経費の延長で自然にクリアできる。だから影響は小さい。
でも、純粋に修行で取った人にとっては、前提が変わってしまう。
大事なのは、制度は変わるという前提に立ち、情報感度を持っておくこと。改定があれば「JALに乗り換えるべきか」「別のカードに移すべきか」を冷静に判断する。お金まわりは、情報が全てです。
会計士的まとめ:カードとの正しい付き合い方
最後に、年会費の高いカードと付き合うときの判断軸を整理します。
特典を使い倒せるか:コンシェルジュ・ラウンジ・ギフトを年に何回使うか。使わないなら年会費は損。
ビジネスか個人か:経費で落とせる利用が中心なら費用対効果は跳ね上がる。見栄だけの保有はNG。
制度変更に追随できるか:ステータスは永久ではない。情報を取り、乗り換えを厭わない。
カードもマイルも、正しく使えば人生を豊かにする道具です。僕自身、海外40カ国以上を旅して、ホテルにもこだわってきました。ただし、それは「使い倒す」前提があってこそ。年会費という固定費を払う以上、しっかり元を取りにいく——この感覚は、経営の数字管理とまったく同じです。
まとめ
年会費は金額ではなく、特典を使い倒せているかで評価する。
ダイナース・センチュリオンはサービスへの投資として納得感がある。一方で使っていないカードはただのコスト。
ステータスは目的ではなく道具。SFC改定のように前提は変わる。
判断軸は「使い倒せるか・ビジネスか個人か・制度変更に追随できるか」。
派手に見えるカードの話も、突き詰めれば固定費の費用対効果という、極めて地味な経営判断です。あなたの財布の中のカード、年会費に見合った使い方、できていますか?
小山晃弘
公認会計士・税理士・米国公認会計士
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