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【全国模試D判定でも間に合う】本試験まで残り1ヶ月半、会計士受験生がいま本当にやるべきこと

2026年7月 注記】 この記事は、僕が予備校費用を全額支援している奨学生2人の「第1回全国模試」の結果報告を受け、本試験直前の過ごし方を話した動画を再構成したものです。令和8年(2026年)の公認会計士・論文式試験は2026年8月21日(金)〜23日(日)の3日間に実施予定です(合格発表は約3ヶ月後の11月中旬)。試験日程・要項は年によって変わるため、受験される方は必ず金融庁・公認会計士・監査審査会の最新の公式情報をご確認ください。

どうも小山です。

僕は「小山奨学金プロジェクト」として、次の会計士を目指す受験生の予備校費用を全額支援しています。今回は、その奨学生2人が受けてきた第1回全国模試(論文式)の結果報告を受けて、本試験まで残り約1ヶ月半をどう戦うかを話しました。

結果を先に言うと、片方は総合D判定・偏差値45前後。数字だけ見れば「下から数えた方が早い」順位です。でも僕は、まったく悲観していません。むしろ、ここからが本番だと思っています

模試でE判定・D判定を突きつけられて、心が折れかけている受験生に届けたい話です。会計士に限らず、税理士・USCPA・簿記、あらゆる資格試験の直前期に通じる内容なので、最後まで読んでみてください。

まず大前提:模試の判定に一喜一憂しない

模試が返ってきて、いちばんやってはいけないのが「判定を見て落ち込んで終わる」ことです。

D判定・E判定を見て「もうダメだ」と思う人がいますが、断言します。模試の判定は、合否を予言するものではありません。あくまで「今日この瞬間の、あなたの現在地」を測っただけの道具です。

実際、今回D判定だった奨学生も、中身を見ると光る科目がありました。租税法は理論(第1問)で平均を下回ったものの、消費税法など重点的に対策した論点は取れている。会計学も、原価計算はよくできていて、時間切れになった管理会計分野だけが崩れていた——つまり、「対策した範囲はちゃんと点になっている」んです。

これは希望です。やった分は返ってくる。ならば、やっていない範囲を今から埋めれば、点は必ず伸びる。判定というラベルではなく、中身の内訳を見てください。

相対評価の試験は「みんなが取る問題」を落とさない

会計士試験は相対評価です。満点を取る必要はなく、「周りより上」にいれば受かる。だからこそ、点の取り方には明確な優先順位があります。

模試の論点は「ABC」で切り分ける。A論点=全員が解ける(正答率が高い)ので100%必達、ここを落とすと即アウト。B論点=五分五分で差がつく、できれば取って偏差値を押し上げる層。C論点=ほぼ誰も解けない難問、後回し・切ってよく、1点に時間を溶かさない。相対評価の試験は「Aを落とさない」が命で、難問Cの深追いが命取りになる

模試の問題は、正答率で3つに分かれます。

  • A論点:ほぼ全員が正解する問題。ここを落とすと相対的に大きく沈むので、100%取り切るのが絶対条件

  • B論点:五分五分で差がつく問題。取れれば偏差値を押し上げる層。ここの取りこぼしを減らすのが「合格ライン」への近道

  • C論点:ほとんど誰も解けない難問。深追いは禁物。ここに時間を溶かすと、本来取れるAやBを落とす

今回の模試でも、「足切り(一定点未満で不合格)」を避けられたかどうかが分かれ目でした。偏差値45で足切りを免れているなら、土台はできている。あとはB論点の取りこぼしと、時間配分を詰めるだけです。難しい問題ができないことを嘆く必要はまったくありません。簡単な問題を、確実に、全部取る。これが相対評価の鉄則です。

本試験まで残り1ヶ月半——「理論」は今からでも間に合う

「もう時間がない」と焦る気持ちは分かります。でも、直前期にいちばん伸びしろが大きいのは理論科目です。

計算は積み上げに時間がかかりますが、理論(暗記・論述)は、直前の1ヶ月半で一気に詰め込めます。実際、今回の奨学生も租税法の理論が弱点でしたが、僕は「理論は今から追い上げれば全然いける」と伝えました。これは慰めではなく、構造的にそうだからです。

直前期にやるべきことは、新しい論点に手を広げることではありません。

  • A・B論点の反復:一度やった範囲を、もう一度・もう二度と回す

  • 理論の暗記の総ざらい:論述で「書ける」状態まで持っていく

  • 時間配分の練習:本番と同じ時間・同じ順番で解く

範囲を広げるより、取れる問題を確実に取れる状態にする。直前期は「新規開拓」ではなく「取りこぼしゼロ」に全振りしてください。

模試は「順位」より「復習の材料」

模試のいちばんの価値は、判定でも順位でもありません。受けた後の復習にあります。

模試の正しい活用法は3ステップ。①受ける前=本番と同じ時間・順番で解き、「時間配分の練習」と割り切る。②受けた直後=点数・判定に一喜一憂せず、解けなかった原因をその日のうちに言語化する。③受けた後=間違いを「知識不足/ケアレスミス/時間切れ」の3つに分類し、次の一週間で潰す。判定は今の位置を測る道具にすぎず、模試の価値は受けた後の分類と復習で決まる

模試を受けたら、その日のうちに「なぜ解けなかったか」を言語化してください。原因は必ずこの3つのどれかに分類できます。

  1. 知識不足:そもそも覚えていなかった → テキストに戻って埋める

  2. ケアレスミス:分かっていたのに間違えた → 見直しの手順を決める

  3. 時間切れ:解けたはずが最後まで届かなかった → 時間配分・解く順番を変える

原因が「知識不足」なのか「時間切れ」なのかで、打ち手はまったく変わります。全部まとめて「復習」で片づけると、同じミスを本番でも繰り返します。分類して、次の一週間で一つずつ潰す。これができる人だけが、模試を受けた意味を回収できます。

今回の奨学生の「第2問の管理会計で時間が足りず、計算でミスした」というのは、まさに時間切れ由来のミス。ならば対策は「知識の追加」ではなく「時間配分の見直し」です。原因を取り違えないでください。

最後の1秒まで書ききる——「諦めない」は精神論じゃない

今回いちばん伝えたかったのは、これです。午前も午後も、どうしても最後は時間が足りなくなる。だからこそ、持てる力を最後の1秒まで答案用紙に書ききってほしい

相対評価の試験では、部分点の1点、2点が順位を大きく動かします。「もう間に合わない」と手を止めた瞬間に、取れたはずの点を捨てることになる。逆に、白紙にせず何か書けば、拾える点がある。諦めないことは、精神論ではなく得点戦略なんです。

ある奨学生は昨年、合格ラインに「0.01」足りずに涙をのみました。その0.01は、最後まで書ききっていれば埋まっていたかもしれない差です。だから今年は、最後の1秒まで、ぶち抜いてほしい。「もうダメだ」と思ってからが勝負です。

睡眠・食事・メンタルも「戦略」の一部

直前期になると、不安で眠れない、という声をよく聞きます。今回の奨学生も「寝つきが本当に悪い」と言っていました。

まず知っておいてほしいのは、その不安は、まだ実現していない不安だということ。脳が勝手に先回りして考えているだけで、現実に起きた失敗ではありません。

不安・緊張は「消す」のではなく「共存」する。×消そうとする=「車酔いが嫌だ」と思うほど酔うのと同じで、緊張に意識を持っていかれる。○共存する=緊張すると脳が研ぎ澄まされ、力は120%出る=むしろ歓迎する。自分なりのルーティンを持ち、不安がよぎったら「これだけ勉強してきたんだ」と追い払う。緊張は敵ではなく、研ぎ澄まされた合図だと思え

不安やモヤモヤがよぎったら、「うるさい、どれだけ勉強してきたと思ってるんだ」と追い払ってください。不安を消そうとするほど、意識はそちらに引っ張られます。消すのではなく、共存する。緊張は、脳が研ぎ澄まされているサインでもあります。

そして、睡眠と食事も立派な戦略です。

  • 食事:脳はカロリーを大量に消費します。「白米を食べないと頭が回らない」というのは本当。直前期こそ、しっかり食べてください

  • 睡眠:寝つきが悪いなら、寝る前は暗記系(テキストを読むだけ)に切り替える。「寝落ちしたらそれでいい」くらいの気楽さで。明るい照明の下では脳が冴えて眠れないので、寝る前は照明を落とす

  • 音声学習:僕自身、受験時代は講義音声を子守唄がわりに流して寝落ちしていました。どうせ止めても頭は回らない時間。それなら耳から入れながら寝てしまう

体調とメンタルを整えることは、勉強時間を削ることではありません。本番で力を出し切るための、立派な準備です。

まとめ

  • 模試の判定に一喜一憂しない。判定は合否の予言ではなく、今日の現在地を測る道具

  • 会計士試験は相対評価。難問Cを深追いせず、A論点を100%、B論点を確実に取り切る

  • 直前期に伸びるのは理論。範囲を広げず、取れる問題を「取りこぼしゼロ」にする

  • 模試の価値は受けた後の復習。ミスを「知識不足/ケアレス/時間切れ」に分類し、次の一週間で潰す

  • 最後の1秒まで書ききる。諦めないことは精神論ではなく得点戦略

  • 睡眠・食事・メンタルも戦略。不安は「まだ起きていない不安」。消さずに共存する

D判定を突きつけられても、まだ終わっていません。やった分は必ず返ってくる——今回の模試が、それを数字で証明してくれています。あとは、残りの1ヶ月半で「取れる問題を全部取る」状態に仕上げるだけです。

もし、独学で方向性に迷っていたり、直前期の詰め方に不安があるなら、僕の小山資格合格講座をのぞいてみてください。「今の現在地から、本番まで何をどう積むか」を一緒に設計します。

そして、会計士受験のリアルや、次の会計士を応援するこのプロジェクトを見守ってくださる方、小山を応援してくださる方は、noteのメンバーシップもあります。プロフィールのメンバーシップからどうぞ。

本試験まで、あと少し。最後の1秒まで、一緒に走り切りましょう。それでは、また次回のnoteでお会いしましょう。


小山晃弘

公認会計士・税理士・米国公認会計士

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