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突然の「Can you speak English?」



いつもの公園で、子ども2人と水鉄砲で遊ぼうとしていた。

水道から水鉄砲に水を入れていると、

「こっちから入れて!」

と息子。

「いや、順番に!」

そんな会話をしていると、こちらに近づいてくる人がいた。

「早く!次使う人来たよ」

息子にそう言った直後、

「Can you speak English?」

突然、英語で話しかけられた。

おそらく40代くらいの男性。

アメリカから旅行に来ているような雰囲気だった。

スーツケースを持っていて、手には2リットルのペットボトル。

そのペットボトルには、まだ少ししか水が残っていない。

水を入れたいのかな?

と思った。

そして、もう一度。

「Can you speak English?」

聞かれた。

もちろん、私の答えは、

「NO」

である。

すると、その男性。

完全に私の「NO」を聞いたはずなのに、

めちゃくちゃしゃべってくる。

え?

さっきNOって言ったよね?

と思いながら聞いていると、どうやら私が着ていたNBAのシャツにも反応している。

「そのチーム、俺も好きだぜ」

みたいなことを言っている……ような気がする。

ただ、ここから先は完全に分からない。

おそらく、

「空港に行きたいんだけど、どっちに行けばいいんだ?」

みたいなことを言っているのか。

それとも、

「空港に行きたかったんだけど、行けなくなっちゃった」

みたいな話なのか。

もしかしたら全然違うことを言っている可能性もある。

なので、私はものすごく日本語で、

「このままあっちに向かうと、行けると思うよ」

と伝えた。

すると、

「OK、OK」

「Thank you」

と言って、その男性は近くのベンチへ戻っていった。

そのやり取りを見ていた息子が、

「なんだって?」

と聞いてきた。

「さっぱり分からなかった」

と答えると、

「でも、さっき話してたじゃん!」

「いや、話してないよ。あの人がずっと話してたけど、パパは分からなかった」

そう言うと、

「いや、しゃべってたじゃん!」

どうやら息子の中では、

英語を話している=会話が成立している

らしい。

そして、

「あぁ、あの人、パパの服が好きなんだって」

「へぇー、そうなんだ」

実に情けない話だが、

私が理解できたのは、それくらいだった。

その後も水鉄砲で子どもたちと遊んでいたが、どうしても気になる。

その男性はベンチに座ったり、ウロウロしたりしている。

そして、その後ほかの誰かに話しかけることはなかった。

なぜだ?

そう思っていると、男性が歩き始めた。

炎天下の中、

Tシャツ。

ジーパン。

サンダル。

右手には2リットルのペットボトル。

左手にはスーツケース。

そして、遠ざかっていく男性を見ていると、

「あれ?」

教えた方向と、

完全に逆に歩いている。

おい!

やっぱり違ったのか?

水鉄砲で子どもたちと遊びながら、

どんどん遠く、小さくなっていく男性。

結局、

なんて言ってたんだ?

息子と同じ気持ちになった。

なんて言ってたの〜〜!!!

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